深田晃司が語るこれからの映画制作とは?東京国際映画祭の記者会見に登場

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10月31日から11月9日にかけて開催される第33回東京国際映画祭に先駆けて、本日10月19日に東京・日本外国特派員協会で記者会見が行われ、深田晃司、東京国際映画祭チェアマンの安藤裕康、作品選定コミッティメンバー・安藤絋平が出席した。

左から安藤絋平、深田晃司、安藤裕康。

左から安藤絋平、深田晃司、安藤裕康。

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深田晃司

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近年の日本映画を振り返り、現在の日本を代表する作品の数々を映画祭独自の視点でセレクションする同映画祭のJapan Now部門。今年、同部門で自身の作品の特集上映が行われる深田は「選ばれたことは、本当に光栄に思っています。映画祭の英断に感謝です」と述べ、「10年前に東京国際映画祭の『日本映画・ある視点部門』で作品賞をいただきました。それが大きな後押しとなり、数々の国際映画祭に呼んでもらうことになったんです。あれからちょうど10年という節目に特集として選んでいただけたことで、『これから先また10年間がんばれ!』と励ましをいただいたように感じています」と思いを口にした。

安藤裕康

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安藤裕康は「深田監督は素晴らしい作品をたくさん作られているのはもちろんですが、コロナで日本映画界が厳しい状況にある中で、映画業界を救おうと『ミニシアター・エイド基金』を設立し、先頭になって動いてくださいました」とコメント。「またオンライン映画祭『We Are One: A Global Film Festival』にTIFFが参加した際にも、深田監督が短編を出してくださった。今年の情勢も考えて、映画界を代表する監督として、深田監督にぜひお越しいただきたいと思いました」と続けた。

安藤絋平

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安藤絋平は「『映画は過去の歴史を変える力はないけれど、未来を変える力がある』とおっしゃったのは、昨年のJapan Now部門で特集をさせていただいた大林宣彦監督でした」と回想し、「日本の今を語り、人というものを深く見つめながら、社会の不条理を解いていく。深田監督は人と社会の関係性というものを、スクリーンと観客の関係性で描く極めて希な映画作家です。コロナで混沌とする世の中ですが、気鋭の表現者深田晃司が、どんな未来を語ってくれるか、どんなフィロソフィーを見せてくれるか。Japan Now部門の見どころですのでご期待ください」と呼びかける。

会見中盤には記者からの質問に深田が答える場面も。「今後、映画制作現場はどのように変わっていくのか?」と質問が飛ぶと深田は「コロナウイルスによって社会の状況は大きく変わりましたが、映画現場ではそこまで大きく変わることはありません。俳優とスタッフの安全を守りながら映画を作るという意識は以前と同じです。そこにコロナウイルス感染対策というものが増えただけというようにシンプルに考えています」と言及する。そして「むしろ、考えなくてはいけないのは、コロナ以前には制作現場の安全は保たれていたのかということ。安全を重視して撮影する日数が十分にあるのかどうか、もし足りなければ日数を増やさなくてはいけない。しかし、それに伴う予算はあるのかどうか。日本映画の低予算化という問題は進んでいて、助成金の少なさは安全対策にも影響してきています」と言い、「しっかりコロナ対策をするとなると、負担もお金も労働力もさらに必要になるので、きちんと業界内で支え合える仕組みを作っていかなくてはいけない。公的にもサポートを訴えていかなければいけないと考えています」と説明した。

第33回東京国際映画祭は東京・六本木ヒルズほかで開催。深田の特集では、「本気のしるし 劇場版」「淵に立つ」「東京人間喜劇」「よこがお」のほか、短編プログラム「move / 2020」「ヤルタ会談 オンライン」「鳥(仮)」「いなべ」「ざくろ屋敷 バルザック『人間喜劇』より」がスクリーンにかけられる。

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