音楽ナタリー

スカパラ、ツアーファイナルでEGO-WRAPPIN'と完全コラボ

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東京スカパラダイスオーケストラの全国ツアー「TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA 2012 TOUR [Walkin']」のファイナル公演が、7月6日に東京・国立代々木競技場第二体育館で行われた。

最新アルバム「Walkin'」を携え、全国26公演にわたって繰り広げられた今回のツアー。ファイナル公演はステージ後方にも客席を設け、360度からファンが見守る中で行われた。開演時刻、ゆっくりとライトが明滅する中で観客がメンバーの登場を待ち構えていると、茂木欣一(Dr)、川上つよし(B)、大森はじめ(Per)、加藤隆志(G)、沖祐市(Key)の5人はスタンド席中央部の入口から登場。驚きと喜びの声を上げるオーディエンスの間を通り、ステージに上がると1曲目「Return of Supercharger」を奏で始めた。痛快な高速チューンに合わせ、場内の温度がどんどん上昇する。そして間奏で谷中敦(B.Sax)、北原雅彦(Tb)、GAMO(T.Sax)、NARGO(Tp)の4人が同じくスタンド席から姿を現し、華やかな音を加える。9人揃っての圧巻のサウンドに、客席からは大歓声が上がった。

さらに「ルパン三世'78」「MONSTER ROCK」と、おなじみのアッパーチューンを連発。通常のライブでは終盤で披露されることの多い曲が立て続けに演奏され、オーディエンスのテンションはますます上がっていく。谷中はMCで「すごいね、360度!」と客席をぐるりと見渡し、「ここにいる全員に幸せになってほしい!」と叫ぶ。その後は最新アルバムから、ゆったりとしたリズムで会場を揺らした「Walkin'」、軽やかなリズムと分厚い低音で独特の音世界を作り出す「Hungry Beast」と続く。谷中のバリトンサックスをフィーチャーした「STORM RIDER」では、アウトロで谷中が渾身のソロを披露。会場を大いに沸かせた。

「サンキューサンキューサンキュー! 360度からの視線がたまんないよ!(笑)」という茂木のMCに、場内は一気に和やかな雰囲気へ。彼がさわやかなボーカルを響かせた「Twinkle Star ~頼りの星~」に続いては、フリッパーズ・ギターの「クールなスパイでぶっとばせ」のカバーを披露する。スリリングな原曲のムードをより強めたアレンジで、オーディエンスを魅了した。その後「Lonesome Eddy」の中盤では、花道先端のセンターステージに進み出た川上が、ベースソロを弾きながらリフトで高々と持ち上げられるという演出も。上空から奏でられる力強い音色に、観客は笑顔で聴き入っていた。

そして「マライの號」のイントロが響く中、ステージにはスペシャルゲスト・中納良恵(EGO-WRAPPIN')が登場。真っ赤な衣装を身に着けた彼女の姿に、ひときわ大きな歓声が上がった。中納の迫力ある歌声が、オリエンタルな曲の雰囲気を一段と盛り上げる。ツアーのうち、既に数公演でゲストとして登場した中納が「今日で最後ですね。私ちょっと泣きそうになってます(笑)」と語ると、谷中は「じゃあ“縦書き”になりますか?(笑)」と語りかけ、彼女がボーカルを取る「縦書きの雨」が始まる。先ほどまでとは異なる、やさしさとせつなさが印象的な歌声と、スカパラが奏でる温かみのあるアンサンブルが会場にじっくりと響き渡った。

GAMOの柔らかな音色が響くソロナンバー「daytime walkin'」の後、「Brazil」では途中から変化したリズムに乗せ、フレディ・マーキュリーに扮した沖がQUEENの「We Will Rock You」を歌ってオーディエンスを大爆笑させる。予想外の展開で会場を沸かせた沖だが、続く「水琴窟 -SUIKINKUTSU-」では華麗かつエモーショナルなピアノプレイで圧倒。雰囲気を再び引き締めた。そしてライブもいよいよ終盤戦へ。ラストチューンに入る前、谷中は「全員、両手を上に挙げろ! そしてそのまま横に降ろして肩を組め!」とオーディエンスに呼びかける。見知らぬ隣同士の観客が笑顔で肩を組む中、披露されたのは「All Good Ska is One」。会場の一体感がピークに達したところで、本編が終了した。

アンコールの声に応えてスカパラの9人が再びステージに上がり、さらに谷中の紹介で中納良恵も登場。ここでさらなるゲストとして森雅樹も現れ、EGO-WRAPPIN'の2人が揃った。場内の期待が高まる中、中納が「カモン、欣ちゃん!」と叫んで始まったのはEGO-WRAPPIN'の名曲「くちばしにチェリー」。観客は大歓声を上げ、一斉に踊りだす。中納のパワフルな歌声と森のギターの音色、きらびやかなスカパラサウンドが絡み合い、贅沢な音像を作り上げた。曲が終わると谷中が「超スペシャルですよ!」と興奮した表情で話し、森も「すごいっすわー! また出たい!(笑)」とうれしそうに語っていた。

EGO-WRAPPIN'の2人を加えてもう1曲「Just a Little Bit of Your Soul」を披露したあと、スカパラのメンバー全員が観客に向けて挨拶。加藤はこのツアー終了後のユーロツアーについて語り、さらに「このメンバーになって初のロンドンレコーディングをやって、日本に戻ってきます!」と発表。新たな音源への期待を煽り、会場を沸かせた。また、NARGOは「この間『先輩ROCK YOU』(日本テレビ系トーク番組)に出たとき『スカパラは大玉転がしみたいなもの』って言ったけど、スタッフやファンがいないとうまく転がらないんです」と語り、このツアーを支えたスタッフ、そして集まったファンへの感謝を表した。

アンコールのラストナンバー「DOWN BEAT STOMP」が終わり、終演を告げるアナウンスが流れてもファンの興奮は止まず、ダブルアンコールを求める手拍子が続く。その熱意に応えて三たびステージに現れた9人は、ツアーの最後を飾る曲として「ペドラーズ」を演奏した。ステージ上も客席も、笑顔で最後のナンバーを堪能。演奏が終わるとメンバーは名残惜しそうに何度も手を振り、充実した表情でステージを去って行った。

なお、このライブの模様は8月19日、WOWOWライブ「ミュージックスタイルJAPAN」で放送されることが決定している。迫力のライブの模様を、ぜひこのオンエアでも体感してみよう。

TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA 2012 TOUR [Walkin']
2012年7月6日 国立代々木競技場第二体育館 セットリスト

01. Return of Supercharger
02. ルパン三世'78
03. MONSTER ROCK
04. Walkin'
05. Hungry Beast
06. STORM RIDER
07. Twinkle Star ~頼りの星~
08. クールなスパイでぶっとばせ
09. HURRY UP!!
10. Lonesome Eddy
11. マライの號
12. BONGO TANGO
13. 縦書きの雨
14. daytime walkin'
15. Brazil
16. 水琴窟 -SUIKINKUTSU-
17. SKA ME CRAZY
18. LET ME COME THE RIVER FLOW
19. White Light
20. All Good Ska is One
<アンコール>
21. くちばしにチェリー
22. Just a Little Bit of Your Soul
23. DOWN BEAT STOMP
<ダブルアンコール>
24. ペドラーズ

WOWOWライブ「ミュージックスタイルJAPAN」

2012年8月19日(日)22:45~24:15

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