THE NAMPA BOYS、“待つ元”で10年間の活動に終止符「解散じゃねえから」

3

657

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 167 278
  • 212 シェア

THE NAMPA BOYSが3月5日に長野・ALEcxにて、ワンマンライブ「卒業式Final Season~最初で最後の待つ元ワンマン~」を開催した。

「卒業式Final Season~最初で最後の待つ元ワンマン~」の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「卒業式Final Season~最初で最後の待つ元ワンマン~」の様子。(撮影:後藤壮太郎)

大きなサイズで見る(全14件)

「卒業式Final Season~最初で最後の待つ元ワンマン~」の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「卒業式Final Season~最初で最後の待つ元ワンマン~」の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

2015年12月に結成10周年を迎え、オフィシャルサイト上で、このワンマンライブをもってメンバー全員がバンドを卒業することを発表したTHE NAMPA BOYS。長野・松本で結成された彼らにとって、この“卒業式”は初めての凱旋単独公演となった。

長渕剛「卒業」がSEとして流れる会場に突如「卒業生入場」という声が響き、そのままパート名とともにメンバーの名前が呼ばれると、THE NAMPA BOYSの面々が元気に返事をしながらステージに登場。4人はステージの中央で手を重ねて円陣を組んだあと、「到来」で勢いよくライブの口火を切った。

「卒業式Final Season~最初で最後の待つ元ワンマン~」の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「卒業式Final Season~最初で最後の待つ元ワンマン~」の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

バンドは田中悠貴(B)、後藤駿(Dr)からなるリズム隊がダンサブルなビートを紡いだ「Music」、澤柳昌孝(G)による哀愁漂うギターフレーズが印象的な「アタシの人生」、小林聡里(Vo, G)がソウルフルに歌い上げた「ネイヴァーリンの音楽家」など、序盤からフルスロットルのパフォーマンスでフロアを熱くさせていく。「THIRTEEN」「世界と色は」といった初期ナンバーではイントロが鳴らされるたびに歓声が湧き上がり、小林は「盛り上がりは中くらいでしたね」と毒づきつつも笑顔を見せていた。

母から卒業証書を授与される小林聡里(Vo, G)。(撮影:後藤壮太郎)

母から卒業証書を授与される小林聡里(Vo, G)。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

続けて小林は「みんなの心の中で……なんていうのは、スポ根マンガっぽくてあんまり好きじゃないけどさ、でもTHE NAMPA BOYSの音楽が死ぬわけじゃないから」と語り、このライブ会場で販売した新作CD「THE NAMPA BOYS」に収録されている新曲「鳥の歌」を歌唱。その後披露された「キャンバス」では、間奏パートで小林の母からメンバーたちに卒業証書が授与され、会場はアットホームな空気に包まれた。

小林聡里(Vo, G)(撮影:後藤壮太郎)

小林聡里(Vo, G)(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

サプライズ登場した母親について小林は「THE NAMPA BOYSのライブには出るなって言ったのに……」と文句を言い、10年活動してきたTHE NAMPA BOYSというバンドについてしみじみと語り始める。彼は「THE NAMPA BOYSっていうのは不思議なバンドでさ、そんなに売れてなかったけど、すごく愛されていたと思う。正直たくさんCDを出したわけでもないし、活動的にはみんなの期待には添えなかったかもしれない。でも俺たちなりにちゃんと音楽と向き合ってきたつもり。再生ボタンを押したらいつでもこの4人が演奏しているように感じる作品を作ってきたはず。みんなも好きなバンドとかいると思うけどさ、たまには俺たちのことも思い出してほしい」と1つひとつの言葉を噛みしめるように話し、「先生からは以上です」と祝辞よろしくMCを締めくくった。

田中悠貴(B)(撮影:後藤壮太郎)

田中悠貴(B)(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

場内のしんみりとした空気を吹き飛ばすようにバンドは「悪魔」「MAKEINU SONG」「夜明けの太陽」といったキラーチューンを連投。オーディエンスも彼らの熱演に呼応するように熱いシンガロングをステージに送り、ステージとフロアが一丸となって会場の一体感を作り上げていく。観客全員が手を高く掲げ、フロア前方で激しいモッシュを巻き起こした「プランジ」、小林のエモーショナルな絶唱が響き渡った「僕じゃないなら」など、ライブが終わりに近付くにつれ会場にいる全員それぞれが感情を爆発させた。

澤柳昌孝(G)(撮影:後藤壮太郎)

澤柳昌孝(G)(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

後藤駿(Dr)(撮影:後藤壮太郎)

後藤駿(Dr)(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

ラスト1曲を残したところで、メンバーはそれぞれ今の心境を口にする。「やっぱりこういう空気になると辞めたくないね。THE NAMPA BOYSのことを一生俺は“売れるバンド”であり、そのバンドで活動できたことを誇りに思ってる。また皆さんに会える日を楽しみにしています」(後藤)、「あんまりしゃべるとボロが出るんで……10年間ありがとうございました」(田中)、「俺に青春なんてないものだと思ってたけれど、(THE NAMPA BOYSの活動で)『青春が帰ってきた!』と思いました。これは本当に幸せなことです」(澤柳)、「解散じゃねえから。でも、本当に10年間幸せでした。いつかまた一緒に歌えたらいいなと思います。そのときは遊びに来てください」(小林)と観客にメッセージを送った彼らは最後に「待つ元」を披露。壮絶な演奏を繰り広げ、やりきった表情の4人はステージ前方で肩を組み「ありがとうございました! また必ずお会いしましょう!」と深くお辞儀し、10年間の活動に一度終止符を打った。

THE NAMPA BOYS presents「卒業式Final Season~最初で最後の待つ元ワンマン~」
2016年3月5日 ALEcx セットリスト

01. 到来
02. lama
03. Music
04. 月照
05. 螺旋インセクト
06. アタシの人生
07. ネイヴァーリンの音楽家
08. Forward
09. ハロードリー
10. THIRTEEN
11. 世界と色は
12. 鳥の歌
13. キャンバス
14. 悪魔
15. MAKEINU SONG
16. 夜明けの太陽
17. プランジ
18. 僕じゃないなら
19. あいらぶゆー
20. 待つ元

この記事の画像(全14件)

読者の反応

  • 3

長野県のニュース・天気・交通 @nagano_NTK

■信州・長野県NEWS: THE NAMPA BOYS、“待つ元”で10年間の活動に終止符「解散じゃねえから」/ 音楽ナタリー - https://t.co/957MVCi3M9

コメントを読む(3件)

リンク

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 THE NAMPA BOYS の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。