「JR常磐線上り列車-マスク-」ワークインプログレス開幕、柳美里「演劇を身近に感じて」

青春五月党の新作公演「JR常磐線上り列車-マスク-」のプレ公演が昨日7月21日に福島・Rain Theatreで開幕した。

「JR常磐線上り列車-マスク-」は、7月31日より始まる「常磐線舞台芸術祭 2023」の1プログラムとして、同芸術祭のプログラムディレクターを務める柳美里が作・演出を手がける作品。本作では、JR常磐線の車内を舞台に、異なる時代を生きる高校生たちの物語が展開。高校生とマスクの関わりを通じ、“現在する過去”が描かれる。

プレ公演では、本公演に向けたワークインプログレスが行われる。柳は、プレ公演の開幕に際し「わたしは、完璧主義者なので、制作過程の作品を見せるのには抵抗がありました。今回の舞台芸術祭は、『つなぐ、』がテーマです。敢えて、布になる前の何本もの糸を編んだり、結んだり、織りあげたりしていく手つきを、観客のみなさんに間近に見てもらい、演劇というものを身近に感じてほしい。そして、7月31日から始まる常磐線舞台芸術祭につなぎたい、と考え、青春五月党初のワークインプログレスを行うことに決めました。わたしの性格的に、もうやらない可能性が高いので、ぜひ、観に来てください」とコメントした。

出演者には秋元菜々美、大内彩加、青年団の尾崎宇内、うさぎストライプ / 青年団の菊池佳南、青年団の木村巴秋、青年座の久留飛雄己、佐藤真喜子、青春五月党の関根颯姫、青春五月党 / 青年団の名古屋愛、青年団の緑川史絵、齋藤夏菜子、福島県立ふたば未来学園高等学校演劇部が名を連ねている。

上演時間はプレ公演が約1時間40分、本公演が約2時間。プレ公演は7月28日まで行われ、本公演は8月4日から6日まで上演される。