NICO VS ユニゾン、同期対バンで互いの名曲セッション

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NICO Touches the Wallsの対バンツアー「ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ フェスト'15」の大阪公演が、2月25日になんばHatchにて行われた。

「ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ フェスト'15」大阪・なんばHatch公演アンコールの様子。

「ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ フェスト'15」大阪・なんばHatch公演アンコールの様子。

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公演ごとに異なるゲストを招きツーマンライブを繰り広げるこの企画。2戦目となる大阪公演には、NICO Touches the Wallsと2004年の「TEEN'S MUSIC FESTIVAL」関東甲信越大会で同じステージを踏んだ“同期”UNISON SQUARE GARDENが登場した。

UNISON SQUARE GARDEN

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斎藤宏介(Vo, G / UNISON SQUARE GARDEN)

斎藤宏介(Vo, G / UNISON SQUARE GARDEN)[拡大]

満員のオーディエンスの歓迎を受けながらステージに現れたユニゾンの3人は、1曲目として「場違いハミングバード」を投下。鈴木貴雄(Dr)のカウントからライブの幕が上がり、田淵智也(B)の骨太なベースの上に斎藤宏介(Vo, G)の弾くエッジの効いたギターとハイトーンボイスが重なる。切れ味の鋭いバンドサウンドに場内は沸き立ち、地鳴りのような歓声が場内に轟いた。彼らがこの日プレイしたのは「蒙昧termination」「harmonized finale」など最新アルバム「Catcher In The Spy」からの楽曲を中心に全10曲。ミディアムチューンから高速のロックナンバーまで、1時間の枠の中で濃密なライブを展開した。

本格的なライブは1カ月ぶりという斎藤は「いいですねライブって。しかも対バンがNICO Touches the Wallsじゃないですか」としみじみ。「すごく縁があるバンドなんです。さかのぼること10年半前か……」と、ともに同じコンテストに出場し、そこでバンドとして初ライブを行ったエピソードを語る。また斎藤は当時の友人たちにNICO Touches the Wallsを薦めていたことを明かし、「俺の友達のかわいい女の子たちはこぞって『光村くん、光村くん』ってなって。ちょっとイケるかなと思ってた子も『光村くん』ってなって。その日を境に憎しみというかひがみ、妬みの目でNICO Touches the Wallsを見るように……」と観客を笑わせ、さらに光村と田淵が一緒に飲んだあとに田淵が“時速20km”程度のタクシーに轢かれたエピソードを明かす。その流れでNICO Touches the Wallsの「そのTAXI,160km/h」の冒頭部分をカバーするサービスも。見事なカバーに喝采が起きる中、斎藤は改めて長年の盟友と競演できる機会に感謝を捧げた。

光村龍哉(Vo, G / NICO Touches the Walls)

光村龍哉(Vo, G / NICO Touches the Walls)[拡大]

NICO Touches the Walls

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NICO Touches the Wallsは前日の名古屋公演を経て、さらに調子も上がっている様子。特に同期UNISON SQUARE GARDENが相手とあって気合いも十分のようで、坂倉心悟(B)の動きは田淵に感化されたのか普段以上にアグレッシブに。ステージの前方に移動しモニタに足をかけながら観客を煽り、会場を熱狂させていく。光村は「すさまじいライブをぶちかましてましたね。何がすごいって斎藤くんのMCがすごい(笑)」と先ほど終わったばかりのユニゾンのライブについて言及すると、「僕らがMCで彼らを上回ることはないと思うので、ライブで面白くしたいと思います」とギアを上げ、フロアを熱狂の渦に巻き込んでいった。

この日のハイライトとなったのは、ユニゾンへのアンサーのように届けられた「そのTAXI,160km/h」。当初はこの曲は披露される予定はなかったとのことだが、斎藤のMCを受けて急遽演奏されることに。同曲を演奏する前に光村は「(ユニゾンとは)日々切磋琢磨して、負けないくらいカッコいいバンドになろうと思って、ここまでずっとやってきてます。今までこうやって対バンする機会がなかったんですけど、相当意識してた部分があります。お互いすげえロックバンドになったときに自信を持って対バンしたいと思ってたんで、今日こうして大阪で熱いライブができて、続けてきてよかったなと心から思います」と力強く語る。「こうなったらユニゾンよりも1日でも長く生き残ってやろうと思います。ユニゾンも俺らより1日でも長く生き残ってほしいと思います」と盟友へエールを送る一幕もあった。

アンコールでは、光村と斎藤という2バンドのフロントマンのセッションが実現。斎藤はステージに現れるなり「ナイス『TAXI』! やっぱすごいねえ。あのタクシーは猛スピードだったね」とNICOの熱演を誉め称え会心の笑みを浮かべる。そして2人はお互いの出会いについて語ったり、田淵の激しすぎる動きに言及したりとトークに華を咲かせる。斎藤は「俺、右が騒がしくないと歌えないかもしれないから」と光村に田淵ばりのアクションを要求し、オーディエンスを爆笑させた。「せっかくのツーマンなので……」という言葉から始まったのは、NICO Touches the Wallsの「梨の花」。2人は交互にメインボーカルをとりながら、時折声を重ねてオーディエンスをうっとりと酔わせた。その後、NICO Touches the WallsとUNISON SQUARE GARDENの同期対バンを締めくくったのは「スカースデイル」。斎藤のハイトーンボイスと、光村の低くしゃがれた歌声が伸びやかに響きわたり、満員のオーディエンスのため息を誘う。最後に光村は「次は2バンドで巨大な感じでやろうね。またここ大阪で」と再演を誓いステージをあとにした。

なお「ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ フェスト'15」の最終公演は、3月5日に東京・新木場STUDIO COASTにて[Alexandros]を迎えて行われる。

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