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高倉健の記録映画「健さん」制作中、ジョン・ウーやマイケル・ダグラス出演

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「健さん」

「健さん」

俳優・高倉健の歩みに迫るドキュメンタリー映画「健さん」が現在制作中であることが明らかになった。

1956年に銀幕デビューを飾り、2014年に逝去するまで数々の映画に出演してきた高倉。日本のみならず海外にも多くのファンを持つ高倉の魅力をジョン・ウーマイケル・ダグラス、ポール・シュレイダー、ヤン・デ・ボンらそうそうたる映画人へのインタビュー、40年来の付き人である西村泰治の証言などを通して照らし出す。

先日、高倉の主演作「君よ憤怒の河を渉れ」の原作である西村寿行による小説を再映画化する「追捕 MANHUNT(原題)」の製作を発表したウー。ドキュメンタリーのインタビュー中で彼は「若い頃、強い意志を持つ侠客に憧れていた私にとって高倉健は男の中の男だった。彼の目つきは鋭いと同時に優しさにもあふれている」と高倉への思いを明かす。また「チョウ・ユンファや、ジョン・トラボルタに演技を付け、トム・クルーズを撮影するときでさえ、高倉健のスタイルを常に意識して、しなやかさ、優雅さ、自信のある動きを彼らに反映させる」と映画監督としての自身に及ぼした影響についても言及する。

一方、リドリー・スコットの監督作「ブラック・レイン」で高倉と共演したダグラスは「健さんからシンプルであることの大切さを学んだ」と述べ、「彼には美しい純粋な魂が宿っていた。まず最初に感じたことは彼の謙虚さだ。腰の低さに驚いた」と撮影現場を振り返っている。

写真家としても活動する日比遊一が監督を務め、高倉健のプライベート映像も収められる「健さん」は2016年全国公開予定。

ジョン・ウー コメント

18、19歳の頃、高倉さんの映画を何本も観た。一目で彼の虜になった。当時、彼はたくさんの任侠映画に出ていた。若い頃、強い意志を持つ侠客に憧れていた私にとって高倉健は男の中の男だった。彼の目つきは鋭いと同時に優しさにもあふれている。どんな相手役にも尊敬を持って、まっすぐに相手の目を見て話す。彼の目つきを見ると例えそれが相手と戦っているときでも、彼の目からは情念が読み取れた。
私が俳優に演技を付けるときは高倉健をイメージする。チョウ・ユンファや、ジョン・トラボルタに演技を付け、トム・クルーズを撮影するときでさえ、高倉健のスタイルを常に意識して、しなやかさ、優雅さ、自信のある動きを彼らに反映させる。
私の映画の中の、チョウ・ユンファや、ニコラス・ケイジ、トニー・レオンに優雅さや落ち着きがあるのは彼の影響だ。

マイケル・ダグラス コメント

私は高倉健さんが海外に進出する準備ができていると感じた。「ブラック・レイン」を始めるまでは高倉健についてほとんど知らなかった。リドリー・スコット監督は日本人の俳優を私のエージェントに何人か提案していた。それで私は健さんのとても長い出演歴を見たんだ。健さんは確か70本以上、映画に出ていたと思う……(インタビュアーが高倉健が出演した映画の本数を伝える)205本!? 205本……私がちょうど50本くらいだから……すごいな。健さんからシンプルであることの大切さを学んだ。彼はブレることがなかった。彼は凛と立つ姿だけでなく、身体の中心が実際に見えるようにも感じた。それがすごいと思った。彼には美しい純粋な魂が宿っていた。まず最初に感じたことは彼の謙虚さだ。腰の低さに驚いた。

日比遊一 コメント

高倉健さんという一人の人間の在り方は、どんなに時代が変わっても日本人として忘れてはならない矜持そのものだと思います。健さんファンに観ていただきたいのはもちろん、「健さん」を知らない若い世代の人たちにとっても「映画俳優、高倉健」との忘れられない出会いになることを、心から願っております。

(c)2016 Team "KEN SAN”

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