のっちさん

のっちはゲームがしたい! 第13回(後編) [バックナンバー]

初めての「東京ゲームショウ」はどうだった?ファミ通編集長&TGS事務局長と感想を語り合いました

ゲームショウもPerfumeも、コロナ禍に「何もできなかった」わけじゃなかった

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9月15日から18日にかけて千葉・幕張メッセで開催された世界最大級のゲームの総合展示会「東京ゲームショウ2022(TGS2022)」に行ってきたPerfumeのっちさん。前編ではその様子をレポートしましたが、後編では会場見学に同行していただいた「週刊ファミ通」編集長の嵯峨寛子さん、東京ゲームショウ事務局長の田辺太陽さんと一緒に、今年のTGSを振り返りながら感想を語り合います。

取材 / 倉嶌孝彦・橋本尚平 / 橋本尚平(取材後記は除く) 撮影 / 上山陽介 ヘアメイク / 大須賀昌子 題字 / のっち

一番感動したのは、テーマパークっぽい“体験してもらい方”の演出

のっち わかってはいたんですけど、規模感にびっくりしました。私もゲームが好きでいろんな情報をチェックしてるし、お友達が「東京ゲームショウに行ってきたよ」って言ってるのを聞いて憧れてたんですけど、ここまでの規模で盛り上がってるとは思わなかった。もちろん知っているタイトルもあれば知らないタイトルもあって……あれはスクエニ(スクウェア・エニックス)さんの新作でしたっけ?

嵯峨寛子 「FORSPOKEN」ですかね?

のっち とか、そういうのを「なんなんだろうこれは」って思いながら見てました。各社が今推している作品を知れて面白かったです。

のっちさん

のっちさん

嵯峨 音楽フェスで見る幕張メッセとはまた違いましたか?

のっち 全然違いました! なんだろう。ビジネスデイだったからというのもあるのかもしれないけど、音楽フェスの会場で感じる「楽しもうぜ!」という熱気だけでなく、「とにかく知ろう!」という情報を求める前のめりさを、来ている皆さんからすごく感じて。

嵯峨 「限られた時間内でいろんなことを知るぞ」という熱気は、特にビジネスデイでは強いですね。海外から来ている方も多いですし。

のっち あちらこちらから最新ゲームの名前が聞こえてきたり、「AI売ります」みたいなブースがあったり、未知の世界に来た感覚でした。ここでいろんな出会いがあったりゲームが生まれたりしてるんだなって。みんなここに向けて自分たちの作品を仕上げてきてるし、お客さんも何かあるって期待して来てるんだなって感じました。一番感動したのは、KOMODOブースでのSteam Deckの“体験してもらい方”の演出ですね。ほとんどの人が初めて触るものだから、ただ試遊させるんじゃなくて、まず最初にみんなで集まってムービーを観ながら基本的な操作を覚えるっていう。なんかテーマパークっぽいなと思いました。そのあと各々が棚からSteam Deckを手に取って、自分が座る椅子を選んで、という一連の流れにワクワクしました。

田辺太陽 確かに、おっしゃるようにテーマパークみたいでしたね。ゲームショウでは珍しい演出です。

嵯峨 しっかり広い空間に椅子やソファが置いてあって、楽しませようっていう気持ちを感じましたね。やっぱり各社さん、とにかくたくさんの人に試遊してもらえるようにモニタをいっぱい置かなきゃと思って、スペースがギチギチになることも多いので、あんなにゆったり座れるのはかなり珍しいんじゃないかと。

田辺 今回はブース内に感染対策を施してもらうようにお願いしているので、各社いつもよりはゆったり目にブースを作ってくれているんですけど、それにしても僕もあまり見たことがない形でした。

田辺太陽さん(東京ゲームショウ事務局長)

田辺太陽さん(東京ゲームショウ事務局長)

のっち Steam Deckを試してみるなら、やっぱり1人の空間が欲しくなりますもんね。実際に自分の部屋にいるみたいにリラックスして遊んでみたい。うちにもPCはあるんですけど、なかなか手が伸びなくてあんまり立ち上げてないんですよね。家のネット回線が弱いからっていうのもあるんですけど(笑)。だから今、めっちゃ気になっています。

嵯峨 テレビの前でソファーに座って“ながら”でPCゲームができるのはすごくいいですよね。今はSteamで本当にいろんなゲームが遊べますし。Steam Deckは内蔵ストレージの容量違いで3種類のモデルがあって、一番リッチなモデルは約10万円するんですけど、ゲーム目的でPCが欲しい人なら、10万で最上位が買えると思えばいいハードじゃないかなって思います。

のっち そうですよねー。

田辺 3段階のグレードが用意されると、日本人って上から買っていくんですよ。興味深いことに皆さん、松竹梅があったら松から選ぶ傾向がある。

のっち うわ! そうなんだ。あれって、真ん中のを安く見せて買ってもらうために高いのを作ってるんだと思ってました(笑)。

田辺 ほかの地域だとスタンダードタイプが売れるんですけど、日本ではハイエンドモデルから売れますね。

嵯峨 まさに私の同僚も、「あとで後悔するよりは」って一番高いのを選んでました(笑)。

TGSはディズニーランドみたいなものですよね

のっち あとはPS VR2でやった「バイオハザード ヴィレッジ」。怖かった(笑)。

嵯峨田辺 おつかれさまでした(笑)。

のっち 10分間くらいやってたのかな?

嵯峨 PS VR2を装着したりする時間も含めたらもっとありましたね。

田辺 レクチャーの時間もしっかりありましたしね。

のっち 初めて触るものだったので、スタッフのお姉さんが優しく教えてくれてよかったです。VR、めっちゃ進化してましたね。

嵯峨 そうですね。初代PS VRと比べると、まずコードが細くなってるんですよ。昔は太いコードでつないでいたんですけど、PS VR2はUSBケーブルをつなぐだけなので、かなり手軽になっていますし、画質も上がっています。

のっち すごかったです。PS VRはお誕生日に友達にもらったので、うちにもあるんですけど、「バイオハザード7 レジデント イービル」をやってみたら、最初のシーンをちょっとだけやって「もう無理!」って外したくらい怖かったんですよ。でも今日はみんながいる手前……(笑)。

嵯峨 がんばってくださって、ありがとうございました(笑)。

田辺 「のっちさん、その扉を開けてください! まだ何も怖いもの出てきていませんよ!」って周りから言われながら(笑)。

嵯峨 せっついてしまいまして、すみません(笑)。

左から田辺太陽さん、嵯峨寛子さん、のっちさん。

左から田辺太陽さん、嵯峨寛子さん、のっちさん。

のっち 画質はめちゃくちゃきれいでした。怖くて前が見れないので、主に景色を見てたんですけど(笑)。お城もきれいで本当にそこにいる感じがしました。

田辺 没入感がこれまでよりもさらに上がっているんですかね。

のっち 上がってました。装着感も、全然重くないし居心地の悪さがなくて。バイオ好きには絶対にオススメですね。私も改めておうちでやってみたいと思いました。10分が限界かもしれないから、休み休みできるのであれば(笑)。私、初代PS VRのほうで、家庭教師になって女の子と遊ぶゲームをやってたんですよ。

嵯峨 「サマーレッスン」?

のっち ですです。そこからOculus Quest 2(現:Meta Quest 2)でも遊んだりしてたので、めちゃくちゃ進化してるのを感じました。PS VR2は最初の設定で目線のトラッキングがあるんですけど、そんなことしちゃったら、それこそ「サマーレッスン」では目のやり場に困っちゃいますよね(笑)。

嵯峨 TGSで「サマーレッスン」が展示されたときに私もやったんですけど、ちょっと恥ずかしかった記憶があります。「この画面をみんなに見られてるのかな」って(笑)。

嵯峨寛子さん(「週刊ファミ通」編集長)

嵯峨寛子さん(「週刊ファミ通」編集長)

のっち 「スーパーボンバーマン R 2」も楽しかったですねー!

嵯峨 弱くてごめんなさい(笑)。全然できなかった。ナタリーさん、まったく忖度がありませんでしたね(笑)。

田辺 ひさびさに「ボンバーマン」をやりましたが、やっぱり楽しいですよね。単純なルールなんですけど。

嵯峨 その単純なところが今でも面白い理由なんでしょうね。みんなでワチャワチャして楽しかった。

のっち 私は64人同時対戦の「スーパーボンバーマン R オンライン」を普通に遊んでるんですけど、めちゃくちゃ下手なんですよ。だから今日のために練習しようと思って昨日もやって、うまくいくかなと思ったんですけど、その成果を全然発揮できなかったなあ。誰も実際に触れたことがない新作でああやってみんなで遊べるの、面白いですね。

嵯峨 最近は発売前に体験版が配信されることも多いですけど、体験版を配信するためにはプラットフォームのテストを通らないといけないので、メーカーも若干の準備期間が必要になっちゃうんですね。でもゲームショウなら、まだ開発中のバージョンを気軽に試遊してもらうことができるんですよ。

のっち あとは最初に行ったスクウェア・エニックスのメガシアター。ずっといれそうでした。

嵯峨 あそこでいつまでもボーッと眺めてるのも楽しいんですよね(笑)。スクエニさんは発売されるタイトルが多いから、全部観ようとすると30分はかかると思うんですけど。

のっち そうですよね。だからTGSって本当に1日中楽しめるイベントなんだなって思いました。

嵯峨 ディズニーランドみたいなものですよね。1日かけていろんなアトラクションを体験して、ごはんを食べてグッズを買って、みたいな(笑)。ゲームの最新情報を知りたいだけなら今はネットでだいたいのことは知れるんですけど、現地に来て実際にゲームをやって好きになる体験ができるという、TGSの楽しみってそういう部分がすごく大きいと思うんです。だから、ゲームのキャラと一緒に写真を撮れたり、サッカー選手になれたりみたいな、“体験”を提供しているブースが多いんですね。

のっち こういうところで触れた思い出が愛着になって、「発売されたらまた遊ぼう」って気持ちに今なってます。

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インディーゲームって言葉はそのうちなくなるかもしれないですね

読者の反応

Perfume_Staff @Perfume_Staff

🎮「のっちはゲームがしたい!」🎮
連載第13回(後編)が公開!🙌

「東京ゲームショウ2022」を堪能したのっちが案内役のお二人とお話しさせていただきました🗣️

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