SPEEDSTAR祭最後はくるり、細野、スペアザ、ラブ人間競演

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SPEEDSTAR RECORDS設立20周年記念イベント「SPEEDSTAR RECORDS 20th Anniversary Live ~LIVE the SPEEDSTAR 20th~」の最終公演が、昨日1月20日に東京・Zepp DiverCity TOKYOにて開催された。

くるり(撮影:TEPPEI)

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細野晴臣(撮影:TEPPEI)

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高田漣(撮影:TEPPEI)

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SPECIAL OTHERS(撮影:TEPPEI)

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THEラブ人間(撮影:TEPPEI)

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3日間連続で行われたイベントを締めくくるこの日は、くるり細野晴臣SPECIAL OTHERSTHEラブ人間の4組に加え、今夏SPEEDSTAR RECORDSから新作をリリースする高田漣がライブを行った。

トップバッターはTHEラブ人間が担当し、エモーショナルな「砂男」で満員のフロアを惹き付ける。金田康平(歌手)は同曲で歌詞の一部を「こんな俺たちを拾ってくれたSPEEDSTARにも!」と変えて叫び、所属レーベルに感謝を伝える場面もあった。メンバーはステージに立っているのが楽しくて仕方がないといった雰囲気で熱演を繰り広げる。「アンカーソング」では谷崎航大(Violin)がドラムスティックを持ち、服部ケンジ(Dr)とともにドラムを叩き、息の合ったリズムで曲の躍動感を倍増させていた。「体は冷たく、心臓は燃えている」を絶唱し終えた金田は「30周年で会いましょう」と観客に挨拶。鮮烈な印象を残してステージを去っていった。

手慣らしのジャムセッションから自然とライブに移行したのは、2番手のSPECIAL OTHERS。まずはオープニングナンバーの「AIMS」でテンションを高め、陽気なサウンドでオーディエンスを心地良くさせていく。続く「PB」では、サビが繰り返されるたびに大きな歓声が沸き起こり、高揚した空気がフロアを満たしていく。MCでは芹澤“REMI”優真(Key)が「SPEEDSTAR RECORDSに入って俺らは3年くらいなんですが、ディレクターの人事異動に伴い移籍しまして」とレーベルに所属することになった経緯を説明。続けて宮原“TOYIN”良太(Dr)は「これからもよろしくお願いします!」と関係者に向けてアピールした。そして「BEN」では芹澤がくるりの「ばらの花」を、柳下"DAYO"武史(G)が細野晴臣が作曲を手がけた「風の谷のナウシカ」のフレーズを盛り込んだソロを披露。競演者のリスペクトを込めたプレイに大きな拍手が響いた。

折り返し地点に差し掛かったイベントでは、細野晴臣の紹介で高田漣(G, Pedal Steel)がパフォーマンス。これから新作の制作にかかるという彼は、伊藤大地(Dr / SAKEROCK)と伊賀航(B)とともに、菅原克己の詩に曲をつけた「野バラ」と、祖父である高田豊が書いた詩に父親の高田渡が曲をつけた「火吹竹」の2曲を歌い上げた。無事演奏を終えた高田は、安堵した表情で細野を呼び込みプレイヤーの表情に戻る。一方キーボードの前に座った細野は、「デューク・エリントンの即興を模倣したやつ」と言って演奏をしたり、「どうやってやるんだっけな?」とつぶやきながらYellow Magic Orchestraの「Gradated Gray」をジャジーなアレンジでセルフカバーしてみたり、リラックスしたセッションを展開した。その後キーボードを離れ、ギターを抱えた細野は「この間、舞台モノの悪夢を見てさ。歌詞が手元になくて、拾い集めたら居酒屋のメニューで。これは歌詞を覚えなきゃダメってことなのかなって思って」とぼやきながら、譜面台を見ながら「Cow Cow Boogie」「Tutti Frutti」「House of Blue Light 」を滋味のある声で歌唱。「ありがとう。また」と手を上げて軽やかに去っていく細野に観客は惜しみない声援を送った。

3日間にわたるイベントのトリを務めたのは、SPEEDSTAR RECORDS所属歴15年目のくるり。「始めよか?」という岸田繁(Vo, G)の言葉から始まったライブは、1月17日に終わったばかりの日本武道館公演「くるりワンマンライブツアー2012 / 13 特別公演 ~国民の成長が第一~」を凝縮した内容となった。ファンファン(Tp, Key)が吹くトランペットが観客の高揚感を誘った「everybody feels the same」をはじめ、権藤知彦(Euphonium)も加わった「シャツを洗えば」、タンゴのリズムと岸田の艶のある声が絡んだ「argentina」と起伏のあるセットリストが展開される。

そして「くるりはメジャー15周年で、SPEEDSTAR RECORDSとは大半を一緒に過ごさせてもらってます。その中で一番がんばった曲をやろう」という岸田の紹介から「WORLD'S END SUPERNOVA」へと流れ、ミラーボールが回る中で佐藤征史(B)のうねりのあるベースが響いた。担当ディレクターやあらきゆうこ(Dr)との思い出話を経て、本編の最後に届けられたのはくるりのメジャーデビューシングル「東京」。ステージ上のメンバーが繰り広げるプレイに観客は釘付けになり、最後の1音が鳴るとこの日一番の拍手と歓声が起こった。さらにアンコールでは高田を加えた編成で新曲「Remember me」が披露され、ノスタルジックな余韻を残してイベントは大団円を迎えた。

なおイベントの模様は、2月9日(土)~11日(月・祝)の3日間にわたりBSスカパー!にて無料放送。3月にもスペースシャワーTVで3夜連続で放送される予定だ。

SPEEDSTAR RECORDS 20th Anniversary Live ~LIVE the SPEEDSTAR 20th~
2013年1月20日(日)@東京都 Zepp DiverCity TOKYO セットリスト

THEラブ人間

01. 砂男
02. 悪党になれたなら
03. アンカーソング
04. 体は冷たく、心臓は燃えている

SPECIAL OTHERS

01. AIMS
02. PB
03. BEN

高田漣

01. 野バラ
02. 火吹竹

細野晴臣

01. I'm Going In A Field
02. Untitled
03. Gradated Gray
04. Cow Cow Boogie
05. Tutti Frutti
06. The House of Blue Lights

くるり

01. everybody feels the same
02. ロックンロール
03. シャツを洗えば
04. 太陽のブルース
05. 春風
06. argentina
07. WORLD'S END SUPERNOVA
08. ワンダーフォーゲル
09. 東京
<アンコール>
10. Remember me

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