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その続編となる今作では、その数百年後、自然や人間を支配することを覚えた人々の信仰と、信仰をもってしても対処できない理不尽と向き合う姿を描き出す。ある役人が洪水で壊滅した村に送られたが、そこはとある信仰により、人魚の肉を奉る村だった。役人がその村で目にしたのは一心不乱に踊り続ける人々で、その中心では1人の少女が舞っていた。
作・演出を担う興梠陽乃は「踊ることは祈ることだと、これほど実感した数年間はありません。現代ではしばしば怠惰や享楽、未熟さを現す行動として『踊ること』は批判されます。しかし、人間はどの国、いつの時代においても踊って来ました。苦しみや悲しさを狂乱と笑い声に載せて世の中に解き放つため、どうにもならない理不尽に対抗するため、生まれたことが報われるよう、願い、祈り、踊って来ました。今もこの世界は苦しみと悲しさに包まれているんだと、暗澹たる気持ちになることがあります。そうして動けなくなったとき、私の心身を突き動かしてくれたのは悲しい時代でも踊り続ける仲間たちの姿でした。苦しみの中で抗う人々、それでも祝祭を行い踊り続ける人々のためにこの作品を作ります」とコメント。出演者には河野寿、畠山葵、藤村弘二、山本真央、乱痴パックが名を連ねた。
上演時間は約1時間30分を予定。なお劇団ヨアガキの公式YouTubeチャンネルでは、「神楽物語集・一『水魚之仰』」の全編映像が公開されている。
劇団ヨアガキ 神無月公演「水魚之仰」
劇団ヨアガキ 神楽物語集・二「魚鱗之舞」
2024年10月25日(金)〜27日(日) ※公演終了
京都府 THEATRE E9 KYOTO
スタッフ
脚本・演出:興梠陽乃
出演
河野寿 / 畠山葵 / 藤村弘二 / 山本真央 / 乱痴パック
※U25チケットあり。
興梠 陽乃(コウロギ ヒノ) @sazame_demoaru
実はここに作品を書くに当たっての気持ちを書いています。その全ては世界にはびこる差別や暴力への怒りと、世界に必ずある、目の当たりにして来た仲間たちへの愛です。 https://t.co/MBlmokXj3b