「あゝ同期の桜」主演を務める中山優馬が鹿児島で役作り、「心の割り合いを考えていく」のが使命

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「あゝ同期の桜」2025年公演が7・8月に大阪と東京で上演される。上演に先駆け、主演を務める中山優馬の取材会が行われた。

中山優馬

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中山優馬

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取材会の冒頭で、去る5月15日に東京・靖国神社正式参拝、境内の能舞台にて舞台の一部が奉納演舞されたこと、中山が特攻隊14期生で飛び立った最後の隊員である諸木役の役作りのため、鹿児島鹿屋航空基地資料館・掩体壕・地下通信室を見学したことが報告された。

中山優馬。

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中山は取材会で、「戦後80年というタイミングで『あゝ同期の桜』という作品に出会わせていただき、それも錦織さんの演出であること、これもタイミングの運命なのかなと思っております」と感じ入った。また、資料館訪問を振り返り、「3カ月の短い間に900名以上の若き命が飛び立って、みなさん命を落とされたというリアルな資料が残っていて、いろんな戦闘機や爆弾の種類があって、いろんな弾痕とかもあって、なかなかそういうものに直面すると、僕らの住んでいるこの世界に本当にあったんだと、すごくリアリテイが増しました、もちろん恐怖を覚えました」と語りつつ、95歳で死去した自身の祖父から当時のエピソードを聞いていたことを明かした。中山は、「特攻隊のみなさんがほとんど今の僕の(年齢より)年下で、資料として残っている遺書や遺言は強い意志のものしか残っていない」けれど、「きっと怖かったろうし、行きたくないという方もいらっしゃったが、それは当時恥ずべきことであるとされ、この国のためということの心の割り合いを考えていくことが僕の役割だと思っています」と話した。

「あゝ同期の桜」2025年公演のチラシ表

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最後に、「戦争のことを風化してはいけないと思いますが、80年だからというより、終戦記念日の夏時期に公演があることは意義があると思っています。多くの方にこの舞台を見にきてくださいというより、目を逸らさずこの史実を見届けてくださいという気持ちです」と言葉に力を込め、取材会を締めくくった。公演は、7月26・27日に大阪・松下IMPホール、8月13日から19日まで東京・三越劇場にて行われる。

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「あゝ同期の桜」2025年

2025年7月26日(土)・27日(日)
大阪府 松下IMPホール

2025年8月13日(水)〜19日(火)
東京都 三越劇場

スタッフ

原作:榎本滋民
脚本:上田浩寛
演出:錦織一清

出演

中山優馬 / 岩永洋昭 / 渋谷天笑 / 石川大樹 / 坂口碧 / 片岡保海 / 伊藤セナ / 新井元輝 / 渡口和志 / 岡澤由樹 / 柳美稀 / 武藤里梨 / 中久喜文音 / 板垣桃子 / 錦織一清

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