海老蔵企画公演「いぶき、」に向け出演者大集合、児太郎「絶対に結果を出さないと」

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市川海老蔵企画公演「いぶき、」が、1月21日から23日まで東京・新橋演舞場で上演される。これに先駆け、本日12月14日に東京・歌舞伎座ギャラリー 木挽町ホールにて合同取材会が実施された。

後列左から市川福之助、市川升三郎、市川右若、市川新十郎、市川蔦之助、市川福太郎、前列左から市川新蔵、大谷廣松、中村児太郎、市川九團次、中村芝のぶ。

後列左から市川福之助、市川升三郎、市川右若、市川新十郎、市川蔦之助、市川福太郎、前列左から市川新蔵、大谷廣松、中村児太郎、市川九團次、中村芝のぶ。

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左から大谷廣松、中村児太郎、市川九團次。

左から大谷廣松、中村児太郎、市川九團次。[拡大]

これは、市川海老蔵が「次世代の俳優たちにさらなる活躍をしてほしい」という思いから企画した公演。第1回は今年6月に京都・南座で行われ、2回目となる今回は、「春調娘七種」「与話情浮名横櫛 源氏店」「忍夜恋曲者 将門」の3演目が上演される。出演者には、中村児太郎市川九團次大谷廣松中村芝のぶ、市川新蔵、市川新十郎、市川右若、市川升三郎、市川福太郎という第1回参加メンバーに加え、初参加となる市川蔦之助と市川福之助が名を連ねた。

中村児太郎

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合同取材会には、出演者全員が出席。児太郎は本企画について「“責任公演”として、『阿古屋』や(『金閣寺』の)雪姫を演じさせていただいたときとはまた違った、“責任を負う”というプレッシャーがある」と話しながら、前回公演を「(坂東)玉三郎様や、父(中村福助)にも稽古をつけていただき、公演に向けた準備にとても時間をかけました」と振り返る。「でも幕が開くとあっという間で。4日間7回公演だからこそ、各公演にすべてのエネルギーを費やして、お芝居ができる喜びがありましたし、大勢のお客様に来ていただき、勉強会のような形で公演をさせていただいたのはとてもありがたいことでした」と語った。

第2回に向け児太郎は「今回は3日間5公演。次につなげるためにも、“絶対に結果を出さないといけない”というプレッシャーは前回よりあります。ただ今回は3演目あるので、それぞれが分業制でがんばりつつ(笑)、クオリティの高い舞台になるようしっかりお稽古して一生懸命勤めます」と言葉に力を込めた。また「将門」で、傾城如月実は滝夜叉姫役を初役で勤めることには、「上演演目について田中傳次郎先生にご相談した際、『将門』を勉強した方が良い、というお話をいただきまして。私もちょうどやりたいと思っていたお役だったので、これはチャンスだと思い、やらせていただくことになりました。振り付けは藤間勘祖先生にお願いしております。(傾城如月実は滝夜叉姫は)父が(中村)歌右衛門のお兄さまから直伝され、大事にしているお役ですので、しっかりと習い、歌右衛門家の芸を継承していきたい」と決意を新たにした。

市川九團次

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九團次は「源氏店」で切られ与三郎役を演じる。大役を勤めることに「お話をいただいてから情報解禁されるまで、『本当なのかな?』と信じられませんでしたし、(演じることが)非常に怖いです。ただもちろん、最大のチャンスだとも思っていますので、精一杯勤めさせていただきます」と語る。また「市川家にゆかりある演目ですので、全体的な監修や指導は海老蔵丈にお願いしています。大先輩である中村梅玉さんにも(役について)お聞きする予定です」と明かし、「(与三郎には)大店の息子である坊っちゃんらしい雰囲気や、海老蔵丈の持つ色気や哀愁が非常に必要なお役だと思うのですが、私はそういった雰囲気が非常に不得手で……(笑)。やろうと思ってできるものでもないのですが、“色気とはなんぞや”といった部分も研究し、勤めさせていただきたい」と話す。

大谷廣松

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廣松は「前回公演も、うちのおじ(中村雀右衛門)から何か習いたいという思いで、『妹背山婦女庭訓』『乗合船恵方万歳』でそれぞれのお役を演じさせていただいたのですが、今回も、ぜひまたおじに習いたいと思い、(『源氏店』で)お富を演じさせていただくことになりました。お富を演じるにあたり、祖父(四世中村雀右衛門)が遺してくれたものもたくさんありますので、いろいろ勉強させていただき、自分なりのお富ができたら」と目標を掲げる。

中村芝のぶ

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市川新蔵

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市川新十郎

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芝のぶは、2000年代生まれの福太郎と福之助と共に「春調娘七種」に出演する。「2人ともとても若いので(笑)、若さに負けないようにしつつ、年上として引っ張っていきたい」と意気込む。「源氏店」で、和泉屋多左衛門役を勤める新蔵は「亡き師匠の市川團十郎に入門しました際に、(團十郎が)与三郎を演じていたのが印象的で、とても思い出深い狂言」としみじみと語り、「私はもう前期高齢者でございますから(笑)、若い人たちの足を引っ張らないようにしたい」とコメント。同作で蝙蝠の安五郎を演じる新十郎は「江戸の世界や空気を感じていただけるようなお芝居にできれば」と言い、「難しいお役なので、いかに自然にできるかということを目指して演じたい」と課題を明かした。

市川右若

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市川蔦之助

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「源氏店」で下女およし役を演じる右若は「前回公演では、舞台稽古で海老蔵さんが『緊張しすぎている人が多い』とおっしゃられていて……今回は世話物でもございますので、なるべく緊張しないようにしたいです(笑)」と笑みを浮かべ、「(およしは)女方の登竜門のような役。先輩方から教えていただいたものを受け継いでいきたい」と述べる。「将門」で、児太郎の相手役・大宅太郎光圀役を勤める蔦之助は、初参加できる喜びを語りつつ「『将門』は、児太郎さんのお家にとって、大切なお家芸でもあり代々勤められてきた演目。たくさん勉強し、ご迷惑にならないようしっかり勤めたい」と話す。

市川升三郎

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市川福太郎

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市川福之助

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「源氏店」出演の升三郎は「今回演じる番頭藤八は、普段はベテランさんがおやりになる役。私は歌舞伎界の中ではまだ若い方ですので、観ているお客様に違和感を与えないように演じたい」と思いを述べる。福太郎は、弟の福之助と共に「春調娘七種」で曽我兄弟を演じる。十郎役を演じる福太郎は「とても憧れていたお役なので、大変うれしい思いでございます。数々の先輩方が勤めてまいりました曽我十郎というお役を、とても大事に勤めていきたい」、五郎役を演じる福之助は「曽我五郎は、小さい頃から、近くで観ていた憧れのお役です。先輩方が演じられてきた、大切なお役ですので、先輩の胸をお借りする思いで、一生懸命勤めさせていただきます」とそれぞれコメントした。

市川海老蔵企画公演「いぶき、」のチケット販売は、12月17日にスタート。

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市川海老蔵企画公演「いぶき、」

2022年1月21日(金)~23日(日)
東京都 新橋演舞場

一、春調娘七種

出演

静御前:中村芝のぶ
曽我五郎:市川福之助
曽我十郎:市川福太郎

二、与話情浮名横櫛 源氏店

作:三世瀬川如皐

出演

切られ与三郎:市川九團次
蝙蝠の安五郎:市川新十郎
下女およし:市川右若
番頭藤八:市川升三郎
和泉屋多左衛門:市川新蔵
妾お富:大谷廣松

三、忍夜恋曲者 将門

出演

傾城如月実は滝夜叉姫:中村児太郎
大宅太郎光圀:市川蔦之助

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