Riddim Saunter Orchestra、万感のツアーファイナル

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Riddim Saunterの全国ツアー「Days Lead Tour」のファイナル公演が、2月19日に赤坂BLITZで開催された。

ストリングスを迎え、さらに幅広い音楽性を提示した「Days Lead Tour」。3月の教会ライブも楽しみにしておこう(Photo by:tetsuya yamakawa)。

ストリングスを迎え、さらに幅広い音楽性を提示した「Days Lead Tour」。3月の教会ライブも楽しみにしておこう(Photo by:tetsuya yamakawa)。

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このツアーで披露した新曲「FLAPPING IN THE LOVE」のライブ音源は、3月1日にAmazon限定シングルとしてリリースされる(Photo by:tetsuya yamakawa)。

このツアーで披露した新曲「FLAPPING IN THE LOVE」のライブ音源は、3月1日にAmazon限定シングルとしてリリースされる(Photo by:tetsuya yamakawa)。

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ライブの最後にはHOMMAの音頭で、メンバーとオーディエンスが一体となって万歳三唱を繰り広げた(Photo by:tetsuya yamakawa)。

ライブの最後にはHOMMAの音頭で、メンバーとオーディエンスが一体となって万歳三唱を繰り広げた(Photo by:tetsuya yamakawa)。

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このツアーは最新アルバム「Days Lead」のレコ発ツアーとして、アルバムと同様に5人のストリングスを加え“Riddim Saunter Orchestra”名義で行われたもの。ファイナルの赤坂公演のチケットはソールドアウトし、開演前のフロアは満員の観客の期待でいっぱいになった。

天井からシャンデリアが吊るされたステージに、まずはストリングスの5人が登場。続いて現れたHIROTO HOMMA(Tr,Fl)はタクトを握り、ストリングス隊に向かって振り下ろす。フロアからざわめきと笑い声が起こる中、彼の指揮に合わせてアルバムと同じオープニングナンバー「Delicated To You -Prologue-」が奏でられ、ツアーファイナルの幕が開いた。

残るメンバー4人、そしてサポートパーカッションを務める松田"CHABE"岳二も登場。HIROSHI SATO(G)の力強いアコースティックギターの音から始まったのは「Sweet & Still」。バンドサウンドとストリングスのハーモニー、軽快なリズム、KEISHI TANAKA(Vo)の伸びやかな声が心地良いグルーヴを生み出す。そしてオーディエンスの鳴らすハンドクラップが、それぞれの気持ちを表すかのように高らかに鳴り響く。4曲目「BREEZINESS」ではHOMMAのトランペットとストリングスの見事なユニゾンがこれまで誰も聴いたことのない音色を響かせ、続く「Oh Baby, Why?」ではCHABEの叩くスティールパンの音が会場中を揺らせた。

ここで一旦ストリングス隊とCHABEが退場し、KEISHIはオーディエンスに挨拶。「こんばんは、Riddim Saunter Orchestraです! まだ早いけど今日は本当に最高です、ありがとう」と笑顔で呼びかける。続くパートではメンバー5人のみで、バンドサウンドを前面に押し出したナンバーを立て続けに披露。すさまじいモッシュの嵐を起こした「Out You Go」、KEISHIがフロアにダイブした「AIN'T A POSE」に続き、イントロで大歓声が起こったのは「SHE HAS NO MELODY」。HIP HOPテイストを打ち出したダークでアグレッシブなナンバーで、「Days Lead」の世界とはまた違った風景を展開した。

続いてKEISHIは「ここでホーン隊を3人呼びます!」と宣言。登場したのはTAICHI FURUKAWA(Dr)の弟、Yuta Furukawaをリーダーとした「ユウちゃんホーンズ」。ステージ上で顔を合わせた古川兄弟がどことなく照れた笑顔を浮かべる。ここからはさまざまな楽器の音色が入り乱れる豪華セッションを8人で繰り広げていった。

ゆるやかなリズムとホーンズの柔らかい音色でフロアを踊らせた「Epilogue」「Color Of Daytime」に続き、「Face Face Face」でオーディエンスのテンションは再び上昇していく。ライブに欠かせない代表曲「FRESH」では強力なグルーヴに酔った観客が次々とクラウドサーフ。ホーンズが去った後の「Do You Murmur?」ではHOMMAが、「Bad Is...」ではMASAMICHI HAMADA(B)がドラムを担当し、バンドの違う一面を見せた。

その後は再びCHABEがステージに戻り、アコースティックスタイルでのステージを披露。「Intro」「The Three Wishes Of A Dwarf」「I Love Every Little Thing About You」の3曲を穏やかなアレンジで演奏し、場内を魅了した。KEISHIは「ワンマンで長いステージだといろいろできていいっすね(笑)。『Days Lead』出して本当によかったと思ってます。今回はストリングスを加えて海外レコーディングとか、新しいことをいろいろやったので、ツアーもどうしてもこのメンバーでやりたかったんです」とツアーを終える心境を語り、観客から大きな拍手を浴びた。

そしてここで3月26日にキリスト品川教会グローリア・チャペルで開催する追加公演を発表。フロアがどよめき全員がハイテンションになる中、ライブはいよいよ終盤戦に突入する。HAMADAのベースラインがストリングスと絡み合う「PASS A LITTLE MORE」、“Riddim Saunter Orchestra”名義では初の音源となるシングル曲「Flapping In The Love」といったナンバーを披露。CHABEを含む6人がステージから一旦退場したあとは、ストリングスの5人で奏でる「C.H.Serenade For Strings #1 In E Major. Op.1. Adagio」。幻想的な照明の下で響く5つの音色のハーモニーは、ライブハウスとは思えない荘厳な雰囲気を生み出した。

ステージに戻ってきたメンバー5人とCHABEは、蝶ネクタイやジャケットというフォーマルスタイルに衣装をチェンジ。ゴージャスなライブの締めくくりにふさわしいファッションで、ラストパートの楽曲を丁寧に演奏していく。オーディエンスも全員笑顔でハンドクラップを繰り返す。タイトルどおりにしっとりとしたワルツナンバー「Waltz Of The Twins」で場内がクールダウンした後、再びホーンズの3人が登場してラストの曲「What Comes After The Parade」が始まる。高らかなトランペットの音で幕を開けるこの曲では、中盤でKEISHIがフロア中央まで進み、柵の上に立ちあがって観客を煽る。「まだ声出るだろ!」という彼の叫びに応え、観客は全員大合唱。ステージとフロアが完全にひとつになり、誰もが充実感を味わう感動のラストシーンが繰り広げられた。

熱狂的なアンコールの声に応え、メンバー5人はふたたびステージへ。KEISHIの「この曲をやってませんでした。ここからはおまけです(笑)、1曲しかやりません。この曲ですべてを出し切ります!」という挨拶に続き、始まったのは「MUSIC BY.」。熱気が充満するフロアでは誰もが踊り狂い、彼らの音楽の素晴らしさを全身で楽しむ。曲が終わるとメンバーも次々とフロアへダイブし、観客とこの日の健闘をたたえ合っていた。

なお、この日のライブの模様は2月24日(水)にMUSIC ON! TVにてオンエアされる。ライブに参加した人も参加できなかった人も必見だ。

Riddim Saunter Orchestra Days Lead Tour FINAL
2010年2月19日 赤坂BLITZ セットリスト

00.Dedicated To You -Prologue-
01.Sweet & Still
02.The Moon At Dawn
03.Dear Joyce
04.BREEZINESS
05.Oh Baby, Why?
06.Out You Go
07.AIN'T A POSE
08.SHE HAS NO MELODY
09.Epilogue
10.Color Of Daytime
11.Face Face Face
12.FRESH
13.I'm Dabbling
14.Do You Murmur?
15.Bad Is...
16.Intro(DOUSE YOURS FROM ACOUSTIC RECOLLECTION)
17.The Three Wishes Of A Dwarf
18.I Love Every Little Thing About You
19.PASS A LITTLE MORE
20.Flapping In The Love
21.Can You Catch Me?
22.C.H.Serenade For Strings #1 In E Major. Op.1. Adagio
23.Hey, Please Tip Me Off
24.Picture
25.Waltz Of The Twins
26.What Comes After The Parade
EN.MUSIC BY.

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音楽ナタリー @natalie_mu

Riddim Saunter Orchestra、万感のツアーファイナル http://natalie.mu/music/news/28113

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