黒人ボクサーの苦悩と贖罪の人生描く、METライブビューイング「チャンピオン」

METライブビューイング「《METライブビューイング2022-23／テレンス・ブランチャード『チャンピオン』》」が、6月16日から22日まで東京・東劇ほかで全国上映される。

METライブビューイングはアメリカ・ニューヨークのメトロポリタン歌劇場（以下MET）で上演されるオペラ公演を映画館で楽しめるシリーズ。4月10日に同劇場で初演された「チャンピオン」は、晩年まで自身のセクシャリティを隠し続けた、実在のアフリカ系アメリカ人のボクサー、エミール・グリフィスをモチーフにした新作オペラだ。グラミー賞作曲家で、アフリカ系アメリカ人のテレンス・ブランチャードが音楽を手がけ、ジェイムズ・ロビンソンが演出を担当する。

劇中では、対戦相手にゲイであることをからかわれ、試合で相手を殺してしまったエミールの苦悩と贖罪の人生が、ヒューマンドラマとして展開。ライアン・スピード・グリーンが青年期のエミール、エリック・オーウェンズが老年期のエミールを演じる。

METライブビューイングでは、「チャンピオン」のあと、イヴォ・ヴァン・ホーヴェが演出を担う「《METライブビューイング2022-23／モーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』》」、サイモン・マクバーニーが演出を手がける「《METライブビューイング2022-23／モーツァルト『魔笛』》」の上映が控えている。

なおステージナタリーでは、「チャンピオン」の特集を展開中。日本での上映に先駆けて本作を視聴した成河が、その魅力を熱く語っている。