イランの映画監督
本作は、不当に投獄された人々の姿をスリリングかつユーモラスにつづった復讐劇。主人公ワヒドが偶然の事故をきっかけに、自らの人生を奪った残忍な看守“義足のエグバル”と思しき男と再会したことから物語が展開する。2010年に“イラン国家の安全を脅かした罪”として20年間の映画制作と出国を禁じられたパナヒは、2023年に渡航禁止が解かれてから最初に本作を手がけた。第78回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞し、第98回アカデミー賞では国際長編映画賞と脚本賞にノミネートされた。
「8番出口」で注目を集めた
そのほかマンガ家の
「シンプル・アクシデント/偶然」は5月8日より東京・新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国でロードショー。出演にはワヒド・モバシェリ、マルヤム・アフシャリ、エブラヒム・アジジ、ハディス・パクバテン、マジッド・パナヒ、モハマッド・アリ・エリヤスメールらが名を連ねた。
「シンプル・アクシデント/偶然」コメント入り予告
奥浜レイラ(映画・音楽パーソナリティ)コメント
自分の尊厳を奪った者に復讐を果たせば、それを奪還することができるのか。暴力の連鎖を断つか否か、深いトラウマを共有する人々の道徳的なジレンマは生々しく、観客の安易な応答を拒むようでもあった。象徴的なラストシーンによって、この映画は私の内側で息をし続ける。
河内大和(俳優 / 演出家)コメント
魂の怒りと叫びが、驚くほどのユーモアと共走し、数千年の問いへと辿り着く。
悔恨は連鎖を止められるのか。赤く照らされた最終シーンが、一生記憶にこびりつく。
今日マチ子(マンガ家)コメント
「顔を知らない」相手への怒りはどこへ向かうのか?
理不尽な暴力と復讐が、ユーモアと緊迫感を交え立ち上がる現代の寓話
小島秀夫(ゲームクリエイター)コメント
拉致した復讐相手が本人なのかどうかを確かめるべく、様々な関与者が一台のワゴンに同乗していく。“復讐”だけで繋がった他人たちのユーモアとペーソス溢れる“復讐の真実”に迷う旅。そのどこか陽気で暢気なトーンが、社会的背景をより痛烈に浮き彫りにする。バイオレンスな“リベンジ・ムービー”とは異なる体制へのクレバーな“復讐”を果たす。ラストでの足音は、まさに彼らに忍び寄る今も続く“恐怖”でもある。
佐久間裕美子(ライター)コメント
体制を挟んで蹂躙した人と蹂躙された人が運命のいたずらによって再会する。
人間の業の深さと良心のグラデーションに迫る。
サヘル・ローズ(表現者)コメント
記憶は正しいのか。復讐か許しか。
人間の心とは何か。私ならどうするのかを深く問いかけてる。
あの足音が、今も耳に残って離れない。
塩田武士(小説家)コメント
類いなき第一級のストーリー展開。
極まっていく被害者たちの混乱に、
監視国家の地獄が浮かび上がる。
竹中直人(俳優 / 映画監督)コメント
1人のどくとくな男の勘違い? 思い込み? いいや! それは真実?! どちらともはっきり分からないまま巻き込まれてゆくどくとくな人たち! そのひとりひとりのお芝居がなんともリアルで面白い! そして…衝撃のラストに「え?え?え?え~?!」。監督の遊び心がこころを貫く! ぜひとも映画館で、パナヒ監督の描く世界に翻弄されようではないか!
ダースレイダー(ラッパー)コメント
“体制”がいかに人間性を奪おうとしても、人は怒り、悲しみ、笑い、そして人生を祝いながら暮らしていく。
パナヒ監督はまたしても人間そのものを見事に描き出している。
団塚唯我(映画監督)コメント
観終わってしばらくの間、胸のつっかえが取れない。
どこか遠くで確かに起こっている争いのこと。
私たちが傷つけあったあの日のこと。
デーブ・スペクター(放送プロデューサー)コメント
最後のシーンは果たしてどの意味を持つか、観る側が決めるミッション。
定評のイラン映画にまた圧倒される。
緊迫した情勢の中で公開され、尚、必見。
平野啓一郎(小説家)コメント
今まさに、このタイミングで見るべき映画だ。人々が互いを憎悪しなければならない政治体制に戦慄しつつ、その国が被っている軍事攻撃については反対する、という立場を確認するためにも。そして、遠い国の出来事としてではなく、この日本にも起こり得ることとして、見るべきだ。苦悩しつつ、憎しみの連鎖を断ち切ろうとする人間たちの絶望と希望を受け止めよう。
森達也(映画監督 / 作家)コメント
これほど熾烈な復讐劇なのに、パナヒが持つユーモアとペーソスは健在だ。
絶望の果てに見える救い。それは今のイラン情勢に重なる。
役所広司(俳優)コメント
全編の緊張感と可笑しみ、そして、あのラストシーンの素晴らしさ。
パナヒ監督の力は底知れない!
吉岡里帆(俳優)コメント
「国家による暴力への、人生をかけた最大限の非難と抵抗を見た。」と一言に言ってしまって良いのか逡巡する程に私は平和な国で育ち、この世界で起こっていることを自分事として理解できていないんだと痛感した。
パナヒ監督の怒りや悲しみが冒頭から最後まで洪水のように傾れ込む、世界をちゃんと見ろ!と胸ぐらを掴まれているような…
映画の怖さと素晴らしさ、そしてそこにかける覚悟の美しさ。
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