新妻聖子、研ナオコら9組が集結、中島みゆきの名曲で紡いだ「歌縁」武道館公演

3月3日に東京・日本武道館でライブイベント「中島みゆきリスペクトライブ2018 歌縁-うたえにし-」が開催された。

中島みゆきを敬愛する女性アーティストが集結、彼女の名曲を披露する「歌縁」。ニッポン放送「オールナイトニッポン」の50周年記念企画として行われた今回の日本武道館公演には、約8000人の観客が詰めかけ、たんこぶちん、新妻聖子、中村中、半崎美子、平原綾香、クミコ、高畑淳子、島津亜矢、研ナオコという計9組のパフォーマンスが繰り広げられた。

まずオープニングアクトのたんこぶちんがバンドサウンドで会場を温めたあと、のんのナレーションを合図にイベントがスタート。トップバッターとして登場した新妻聖子はバックバンドの演奏で「糸」をしなやかに歌い上げた。またこの日がひな祭りであることを受け、「今日は女性アーティストが中島みゆきさんの曲を歌いつないでいくので、ここでは日本中でどこよりも濃い“女祭り”が行われることになると思います」と声を弾ませた。中島から歌唱力を認められているという中村中は「努力をしている自分の思いを外に出せない優しい人こそ、中島みゆきさんの曲を聴いてほしい。中島みゆきさんの曲を聴いているときは、歌が自分のことを聞いてくれている気持ちになれる」と楽曲の魅力を語り、力強い歌声で「狼になりたい」を含む全3曲を熱唱した。

続いてステージに姿を現した半崎美子は「タクシードライバー」を表現力豊かに歌唱。観客からの拍手に「緊張が一気に解けました」と安堵の表情を浮かべた。その後半崎は北海道から上京し、アーティスト活動を始めた当時を振り返りつつ「中島みゆきさんの曲が私の人生にたくさん点在しています」と明かした。5組目の平原綾香は「精一杯歌います！」と気合十分で「銀の龍の背に乗って」など計3曲を披露し、颯爽とステージをあとにした。「最後に残るのが勇気。それが中島みゆきさんの曲だと思います」と中島の楽曲について語ったのはクミコ。彼女は合唱隊と共に「世情」を情感たっぷりに届けていく。次に女優の高畑淳子は「化粧」を朗読形式で披露。MCでは「わかれうた」の歌詞を引用しながら過去の恋人と再会したエピソードを繰り広げ観客の笑いを誘う。その後「ファイト！」を高らかに歌唱すると、会場が割れんばかりの拍手で包まれた。島津亜矢は「命の別名」を含む全3曲で客席を魅了。「大きな会場なのでとても緊張しています」と素直な感想を述べていた。

最後のアクトとなった研ナオコは「あばよ」を歌い終えると、自虐を交えたユーモアあふれるトークで会場を和ませ42年近くなるという中島みゆきとのこれまでの付き合いを振り返っていく。その後歌手として活動する娘のひとみをステージに呼び込むと、親子そろって「わかれうた」「地上の星」のアレンジバージョンを畳みかけた。

終演を惜しむ声援に応え、イベントはアンコールへ。全9組がステージにそろうと、客席からはこの日一番の歓声と拍手が起こった。会場に集まったファンと全出演者とともに「時代」の大合唱でイベントが締めくくられた。