仲村トオル「ビー・バップ・ハイスクール」の壮絶アクション回想、舘ひろし・柴田恭兵からのサプライズも

「さよなら 丸の内TOEI」プロジェクトの一環として上映された「ビー・バップ・ハイスクール」の舞台挨拶が、本日6月28日に東京・丸の内TOEIで開催。主人公の1人を演じた仲村トオルが登壇した。

きうちかずひろの同名マンガを実写映画化した本作では、ツッパリ留年高校生コンビ・トオルとヒロシが喧嘩や恋に明け暮れる様子が描かれた。仲村が中間徹ことトオル、清水宏次朗がヒロシを演じ、監督を務めたのは那須博之。仲村は当時俳優を目指していたわけでなく、大学生の頃にたまたま書店で見かけた雑誌の告知を見て、夏休みのバイト感覚で履歴書を送ったという。「ビー・バップ・ハイスクール」は彼にとって俳優デビュー作であり、第10回日本アカデミー賞では新人俳優賞を受賞するなど一躍スターダムを駆け上がるきっかけにもなった。

仲村は大勢の観客を前に「僕のデビュー作を観に来てくださり本当にありがとうございます」と挨拶。登壇前には会場後方で本編を鑑賞していたようで、「最初から最後まで通して観たのは公開当時以来、40年ぶり。前半は自分の演技にダメ出ししていましたね。僕のパンチが弱々しい（笑）。でも後半は、みんな本当によくがんばったなと思うほど感動しました」と当時を懐かしむように語った。

また仲村はアクション監督・高瀬将嗣のもと、走行中の列車内でのアクションやバックドロップをするシーンなど激しい撮影にも臨んだ。仲村は「すごいパンチの人とかがいたのを覚えています。みんな興奮していましたね。高瀬さんの『いけ！』『蹴れ！』というGOサインを信じてやっていました。那須組の安全対策は気合いと根性でしたから（笑）」と振り返った。

そして仲村と同じく「ビー・バップ・ハイスクール」が映画デビュー作となったのは、主人公たちの同級生・泉今日子を演じた中山美穂。主題歌「BE-BOP-HIGHSCHOOL」も担当している。仲村は「当時、美穂ちゃんは15歳で僕は20歳。真っ暗な場所で美穂ちゃんと待機していたんです。そのときの彼女の目がすごく光って見えた。僕が『猫みたいだね』と言ったら、美穂ちゃんは『そうだよ。そう簡単にしっぽは振らないし』って。大人っぽい答えだったなと、印象に残ってますね」と明かした。

イベントでは、「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズ第1作が公開40周年を迎えることを記念し、12月13日と14日に映画のロケ地となった静岡県静岡市清水区にて周年イベント「清水 ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎祭」が開催されることが明らかに。仲村は、13日にMOVIX清水で行われる舞台挨拶付き上映会に参加する。この発表に会場が拍手で包まれる中、仲村は「清水はいっぱい撮影で使わせていただいたところ。『コンプライアンスが』と言われている時代に“高校与太郎祭”をやっていいのか（笑）、と思うところはありますけれど」とメッセージを送った。

また「あぶない刑事」シリーズで仲村と長年共演してきた舘ひろし・柴田恭兵からサプライズでメッセージ動画が。舘は「トオル！ 真面目にやってるか？ しっかりがんばれ！」、柴田は「舘さんも僕も、お前のことが大好きです」とコメントする。仲村は、2人の言葉にうれしそうにしていた。

「さよなら 丸の内TOEI」プロジェクトは、7月27日まで開催。詳細は特設サイトで確認を。