さくら学院、新譜「ハートの地球」コピー考案

さくら学院が昨日9月7日に神奈川・はまぎんホールヴィアマーレにて公開授業イベント「さくら学院も、伝え方が9割」の授業を開催した。

今回の公開授業の講師は2013年度ビジネス書ランキング1位を獲得、累計売上部数が50万部を突破しているロングセラー書籍「伝え方が9割」の著者でコピーライターの佐々木圭一。この日の授業は10月22日にリリースされるさくら学院の1stDVDシングルのキャッチコピーを考案するというもので、会場に集まった父兄（ファン）たちもTwitterハッシュタグ「#SAKURA9」をつけてツイートすると参加できるワークショップ形式で行われた。

2部制で行われた公開授業には1時限目に水野由結、田口華、磯野莉音、山出愛子、倉島颯良、岡田愛が出席。2限目には菊地最愛、野津友那乃、白井沙樹、大賀咲希に加え、1限目にも参加した倉島と岡田が出席した。佐々木はまず「伝え方はセンスではない、技術だ」と前置きし、言葉のつなぎ方のレシピ次第で誰でも“心を動かすエネルギーのある言葉”を使うことができると語る。続けて映画「燃えよドラゴン」より「考えるな、感じろ」、ドラマ「3年B組金八先生」より「死ぬことに意味を持つな。生きるんだ！」などの名言を例に挙げ、これらのフレーズの共通点を生徒に尋ねた。すると1限目では田口が、2限目では白井が例のすべてに反対の言葉が入ってるという法則に気付き、観客から拍手が送られた。

佐々木はその後、田口と白井が気付いた法則が佐々木の提示する“強いコトバを作る5つの技術”のうちの1つの技法“ギャップ法”であることを説明。さらに1限目では“サプライズ法”、2限目では“リピート法”を生徒と父兄に伝授した。生徒・父兄たちはこれらの技術を用いてさくら学院の1stDVDシングルのキャッチコピーを考えることに。ここでは生徒たちから1stDVDシングルのタイトルが「ハートの地球（ほし）」であることが明かされた。“HEART”という単語を連続で並べると地球を意味する“EARTH”という単語が現れる、すなわちハートがつながっていれば地球は1つというタイトルに込められた意味を語ると、彼女たちは1番の歌詞を順番に朗読していく。そして今回が初公開となる「ハートの地球」が流れる中、生徒・父兄たちはキャッチコピーを考えるためのシンキングタイムへと突入した。

2人1組となった生徒たちはそれぞれ考案したキャッチコピーを発表していく。1時限目では田口・磯野ペアが「おめーら1000枚買えよ！ 1000枚！ 1人1000枚だ！ バカヤロー！」というプロレスラー・矢野通のパロディコピーで会場を笑わせたあと、もう1つ用意していた「絆を受け取りました。今あふれる想いで返します！」という感動的なコピーを披露した。水野・倉島ペアはサプライズ法とギャップ法を駆使した「離れているとしても心の宅急便▽がみなさんのそばにハートを届けます！」というコピーを提案。佐々木から「すばらしい！」と高い評価を獲得した。

2時限目では菊地が考えた「過去の私は作れない。今のみんなで作る歌」というコピーを菊地・岡田ペアが発表。生徒会長の菊地は「2013年度までの自分だったら、今みたいな気持ちでこの歌は歌えないなと思ったんです。2014年度のメンバーだからこそ歌える歌で、このメンバーでこの歌を届けたいなという思いでこのキャッチコピーを考えました」と目を輝かせながら語り、彼女の熱い思いに客席からは盛大な拍手が湧き上がった。

この日最後のキャッチコピーを発表したのは白井・大賀ペア。彼女たちは大賀が考えた日本エレキテル連合のネタを取り入れた寸劇風の強烈なコピーで会場を笑わせた。さまざまな名コピーが飛び出した公開授業の最後には質問コーナーが設けられ、遅れて「あまちゃん」にハマったことで知られる水野が「去年の流行語大賞に選ばれた『じぇじぇじぇ』は何法ですか？」と佐々木に質問。佐々木は「リピート法ですね。リピートしてる部分っていうのは非常に頭に残りやすいんですよ。『じぇ』だけでも驚いたっていう意味なんですけど、『じぇじぇじぇ』って言ってるからあそこまで流行してるんですよね。歌詞とかもそうですよ」と説明した。最後に佐々木は「使い方のレシピを知っていれば誰だって“強い言葉”が作れるんです」と締めくくり、終始笑いに包まれた「さくら学院も、伝え方が9割」の授業は幕を下ろした。

さくら学院は9月27日に東京・ディファ有明にて2本立てイベントを開催。夜公演の優先入場券をかけたクイズイベント「秋学期試験」とライブ「さくら学院 2014 ～紅葉 秋の陣～」を行う。

※記事初出時、本文に一部誤りがありました。訂正してお詫びいたします。