ありょ！ありょ！さくら学院「落語の授業」で大賀節炸裂

さくら学院が1月17日に神奈川・はまぎんホール ヴィアマーレにて公開授業イベント「落語の授業」を開催した。

「落語の授業」には立川談志の孫弟子であり、平成27年度国立演芸場花形演芸大賞で銀賞を受賞した実績を持つ落語家・立川志ら乃が講師として登壇。生徒たちは志ら乃の落語を鑑賞したあと、彼が用意したショートバージョンの古典落語を1人ひとりアレンジを加えて演じた。

1時限目に出席したのは大賀咲希、山出愛子、日高麻鈴、吉田爽葉香。志ら乃はステージに登場するやいなや、前日の公開授業イベント「新体操の授業」に講師として参加した女子大生のことばかり話していた担任の森ハヤシに「女子大生じゃなくて悪かったな！」「じゃあ俺レオタードに着替えてくるわ！」と絡んで会場を笑わせる。そんなやり取りを経て志ら乃はまず落語のお手本として、古典落語の「つる」を披露。山出は「周りに何もないのに風景が浮かんできました」と驚き、それに対して志ら乃は「それは落語家じゃなくて聞いてる皆さんが想像してるからです。これだけ反応がいいっていうことは、皆さんには想像力がありますね」と語った。

その後4人はピンクや赤の羽織を羽織って落語に挑戦。小等部の日高と吉田は「つる」を演じ、父兄たちは彼女たちの一生懸命取り組む姿に温かな拍手を送る。中等部の大賀と山出は「反対俥」という噺に挑戦。大賀は「ありょ！ ありょ！」という独特な掛け声を取り入れたオリジナリティあふれる演技を披露し、志ら乃から「抜群に面白かったですよ。普段こんなに笑うことはないよ！ もう、このネタ、あんたのもんだよ！」とまで言わしめた。

磯野莉音、岡田愛、黒澤美澪奈、麻生真彩が出席した2時限目では「つる」と「親子酒」が題材に。「つる」を演じた岡田は噺の中で鶴を「1人、2人」と数え、さらには父兄にはおなじみの「めぐ、知ってる、知ってる」という自身のネタを盛り込んで客席をジワジワと笑わせる。同じく「つる」を演じた麻生は主人公を自分に置き換えて話し、キュートな笑顔を振りまいた。磯野と黒澤が挑戦した「親子酒」は飲酒経験のない生徒たちには難しい題材かと思われたが、2人は見事な酔っぱらいを演じきり、志ら乃と父兄を驚かせる。なお志ら乃はさくら学院について調べていくうちに卒業生の堀内まり菜が気に入ったと語り、見本として「親子酒」の中で堀内の名前を使用。磯野はこれをヒントに堀内のモノマネを取り入れた演技をし、父兄を喜ばせていた。

3時限目には倉島颯良、岡崎百々子、藤平華乃の3名が出席。3人はまず志ら乃の「壷算」を鑑賞する。その後彼女たちは共通課題の「つる」をそれぞれ披露。話を終えた倉島は「意外と楽しい。座布団、神ですね。沈む感じが安心します」と笑顔を見せ、岡崎も「神ですね。言葉が降りてくる」と倉島に同調した。さらに3時限目では1時限目でも課題となった「反対俥」も披露することに。藤平は自信満々の表情で「ザー」という謎の擬音を発しながら噺を進め、会場を混沌とさせる。噺を終えた藤平に「あの音はなんの音？」という質問が飛ぶと彼女は「海の上を移動していました！」と思いも寄らない回答で会場を笑わせた。そして最後に倉島がお手本に倣った形で「反対俥」を演じきり、父兄は4月から最高学年となる彼女がきちんとした形で公開授業を締めくくったことに対して賞賛の拍手を送った。しかし志ら乃の提案で担任の森も「反対俥」を演じることに。大賀の「反対俥」のネタを拝借しつつ、大汗をかきながら大トリを務め上げた。3時限目のあとには森と志ら乃によるアフタートークも行われ、大爆笑に包まれながら公開授業の幕が下ろされた。

さくら学院はこのイベントで3月13日に東京・THE GRAND HALLにて2015年度最後の公開授業イベントとなる「歌の考古学」を開催することを発表。3月3日に6枚目のアルバム「さくら学院 2015年度 ～キラメキの雫～」をリリースすることもあわせてアナウンスした。なおアルバムの発売日は岡崎の13歳の誕生日にあたる。