「世界の果てまで」は、日本とウズベキスタンの国交樹立25周年、そして日本人が建設に関わったナヴォイ劇場の完成70周年を記念した映画。黒沢のオリジナル脚本により、テレビバラエティ番組の取材のためウズベキスタンを訪れた日本人女性タレントが、異文化の人々との交流により成長していくさまが描かれる。駐日ウズベキスタン大使館やウズベキスタン政府国家観光発展委員会などの協力により、オールウズベキスタンロケとなる撮影を4月から5月に行う。「予兆 散歩する侵略者 劇場版」などで黒沢組に参加してきた芦澤明子が撮影を、安宅紀史が美術を担当する。
この発表にあたり、黒沢は「かつての世界の中心”ティムール帝国”、この響きに私は昔から強く魅了されていました。今まさにその場所ウズベキスタンにいます。私の大好きな俳優、スタッフたちとここで映画を撮るのです。きっと、これまでのどれにも似ていない映画になるでしょう。いくつかの夢が同時に叶ったような思いです」とコメントを寄せた。
2018年内の完成を目指し、制作が進められる「世界の果てまで」。2019年に公開を予定している。
黒沢清 コメント
かつての世界の中心”ティムール帝国”、この響きに私は昔から強く魅了されていました。今まさにその場所ウズベキスタンにいます。私の大好きな俳優、スタッフたちとここで映画を撮るのです。きっと、これまでのどれにも似ていない映画になるでしょう。
いくつかの夢が同時に叶ったような思いです。
シルクロードのど真ん中に、何の予備知識も持たないひとりの若い日本人女性を放り込んでみました。彼女の唯一のとりえは並外れた用心深さです。押し寄せる異文化を警戒し、拒絶し続ける彼女は、果たしてこの国を理解することができるのでしょうか。また、この国の人たちも、そんな彼女をひとりの人間として認めてくれるのでしょうか。今回の映画が扱うテーマはそれです。実は、私自身もう何年もそういう状況に直面しているのです。
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