ダルデンヌ兄弟、「サンドラの週末」で“強く前に進む”女性を描く

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3月25日、ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督が最新作「サンドラの週末」のプロモーションで、東京・在日ベルギー大使館にて来日会見を行った。両監督の来日は2012年に公開された「少年と自転車」以来、3年ぶりとなる。

左からプロデューサーのドニ・フロイド、リュック・ダルデンヌ、ジャン=ピエール・ダルデンヌ。

左からプロデューサーのドニ・フロイド、リュック・ダルデンヌ、ジャン=ピエール・ダルデンヌ。

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ジャン=ピエール・ダルデンヌ

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「サンドラの週末」の主人公はうつ病で休職していた女性、サンドラ。復職が見込めたある日、彼女は上司から解雇を告げられる。免れる方法は、16人の同僚のうち半数以上が自身に支給されるボーナスをあきらめるかわりに、サンドラの復職を望むというもの。同僚を説得しに回るサンドラの2日間が描かれる。

リュック・ダルデンヌ

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ダルデンヌ兄弟は本作で、人間が恐怖心から脱却し、強く前に進むさまを表したかったという。またこの映画が人々にどう響いてほしいかという話題になると、ジャン=ピエールは「ぜひサンドラの立場に立って、自分ならどうするだろうかという内的な対話を続けて欲しい」と真摯に語った。さらに「サンドラはうつ病から抜け出してきたばかりで、周囲から弱い人、もろい人と思われるが、そんな彼女が他の人の意見を変えることができる。またそうすることで、自分自身も変わることができる。その道程を描いた」と続け、「この映画は人間の弱さやもろさに対する礼賛」だと作品をアピールした。

「サンドラの週末」ボスタービジュアル

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主演のマリオン・コティヤールは「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」でアカデミー賞主演女優賞に輝いた経験を持つフランス人女優。リュックは彼女について「マリオンは他の俳優に対して寛大だったと言える。例えば現場での食事が、皆とまったく同じであることも受け入れてくれた」と振り返る。また演技への姿勢にも言及し「彼女は撮影前に『私をあなたたちの思うままにしてくださって構いません』と言った。そしてこちらが提案したことを突き詰め、さらに新しい提案までしてくれた」と褒め称えた。

映画「サンドラの週末」は5月23日より、全国で順次公開される。

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