観客の想像力を使い切る「ポルノグラフィ」1年越しの上演に桐山知也「ホッとしています」

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース リーディング公演「ポルノグラフィ」が、昨日4月16日に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオで開幕した。

これは、サイモン・スティーヴンスの戯曲「ポルノグラフィ」を、桐山知也の演出で立ち上げる試み。劇中では、2005年7月にロンドンで起こった同時爆破事件を題材に、7つのエピソードで構成された物語が展開する。出演者には上田桃子、内田淳子、小川ゲン、奥村佳恵、竪山隼太、那須凜、平原慎太郎、堀部圭亮が名を連ねた。

本作は、昨年4月に上演予定だったが、新型コロナウイルスの影響で中止となり、今回はその延期公演となる。桐山は「1年越しでようやくお客様をお迎えでき、ホッとしています。ロンドンを舞台にした物語ですが、今も揺らいでいるオリンピック、新型コロナウィルスの感染状況も含めて現在を切実に感じてもらえる内容です」とコメントし、「良くも悪くも演劇は世界に呼応する。リーディングというスタイルを活かし、観る人の想像力を使いきります」と思いを述べた。上演時間は約2時間。公演は明日4月18日まで。

桐山知也コメント

1年越しでようやくお客様をお迎えでき、ホッとしています。ロンドンを舞台にした物語ですが、今も揺らいでいるオリンピック、新型コロナウィルスの感染状況も含めて現在を切実に感じてもらえる内容です。良くも悪くも演劇は世界に呼応する。リーディングというスタイルを活かし、観る人の想像力を使いきります。登場する人々の心を覗き見るような体験を通して、ひそやかに聴こえてくる彼らの声に耳を傾けてください。