岸井ゆきの、釜山映画祭で「ケイコ 目を澄ませて」への思い語る「2度とできない」

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ケイコ 目を澄ませて」の公式上映が昨日10月9日に第27回釜山国際映画祭で行われ、トークショーにキャストの岸井ゆきの、監督の三宅唱が登壇した。

左から岸井ゆきの、三宅唱。

左から岸井ゆきの、三宅唱。

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「ケイコ 目を澄ませて」ポスタービジュアル

「ケイコ 目を澄ませて」ポスタービジュアル[拡大]

同映画祭の特別企画プログラム「Discovering New Japanese Cinema」に正式出品されている本作。聴覚障害によりゴングの音もセコンドの指示もレフェリーの声も聞こえない小河ケイコが、じっと“目を澄ませて”闘う姿が16mmフィルムに焼き付けられている。

ケイコ役の岸井は「ボクシングのトレーニングを3カ月行いました。その中でケイコを形作っていきましたが、トレーニング中からこれは2度とできない作品、役柄であるなという実感がありました」と述べ、「体作りのために糖質制限をしていたので、すごく狭い世界しか見えなくなって、自分が見たいものしか見られない、聞きたい音しか聞こえないという状況でした。ある一点に集中力を注ぎ、その精神状態の中でケイコというキャラクターは作られていきました。この映画で体が朽ちてもいいと思うほどで。2度とできない瞬間を収めてほしいと思いながら日々撮影に臨んでいました」と作品に懸ける思いを口にした。

岸井ゆきの

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三宅は「ある日の練習で体格のまったく違う僕と岸井さんがリングに上がって闘う練習をしたときに、僕が本気で殴るわけにはいかないので遠慮してガードばかりしていたら、岸井さんから『なぜ本気で殴ってこないのか、なぜ真剣に向かってこないのか』とまっすぐ言われました」と述懐。「強さ、弱さは関係なく、そのまっすぐな姿勢というものが、もともと岸井さんにあり、ケイコというキャラクターにもあったのだと思います」と語った。これに対し岸井は「映画のためというよりか、自分自身がいかに強くなれるかを考えてずっとやっていました。この映画をやり遂げられなかったら、俳優でいるのは難しいと思うくらい、必死で日々練習に臨んでいました」と振り返る。

最後に岸井は「私はほかの映画祭の参加が叶わなかったので、この釜山が初めての映画祭となります。作品を観た方とコミュニケーションを取れるいい機会となりました。皆さんの表情を見て、この映画を観て何か感じていただけたんだなと思い、とてもうれしいです」と喜びを伝えた。

小笠原恵子の自伝「負けないで!」を原案とする「ケイコ 目を澄ませて」は、12月16日に東京・テアトル新宿ほか全国で公開。

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(c)2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINÉMAS

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