「今のNegiccoならなんでもできる」夢のリキッドで超満員2DAYS

Negiccoが東京・LIQUIDROOMにて1月24、25日の2日間にわたり、ライブイベント「NEGI FES 2015 at LIQUIDROOM」「Negicco at LIQUIDROOM Road of Negiiiiii ～Negicco One Man Show～ 2015 Winter」を開催した。

1日目の「NEGI FES 2015 at LIQUIDROOM」には、Negiccoお気に入りのアーティスト3組が登場。招かれたOrland、スカート、Shiggy Jr.の3組はいずれも1月20日にリリースされたNegiccoの2ndオリジナルアルバム「Rice&Snow」に編曲で参加しており、ライブではそれぞれ編曲を担当した楽曲でのコラボレーションも見られた。

トップバッターのOrlandは、トーキングモジュレータやシンセドラムなどを使ったおなじみのプレイスタイルで、80'sミュージックを彷彿とさせるアーバンな楽曲を畳み掛けていく。「Outside, Inside」では飛び入りゲストの仮谷せいらがボーカルを務め、続くNegiccoのカバー「相思相愛」では本家Negiccoも合流して“Negiland”に。さらに「Rice&Snow」収録曲「パジャマ・パーティー・ナイト」の生演奏コラボで相性のよさを見せた。

2番手のスカートは今回が初のLIQUIDROOMでのライブとあって気合いも十分。サポートの佐久間裕太（Dr / ex. 昆虫キッズ）、清水瑶志郎（B / マンタ・レイ・バレエ）、佐藤優介（Key / カメラ＝万年筆）、シマダボーイ（Perc / NATURE DANGER GANG、フジロッ久（仮））の演奏をバックに「おばけのピアノ」「ストーリー」を歌うと、満員の観客席からは熱い歓声が上がる。温かい歓迎ぶりに澤部は「いやあ、アイドルファンは温かい！ LIQUIDROOMは音もやりやすいし、何もかもやりやすい！ こんなにいい環境だから、いい演奏しなきゃね」と喜びを噛みしめた。最後にはNegiccoを招き入れ、“ネギスカート”で「裸足のRainbow」をパフォーマンス。NegiccoのKaedeに「澤部さん、私今回のアルバムの中で『裸足のRainbow』が一番好きなんです」と告げられた澤部は照れ笑いをしながら手を揉んだ。

昨年9月の東京・新宿LOFT公演「乙女の事情」でも好相性ぶりを見せたShiggy Jr.は、Negiccoとのコラボ“Neggy Jr.”による「1000％の片想い」を含む6曲をパフォーマンスした。相思相愛で親交を深めている2組だが、Shiggy Jr.のベーシスト森夏彦はプライベートでもイベントに駆けつける熱心な“ネギヲタ”として会場のファンからも認知されており、ボーカルの池田智子も「私たちみんなNegiccoさんのことがすごい好きなんですけど、1人だけズバ抜けて好きで、楽屋でメンバーと目も合わせることができない男子がいます」と森を紹介。森はバンド結成以来初めて自ら率先してMC役を名乗り出て「今日は皆さんを代表してここにいるんです！ 終わったら俺もすぐそっち（客席）に行くから！」と場内の仲間たちに告げた。森はShiggy Jr.の出番が終わると、実際に関係者エリアではなく混み合うフロア内へ。場内には盛大な「森！」コールが巻き起こった。

最後に登場したNegiccoは「フェスティバルで会いましょう」でライブをスタートさせると、フロアはオリジナルペンライト“ネギライト”で緑一色に。3人は「Rice&Snow」からの新曲「二人の遊戯」「自由に」「BLUE, GREEN, RED AND GONE」を織り交ぜつつステージを進めていく。「お肌すべすべ、ギャグもすべすべ」がキャッチフレーズとして定着しつつあるリーダーNao☆は「今でしょ」「ダメよ～ダメダメ」など旬を過ぎたフレーズに加え「いやあ、今日のお客さんはねえ、本当に……あったかいんだからぁ♪」と話題のクマムシのネタを取り入れ自己紹介。熱気あふれる場内を脱力した空気で染め上げた。またアンコールでは、2月2日に東京・NHKホールにて行われるNHK総合「MUSIC JAPAN」公開収録への出演が急遽決定したことを報告。Meguが「Perfumeさん司会の！『MUSIC JAPAN』に出演します！ なんと10年ぶりにあのステージに戻ります！ NHKホールに立てるだけでもすごいけど、Perfumeさんにもまた会えるっていう……LIQUIDROOMが起こした奇跡!!」と叫ぶと、大きな拍手と歓声が巻き起こった。なお彼女たちがNHKの音楽番組に出演するのは、2004年9月放送の「ポップジャム」以来となる。

2日目の「Negicco at LIQUIDROOM Road of Negiiiiii ～Negicco One Man Show～ 2015 Winter」は、Negiccoがバックバンド「NegiBand」を従えてのワンマンライブ。バンドメンバーは昨年10月の東京・UNIT公演「Road of Negiiiiii ～Negicco One Man Show～ 2014 Autumn -Day Two- ～Band Set～」と同様、河原太朗（Key / ampel）、石井浩平（B / Alaska Jam）、北澤仁史（G / from a novel）、山下賢（Dr / Mop of Head、Alaska Jam）、永田こーせー（Sax）、真砂陽地（Tp）の6名で、Negiccoのカラフルなポップナンバーに生演奏で力強い彩りを加えた。

この日のステージでは「Rice&Snow」の中から、Nao☆が1人で作詞を手がけた「クリームソーダLove」が初披露された。前日のライブでも歌われた「二人の遊戯」もホーン入りのバンドバージョンにリアレンジ。中盤のアコースティックコーナーではピアノの音色のみをバックにした「恋のEXPRESS TRAIN」、フルートの音色が優しく響く「ルートセヴンの記憶」、バンド6人のサウンドを加えながらも大きくアレンジを変えた「君といる街」の3曲をじっくりと歌い上げた。終盤は「ネガティヴ・ガールズ！」やラインダンスで盛り上がる代表曲「圧倒的なスタイル」とアッパーな楽曲を連発。「パーティーについて。」では満員の客席を存分に煽り、最後は「ときめきのヘッドライナー」で締めくくった。

盛大な「アンコール、ネギ！」の声を受けて再びNegiBandとともにステージに上がったNegiccoは、それぞれライブの感想を伝えていく。Kaedeは結成から12年の道程を思いつつ「まさか12年……小学生なら卒業？ こんな環境になってるとは思わなかったので本当に幸せです。でも次は中学があるので、これからもよろしくお願いします」と改めて感謝の思いを口にし、Meguは「夢のLIQUIDROOM無事完売ということで……今のNegiccoならなんでもできる気がしてきました！ このいい状態をつなげていきたいですし、新潟だったら新潟県民（会館）とか、東京なら日比谷野外大音楽堂にも立ちたいし……夢がふくらんできました！」と大喜び。Nao☆は「ここまで来られたのは皆さんの支えもあるし……私はぽんちゃ（Megu）とかえぽ（Kaede）と一緒に来られてよかったなと思います」とメンバー2人への感謝を伝えて肩を寄せ合った。

3人はさらにここで、2月末よりスタートする全国ツアーの後半戦スケジュールを発表した。ただしメンバー自身はツアー開催地を知らされておらず、ステージ上から下りてくる垂れ幕でファンと一緒に会場を知ることに。少しずつツアー会場が明かされ、4月10日の東京公演が赤坂BLITZだとわかると場内は大盛り上がり。3人が「でも新潟は？」と言い出したところで軽快なドラムロールが鳴り、垂れ幕に「5月5日（火・祝）新潟県民会館 大ホール」の文字が投影された。つい数分前にMeguが口にした目標の地が選ばれたことに、メンバーも観客も大興奮。しかし3人はすぐに大きすぎるキャパシティへの不安を語りだすなど、Negiccoらしいリアクションで事実を受け止めた。そしてMeguが「Negiccoはネクストステージへと向けて進んでいきます！」と力強く宣言し、Negicco+NegiBandでアンコール曲「光のシュプール」「さよならMusic」を披露。2日間におよんだパーティはにぎやかに幕を下ろした。

なおT-Palette RecordsのYouTube公式チャンネルには、終演後に撮影されたメンバーの挨拶と、2日目のアンコールでのツアー開催地発表の様子が動画でアップされている。