84歳の横内正が再びリア王に、共演に田村亮・敷村珠夕ら「リア王2025」

横内正が主演・上演台本・演出を務める「リア王2025」が、9月4日から8日まで東京・三越劇場で上演される。

これは“横内正×シェイクスピア”企画の第8弾。今回は、昨年音楽劇の要素も交えて上演された「リア王」が再び立ち上げられる。7月に84歳を迎えた横内がリア王を演じるほか、横内の盟友・田村亮がケント役で出演。そのほか、ゴネリル役の一色采子、リーガン役の大沢逸美、コーディーリア役の敷村珠夕、フランス王役の阿部快征、紳士バークリー卿役の上仁樹、グロスター伯爵役の中丸新将、オールバニ役の大鶴義丹、道化役の三浦浩一らがキャストに名を連ねている。

メインキャストたちの公演に向けたコメントは以下の通り。

横内正コメント

数多くの名作の中でも特に愛着を覚えるこの「リア王」毎年、確実に歳を重ねる自分自身に、「未だ未だ演（や）れるぞ‼」と私を励ましてくれ、今年もこうして上演の運びととなりました。
私たち「リア王2025」はおそらく日本一高い厚い年齢層の俳優たちで構成されているでしょう。「歌舞伎の世界は当たり前かな？」そんな高齢俳優も若い諸君のパワー、パッションにあおられて、炎天下の中稽古場への道を通うことになります。
「リア王」は、劇団や劇場、カンパニーのどこかで必ず取り上げる作品ですが、それぞれいろいろな解釈で上演され、海外では、アンソニー・ホプキンスは軍服姿ヒゲ無しのリア、国内でもスーツやネクタイ等当たり前の様相ではあります。さて、「リア王2025」は、果してどんな舞台に仕上がるか？
どうぞ確かめに劇場にお越しください。

一色采子コメント

演劇を志した者にとって、名優をシェイクスピアを演じるのは夢であり憧れです。ゴネリルは2度目の挑戦です。日常では理性で蓋をされている感情を思いっきり解放して、凄みと風格のある長女を演じてみたいと思っています。

大沢逸美コメント

昨年の「リア王」にて、シェイクスピア作品デビューをしました。リーガンという女優冥利に尽きる役と出会えた事に、喜びを感じています。外見は充分に怖いかと思うので……裏腹な内面や冷酷さを、どう表現すべきか……それが問題だ！ 私の熱い夏が始まりました。

敷村珠夕コメント

初めてのシェイクスピア作品に「リア王」という題材、そしてコーディーリアという女性を通して挑戦できます事、とっても光栄で恐ろしいなと思っております。横内さんのお言葉にしっかりと食らいついて、私なりのコーディーリアに出会えますよう、誠実に向き合ってまいります！

阿部快征コメント

横内さんを筆頭に尊敬できる役者の皆様の元、稽古を重ねていき、見応えのある舞台になっています。自分の出せるものを2時間を超える舞台の中で魅せていきますので、フランス王も宜しくお願い致します。

上仁樹コメント

今回出演が決まった時、とても光栄に思いました！ 一緒に出演されるキャストの皆さんのお芝居を見て、感じ、勉強させていただき、バークリーという役をしっかり演じ、一生懸命努めさせてもらいます！

中丸新将コメント

大変な役を頂き正直困惑している毎日です。とに角皆さんの足を引っ張らないようにしたいです。高校2年の時に読んだ「星の王子様」のキツネの言葉、「いちばん大切なことは、目に見えない」の心を借りてグロスターに挑みたいです。

大鶴義丹コメント

2年連続してのオールバニ役。去年は、正しく演じるだけで精一杯でしたが、今年はその先にある、正しく伝えるという事を大事にしたいと思います。オールバニの役柄は、葛藤しながらも狂気の中で、最後まで立ち続けた人間と言われます。その生き残った意味が大事なのではないでしょうか。

三浦浩一コメント

昨年「リア王」に出演、70才にして初めてシェークスピア作品の奥深さと面白さを知った。今回は「道化」の役で新たなチャレンジになる。リア王と同等に話し寄り添い、からかったり、元気出せよと気持ちを浮き立たせたり、哲学者のように振る舞ったり、どのように演じようかと楽しみだ!!

田村亮コメント

シェイクスピアの芝居に出演するのは3回目です。
昔からシェイクスピアは、セリフの多い芝居で一生出演することはないだろうと思っていましたが、横内正さんのお誘いで「リア王」、「マクベス」と2回も出演してしまった。
今回の「リア王」は前回の「オールバニ公爵」の役と違って「ケント伯爵」役。どちらの役が好きですかと問われても私には答えようがない。「セリフの少ない方が良いなア・・・・。」と云うだろう。私の年齢になるとセリフ覚えで四苦八苦。「あゝ～覚えられない～～～。あゝ～～～初日迄あと何日?! あゝ～～～間に合わないよ～～。」今回も初日の間際までそんな調子でしょう。
又そんな切羽詰まった状況にある時に限って、いろいろな野暮用が降りかかって来るものですね。とにかく今はそんな愚痴を云ってる場合ではない。そんな暇があったら台本の百行余りのセリフの一行でもいいから覚えなくっちゃ……!!

リア王2025

2025年9月4日（木）〜8日（月）
東京都 三越劇場

スタッフ

作：ウィリアム・シェイクスピア
訳：小田島雄志（白水社）
上演台本・演出：横内正
音楽：横内丙午

出演

横内正 / 一色采子 / 大沢逸美 / 敷村珠夕 / 阿部快征 / 上仁樹 / 橋本禎之 / 青木玄徳 / 湯江タケユキ / 清水よし子 / 小山晶士 / 永井秀和 / 潮見勇輝 / 瀬田吉史 / 蒼木龍 / 藤村はる美 / 上倉悠奈 / 十勝令子 / AYU / 柚木涼汰 / 三浦永夢 / 鈴木蘭清 / 渡邉このみ / 花蓮 / 井上謙伸 / 鈴木征爾 / 松永幸士 / 岡崎流風 / 鈴木由香利 / 寅之助 / 朝倉蒼 / 伊東秀悟 / 糸原和彦 / 藤澤知香 / 東奈津実 / 中村優美 / 佐野旺二朗 / 中堀聖 / 長岡星七 / 長嶋葉生 / 牧野恵美 / 田沼未帆 / 高島静 / 中丸新将 / 大鶴義丹 / 三浦浩一 / 田村亮

※9月4日13:00開演回はプレビュー公演。