舞台照明家・吉井澄雄が92歳で死去、劇団四季の創立メンバー

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舞台照明家・吉井澄雄が、去る7月2日に老衰により死去したことが劇団四季により発表された。92歳だった。

吉井は1953年、浅利慶太、日下武史らと共に劇団四季の創立に参加。演劇、オペラ、ミュージカル、舞踊と幅広い分野で、照明デザインの第一人者として活躍した。劇団四季では、第1回公演「アルデール又は聖女」を皮切りに「間奏曲」「ひばり」「オンディーヌ」「はだかの王様」「夢から醒めた夢」などを担当。オペラ分野では、東京・日生劇場と二期会公演を中心にモーツァルトとワーグナーのほぼ全作品の照明を手がけ、日本におけるオペラ照明の技法を確立させた。また、東京・新国立劇場をはじめとする多くの劇場の舞台設備の計画・設計にも関与した。

浅利、二世市川猿翁(当時:三代目市川猿之助)、蜷川幸雄、鈴木敬介、石井ふく子ら日本の演出家の作品のほかにも、フランス・パリのオペラ座、イタリア・ミラノのスカラ座など海外での仕事も多く手がけた。1992年には「tango at The End of Winter(タンゴ・冬の終わりに)」の成果で、ローレンス・オリヴィエ賞の照明デザイン賞にノミネートされた。そのほか芸術選奨文部大臣賞、東京都民文化栄誉章、紫綬褒章、読売演劇大賞芸術栄誉賞などを受賞し、日本照明家協会名誉会長を務めた。

葬儀は親族のみで執り行われ、後日、お別れの会が東京・自由劇場で実施される予定。詳細は決まり次第、劇団四季の公式サイトでアナウンスされる。

読者の反応

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Kimura Kanata @KNT_SKC

大学の授業で習った日本人照明家の先駆けの方でした。
著書も持っています。憧れの方でした。 https://t.co/elzFPUnfIn

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