長田進「30周年ぐらい」をバイン、民生、デリコが祝福

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長田進のデビュー30周年を記念したライブイベント「長田進 presents "bar MALPASO"」が、9月8日に品川ステラボールにて行われた。

ライブ当日の9月8日は台風9号が日本列島に上陸したものの、フロアは長田のデビュー“30周年ぐらい”を祝うファンで超満員に。

ライブ当日の9月8日は台風9号が日本列島に上陸したものの、フロアは長田のデビュー“30周年ぐらい”を祝うファンで超満員に。

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この日のライブは3時間以上にわたって展開。民生が「これ週に1回ぐらいやらなきゃ!」と言うと、田中が思わず「えー!?」と叫ぶシーンも。

この日のライブは3時間以上にわたって展開。民生が「これ週に1回ぐらいやらなきゃ!」と言うと、田中が思わず「えー!?」と叫ぶシーンも。

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貴重なセッションの数々を、観客はもちろんステージの面々も存分に楽しんでいる様子だった。

貴重なセッションの数々を、観客はもちろんステージの面々も存分に楽しんでいる様子だった。

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このイベントは今年6月に“長田進 with GRAPEVINE”名義でリリースされたアルバム「MALPASO」を軸に、長田と親交の深いゲストを招いて行われたアニバーサリーライブ。GRAPEVINEの面々のほかにKUMI&NAOKI(LOVE PSYCHEDELICO)、奥田民生、nanacoという豪華メンバーが登場し、一夜限りのセッションを繰り広げた。

まず最初に長田がひとりでステージに登場し、あいにくの雨の中集まったオーディエンスに挨拶。「濡れなかった? 大丈夫ですか? 今日俺の“30周年”ってことなんだけど、本当は“30周年ぐらい”なんだよね(笑)。歌手の人はCDデビューから30年、とかちゃんとわかるけど、俺はただのギタリストだからどこが最初だかわかんないんだよ」と語りつつ、渋いボーカルと圧巻のギタープレイで観客を魅了していく。

途中からはGRAPEVINEのメンバーもさまざまな編成で加わり、長田の世界をさらに広げる。そして「友達紹介します」という長田の言葉で現れたのは、今回の「MALPASO」でも作詞を手がけた女性シンガーのnanaco。長田と親交の深い彼女はこの日のために詞を書き下ろしたという新曲「ギターになりたい」など3曲を、柔らかく深みのあるボーカルで歌いあげた。

さらにバインのメンバー全員がステージに登場し、続いてのゲスト・奥田民生を迎える。「なんか楽屋で聞いてたけど“30周年ぐらい”なんだって?(笑)」と民生が笑うと「自分がプロだっつったらプロなんだよ」と長田が返し、民生は「んなことないよ!」と切り返す。長年の付き合いを感じさせるやり取りに続き「これ井上陽水さんが詞を書いてくれたの。だって詞がヘンでしょ(笑)」というDr.StrangeLoveの「アメリカのアリゾナ」を披露。さらに民生が「10年ぐらい一緒にやってきたけど(編成が変わって)ギターが俺ひとりになってからライブでできなくなっちゃったんだよ!」という自身の楽曲「あくまでドライブ」を演奏。熱のこもったパフォーマンスでフロアを圧倒した。

最後のゲストとして紹介されたのはLOVE PSYCHEDELICOのKUMIとNAOKI。NAOKIは師匠とも言える長田に向かって「30周年おめでとうございます。30年前はちょうど小学校にあがるころで、いじめられっ子でした(笑)」と祝辞を述べる。彼らが長田と披露したのは「2年前に『ジョン・レノン スーパー・ライヴ』で一緒にやった」という、ジョン・レノンの「Watching The Wheels」と、音楽番組「僕らの音楽」で佐野元春とコラボレーションしたボブ・ディラン「Blowin' in the Wind」、2曲のカバー。さらにデリコの「Your Song」も演奏し、素晴らしいアンサンブルを場内に響かせた。豪華ゲストとのセッションが繰り広げられた前半の第1部、締めくくりは田中和将(Vo,G)も加わってのCREEDENCE CLEARWATER REVIVALのカバー「Have You Ever Seen the Rain?」。8月の「RISING SUN ROCK FESTIVAL」でも披露されたこの曲を、重厚なボーカルとギターのハーモニーで聴かせた。

第2部は“長田進 with GRAPEVINE”としてのライブを展開。長田のギターと亀井亨(Dr)のドラムのみで深遠な世界を提示する「MALPASO」から始まり、アルバムの楽曲やバインの過去曲を圧巻のアンサンブルで披露していく。「愛ゆえに」では長田がボーカルをとり、複雑に絡み合うトリプルギターがそれぞれの音色を響かせる。MCで田中は「『bar MALPASO』へようこそ! 今年半分ぐらい作って作り上げてきた世界です」と“MALPASOプロジェクト”の集大成であることをアピールするが、「と言いつつ、次はうちのバンドの曲です(笑)」と「Turd and swine」へ。緩急の効いたグルーヴでフロアの空気を変化させていった。

穏やかなアコギの音色と長田の歌声で場内を酔わせた「Beautiful orphan」からライブは後半戦へ。ここではステージ上手側に女性ダンサーが登場し、柔らかさと激しさが共存するダンスで楽曲の世界を彩る。曲が終わり、先程のダンサーが自分の娘だったことを長田が明かすと、会場からは大きなどよめきが沸いた。さらに乾いたギターの音とスリリングなリズムが印象的な「Rosebud」、サビで圧倒的な熱量を叩きつけた「COME ON」へと展開。本編は壮大な広がりを感じさせる「Free World」で幕を閉じた。

アンコールの声に応えて再び登場した長田は「ありがとうございました。今日は30周年やってもらえてラッキーだったなと思ってます。俺は人と人とのつながりがあって、それでなんとかやってきたと思ってるんで」と感慨深げに語り、再びバインのメンバーと民生をステージへ呼ぶ。田中が「MALPASOプロジェクト、いろんな勉強になりました。ありがとうございます」と礼を述べ、始まったのはバインの「FLY」。田中と民生のツインボーカル、ギタリスト4人という壮絶なアンサンブルでオーディエンスを沸かせた。さらに民生が「MALPASO」にボーナストラックとして書き下ろした「俺の車」。オリジナルメンバーでのライブに、場内は大盛り上がりとなった。

さらにnanacoとKUMI、NAOKIも加わって、アンコールラストのナンバーは「Rockin in the Free World」。豪華なセッションで長田の“30周年ぐらい”の夜は華やかに締めくくられた。

長田進 presents "bar MALPASO"
2010年9月8日 品川ステラボール セットリスト

01.New song

with 亀井亨 and 高野勲
02.Feathers and tears

with 亀井亨 高野勲 and 金戸覚
03.eclipse

with nanaco
04.By the Crack of Doom

with nanaco and 高野勲
05.I wish to be your guitar tonight
06.The apple must be love

with GRAPEVINE
07.The apple tree song

with 奥田民生
08.アメリカのアリゾナ
09.MIDNIGHT BLUES
10.あくまでドライブ

with KUMI&NAOKI(LOVE PSYCHEDELICO)
11.Watching The Wheels
12.Blowin' In The Wind
13.Your Song
with KUMI&NAOKI(LOVE PSYCHEDELICO) and 田中和将

14.Have you ever seen the rain?

with GRAPEVINE
15.MALPASO
16.CORE
17.フラニーと同意
18.愛ゆえに
19.Turd and swine
20.JAM
21.Beautiful orphan
22.Rosebud
23.COME ON
24.Free World

with GRAPEVINE and 奥田民生
EN-01.FLY
EN-02.俺の車

with GRAPEVINE 奥田民生 KUMI&NAOKI(LOVE PSYCHEDELICO) and nanaco
EN-03.Rockin'in the free world

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fuwa @mizuiwa2000

http://t.co/MNkL9wQaJE
ナイス。

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