赤い公園からボーカル佐藤千明が脱退「使命に限界を感じました」

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赤い公園の佐藤千明(Vo)が、8月31日でバンドを脱退することを発表した。

赤い公園とは?

2010年1月に高校の軽音楽部の先輩後輩だった佐藤千明(Vo)、津野米咲(G)、藤本ひかり(B)、歌川菜穂(Dr)の4人で結成。東京・立川BABELを拠点に活動をスタートさせ、ミニアルバム「透明なのか黒なのか」でメジャーデビューを果たす。しかし津野の体調不良を受け、2012年10月より半年間活動を休止。2013年3月に活動再開を発表したのち、5月に東名阪で復活ツアーを開催し、8月に1stフルアルバム「公園デビュー」を発表した。2014年9月に亀田誠治、蔦谷好位置、嶋津央、蓮沼執太といった豪華プロデューサー陣を招いてメジャー2ndアルバム「猛烈リトミック」をリリース。この作品は「第56回日本レコード大賞」の優秀アルバム賞に選出された。2017年8月にアルバム「熱唱サマー」リリースし、同月に行ったワンマンライブを最後に佐藤が脱退。2018年2月のベストアルバム「赤飯」発売後、5月に新ボーカリストとして石野理子(ex.アイドルネッサンス)が加入。2019年8月に新体制初の音源となる配信シングル「凛々爛々」、10月に5曲入りの新作「消えない - EP」をリリース。2020年5月に現体制初のアルバム「THE PARK」を発表した。10月に津野がこの世を去り、2021年3月の発表で開催することを表明。5月に中野・中野サンプラザホールでラストライブ「赤い公園 THE LAST LIVE『THE PARK』」を行い、約12年の活動を終えた。

赤い公園。右から2人目が佐藤千明(Vo)。

赤い公園。右から2人目が佐藤千明(Vo)。

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佐藤は脱退の理由について、バンド活動の中で「自分の手に負えないほどのズレ」が生じてきたと語り「そのズレが、迷いとして音楽にまで介入してきた時、赤い公園のボーカル という使命に、限界を感じました」と説明。また、残るメンバーは「大決断でしたが、フルアルバムに四人のパワーを注入し切ったので、ともども晴れやかな気持ちです」と佐藤の意志を尊重するコメントを発表している。

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8月23日にリリースされるニューアルバム「熱唱サマー」は4人体制での最後の作品となり、8月27日には東京・Zepp DiverCity TOKYOでワンマンライブ「熱唱祭り」を開催する。このライブが佐藤にとっての赤い公園でのラストライブとなる。9月以降の赤い公園は津野米咲(G)、藤本ひかり(B)、歌川菜穂(Dr)の3人で活動を継続。7月15日の「JOIN ALIVE 2017」、8月5日の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017」には予定どおり4人で出演する。

赤い公園「熱唱祭り」

2017年8月27日(日)東京都 Zepp DiverCity TOKYO

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佐藤千明 コメント

赤い公園で過ごした7年の年月は、
控えめに言って、最the高でした。

その中で、自分の手に負えないほどのズレが、生じてきていることに気付きました。
そのズレにぶつかり、擦り合わせようと出来る限りの努力をし、最善を尽くしましたが、
ズレはどんどんと大きくなっていきました。

そのズレが、迷いとして音楽にまで介入してきた時、
赤い公園のボーカル という使命に、限界を感じました。

思えば、津野の作る音楽を表現したい一心で、バンドで歌ってきましたが、
そこに迷いが生じた以上、赤い公園のボーカルとしてステージに立つことはできません。

突然のご報告となりましたが、
赤い公園という生き物、歴史に敬意をはらい、
4人で紡ぐ音楽を大切にしていられるうちに、
その一つの旅の幕を、降ろすことに決めました。

三人になった赤い公園の旅は、
きっと頼もしく、これからもパンクに、続いていくと確信しております。
そして私は、今後のことは未だ何も考えておりませんが、まだまだ諦められない歌と共に、しぶとくオモロイ旅を続けます。
4人それぞれの音楽人生のハイライトは、この先にあると信じます。

そして、何より伝えたいこと。

良い時も悪い時も、
信じて応援し続けてくれたファンのみんな。

ステージから見えるみんなの笑顔で、
私はいつもとびきりの幸せ者でした。
本当に、どうもありがとう。

そんなみんなと、

人前には出ないけれど、側で私達の音楽活動、そして時には気持ちまでをも支えて下さり
ムードのメーカーとなって下さった沢山のスタッフさん、
そして、猛烈な青春を共にしてくれたメンバー。

私がボーカルを務める最後のアルバムは、
そんな、音楽のおかげで出会えた全ての最the強の仲間たちのおかげで、
「さぁ、世に出てこい!!」
と今すぐにでも日本中に放り出したくなる最高傑作となりました。
みなさんに、心の底から感謝致します。
本当に本当に、どうもありがとうございました。

また、どこかで!

赤い公園 コメント

この夏を以ちまして、赤い公園からvo.佐藤千明が脱退する運びとなりましたことをご報告させていただきます。

2010年1月4日の初ライブから約7年半の間、たった一人でステージの真ん中に立ち続けてくれました。

佐藤の細やかな心は、赤い公園の楽曲を色づけ、輝かせてくれたように思います。

その心が窮屈そうに音を上げていることと、それに対して他の者の正義が役に立たないこと。

そんな問題を、私たちは最初から内包していたのだと思います。

とっくにこうなっていてもおかしくないような、それでももっと先のような、色んな予感の中、肩を組んで酒を酌み交わして活動してまいりました。

大決断でしたが、フルアルバムに四人のパワーを注入し切ったので、ともども晴れやかな気持ちです。

赤い公園は8年目にしてスリーピースバンドとなりますが、勿論これまでの音楽を大切に胸に抱き、三人で更なる音楽を追求し届けてゆくべく、引き続き心をこめて活動して参ります。

そして、佐藤が自分の音楽と正義と大ボケ小ボケを容赦なく全うしてゆく未来を、信じていただけたらと願います。

突然の報告になりましたが、もしよろしければ、これからも佐藤千明及び赤い公園をあたたかく見守っていただけると幸いです。

7年半、四人を愛して下さった皆様、
ありがとうございました。

よろしくお願いいたします。

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らっこフェスティバル @rakko001

『赤い公園からボーカル佐藤千明が脱退「使命に限界を感じました」 - 音楽ナタリー』赤い公園の佐藤千明(Vo)が、8月31日でバンドを脱退することを発表した。 https://t.co/eCDWVWNzgC

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