このライブは5、6月に兵庫・ワールド記念ホールとさいたまスーパーアリーナで開催されたデビュー3周年記念ワンマン「FRUITS ZIPPER 3rd ANNIVERSARY 超めでたいライブ」の追加公演として行われ、前回のさいたまスーパーアリーナ公演からさらに規模を拡大させた“スタジアムモード”に会場が設定された。2日間で約5万人が来場したこの公演で、2026年2月1日に東京・東京ドームでのワンマンライブ「FRUITS ZIPPER SPECIAL LIVE 2026」を開催することを発表したFRUITS ZIPPER。そんな彼女たちの新たな飛躍の一歩となったライブより、この記事では2日目公演の模様をレポートする。
“7人”で開幕
ライブのオープニング映像には荒廃した世界が映し出され、この世界を救う戦士たちを探す猫・じっぺぇが登場。“KAWAII”戦士を呼び起こす呪文「ますかるのゆあ ふるふるる」をファンとともに唱える演出でライブがスタートした。巨大な魔法のコンパクトミラーから6人のメンバーが登場し、最後には今回出演を見送ることになった休養中の月足天音の名前も投影された。
1曲目に披露されたのは人気曲「かがみ」。キラキラのマントをまとった衣装で登場したメンバーが、歌詞「ますかるのゆあ ふるふるる」に合わせて一瞬で新衣装に“変身”するアニメのような演出に、序盤から会場が熱気に包まれる。「さいたまスーパーアリーナ、盛り上がっていきましょう!」という仲川瑠夏の呼びかけとともに、“KAWAII”戦士たちは「NEW KAWAII」「うぇるかむとぅ~ざ♡ふるっぱー!」を畳みかけた。
“アツい”楽曲の連続で巨大なダンスホールに
最初のMCでは、真中まなが「ここにいるふるっぱー(FRUITS ZIPPERファンの呼称)さん全員と今までで一番盛り上がれるようがんばります!」と意気込みを語り、早瀬ノエルは「昨日の盛り上がりを超えられますかー?」と客席に問いかける。返ってきたのは、会場を揺るがすような大歓声。その後、メンバーは「ふれふるサマー!」「ぴゅあいんざーるど」といった夏にぴったりの“アツい”楽曲で観客を魅了する。ムービングステージで会場中央へと移動すると、3周年を記念して制作された楽曲「さん」を披露。客席全体が一体になり、彼女たちの3周年を祝福した。
モニターが映像に切り替わると、猫のじっぺぇが再び登場。寝ているメンバーを起こすような映像が流れると、新衣装に着替えた6人がステージに登場し、8月2日に配信リリースしたばかりの新曲「ふるっぱーりー!」を披露した。楽曲タイトルの通りのパーティチューンに、さいたまスーパーアリーナは巨大なダンスホールと化す。続くMCではグループ初となるパンツスタイルの新衣装を紹介。櫻井優衣は「キラキラしたビーズが付いていて、形は一緒だけど付け方がみんな違って個性が出ているんだよね」とお気に入りポイントをファンに伝える。また、仲川は新曲「ふるっぱーりー!」について「この曲はめちゃくちゃ盛り上がるし、この夏はフェスとかでみんなに見せる機会がいっぱいあると思いますので、一緒に楽しんでいけたらなと思います!」と呼びかけた。
公演中盤には、それぞれの個性が光るソロ曲が届けられた。櫻井は「Spotlight」、鎮西寿々歌は「ぱーすとめいみー」、早瀬は「末っ子パラドックス」、仲川は「Chill Out」、松本かれんは「すーぱーかれんたいむ」、真中は「マナカマナカマナ」と、歌唱スタイルやジャンルの異なるソロ楽曲が連続して披露したあと、彼女たちはメンバー全員で「CO-個性」をパフォーマンス。個性が集まり、新しい“KAWAII”を生み出すFRUITS ZIPPERの真骨頂とも言えるパートとなった。
カッコいいとKAWAIIがきらめく後半戦
ライブ後半に突入すると、「さいたまスーパーアリーナの本気を、スタジアムモードの本気を私たちに見せてください!」と早瀬が叫び、会場全体のギアを上げる。カッコよさが際立つ楽曲群「Going!」「Re→TRY & FLY」「We are Frontier」「スターライト・ヴァルキリー」によってフロアの温度がさらに上昇した。再び猫のじっぺぇが場をつなぎ、胸元のハートデザインが特徴的な新衣装に着替えたメンバーは、新曲「ピポパポ」を初披露。コミカルに変化していく曲調や、ファンと一緒にコール&レスポンスするパートが多彩に組み込まれた楽曲で、これまでとはまた違う“NEW KAWAII”一面を見せた。そして真中の念願だったという「好き、お願い」から始まる“KAWAII”ソングメドレーへ。「ハピチョコ」「わたしの一番かわいいところ」「フルーツバスケット」と畳みかけられ、シャボン玉やペンライトの光で“KAWAII”世界が会場に広がった。
いよいよライブはラストスパートに。仲川の「これからもずっとずっとずっと応援してください!」という声とともに、「ずっと、ずっと、ずっと!」がパフォーマンスされた。続いて櫻井が「私たちのデビュー曲です。心を込めて歌います」と語ると、彼女たちはFRUITS ZIPPERにとっての始まりの曲「君の明るい未来を追いかけて」を歌い届ける。本編最後には「ここにいるみんなで3周年をお祝いしましょう!」という鎮西のかけ声を経て、「超めでたいソング~こんなに幸せでいいのかな?~」をさいたまスーパーアリーナに集まった全員で歌い、グループの3周年を“超超超”祝福した。
涙と歓喜あふれるサプライズ
アンコールに突入すると、FRUITS ZIPPERは新曲「ピポパポ」を再びパフォーマンス。MCではこれまで映像に登場してきた猫・じっぺぇの声優をアソビシステムの先輩
メンバーがラストナンバー「完璧主義で☆」をパフォーマンスしようとしたところで、突如スクリーンに映像が流れ始めた。デビュー直後の2022年4月にリリースした楽曲「わたしの一番かわいいところ」でブレイクし、年々大きなステージへと駆け上がってきた彼女たちの軌跡が映し出されたあと「東京ドーム」という文字が浮かび上がる。2026年2月1日に過去最大規模となる東京ドームでのワンマンライブ「FRUITS ZIPPER SPECIAL LIVE 2026」が行われることが発表された。メンバーは喜びのあまり泣き崩れ、その姿を見てもらい泣きするファンの姿も。「半年後、東京ドームついてきてくれますかー!」と真中が呼びかけると、ふるっぱーたちは大きな声援で応えた。鎮西は涙を流しがら「東京ドームに立ちたいという夢を絶対に叶えたいと思ったから、こうしてみんながいるところで大きなお知らせができて、本当にうれしいです!」と胸の内を吐露。真中も「前回のさいたまスーパーアリーナ公演からどう成長した姿を見せられるかとか、7人というピースがそろっていない状態でどれだけみんなを満足させられるかすっごく不安だったんです」「私たちは皆さんのおかげで生きられるなと心から思いました」と心境を口にした。
改めて披露された「完璧主義で☆」では、「みんな東京ドーム決まったぞー! 楽しみにしててね!」という仲川の気合いのこもったかけ声に呼応するように、FRUITS ZIPPERとファンの間で今日一番の一体感が生まれた。パフォーマンス後、仲川は「絶対に今年は私たちが『紅白歌合戦』に出る姿をみんなに見せたいですし、そしていつか『日本レコード大賞』の最優秀作品賞にも選ばれたい」と新たな目標を掲げる。さらに「いつかみんなをドームツアーに連れていって、たくさんのふるっぱーさんにこれからも出会って、みんなのことを幸せにしたい!」「世界中のみんなにFRUITS ZIPPERを知ってもらいたいし、地球丸ごとふるっぱーにできるようにこれからがんばっていきます!」と決意を語った。
結成4年目に突入したFRUITS ZIPPERは、10月15日に4thシングル(タイトル未定)をリリースする。
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