宮沢氷魚、1年ぶりの「ピサロ」上演に「自分以外は“プラスアルファ”の気持ちで挑む」

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PARCO PRODUCE 2021「ピサロ」が、5月15日に東京・PARCO劇場で開幕する。公演に先駆け、キャストの宮沢氷魚が取材に応じた。

宮沢氷魚

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「ピサロ」は昨年3・4月に、PARCO劇場オープニング・シリーズ第1弾として登場した作品。新型コロナウイルスの影響で初日が延期となり、7日後に公演がスタートしたものの、わずか10回で中止となった。このたび、同作がアンコール公演としてカムバックする。

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「ピサロ」は、PARCO劇場で1985年に初演されたピーター・シェーファーの戯曲(原題「The Royal Hunt of The Sun」)。演出を務めるのは、振付家でもあるウィル・タケットだ。劇中では、16世紀に167人の兵士を率いて2400万人のインカ帝国を征服した、成り上がりのスペインの将軍ピサロの物語が展開する。宮沢は渡辺謙扮するピサロに捕われるインカ帝国の王アタウアルパに扮する。

アンコール公演が決まったときの心境を「(公演の)中止が決まったときに渡辺謙さんが『またやるぞ』っておっしゃったので、『またやるんだろうな』って素直に思えたんです。だから、アンコール公演が決まったことに驚きはなく、喜びのほうが強い」と語る宮沢。「当時は劇場が次々に閉まっていく中、PARCO劇場はやる気に満ちていたし、自分も『最後までやるぞ』という気持ちで毎公演、臨んでいました」と振り返る。

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宮沢が演じたのは、ピサロと“私生児”という共通項を持ち、対話を通して心を通わせていくアタウアルパ。「昨年はとてつもないプレッシャーの中で初日を迎えて。なので、意外と(舞台上のことを)覚えていないんです。集中して、精神的にも体力的にも100%に近いエネルギーを出していたから。今回は自分を俯瞰できるようになれたらと思います。(アタウアルパは)軸になる人物なので、作品の幹になるプレッシャーは変わらずにありますが、そこを超えていきたい。ゼロから作って、もっと楽しみたいです」と明かす。

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宮沢は劇中、ピサロ役の渡辺と濃密な対話を繰り広げる。再び渡辺と対峙することに「『変わらないな』と言われるのが一番良くない。成長した自分を見せて闘えるように準備していきたいです」と力を込める。「謙さんといざ舞台上で対面すると、目や胸のあたりから熱が飛んでくるのを感じて。『勝てないな』と思いながらも闘うのが意外と楽しかったです。謙さんからも“負けないぞ”という気持ちを感じて、それがあるから役の関係性も鮮明になった」と分析する。

また、演出を手がけるタケットについて「彼はもともとダンサーなので、体の動かし方や音楽の使い方などで『ピサロ』という作品を作り上げる。セリフを聞くだけでスッと物語が入ってくる演出とは違うアプローチの仕方だと思いました」と語り、「間違えても、良くなるためのステップとして受け入れてくれるので、いろんなことに挑戦できた。ウィルのおかげで恐れがなくなり、自分に自信が付きましたね」と付け加えた。

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本作でも共演し、自身が出演した舞台作品で多く共演している大鶴佐助について話を振られると「佐助は僕のターニングポイントにおける作品にすべて携わっていて、僕の全部を知っている人。育った境遇も似ているし、悩みを聞き合って、息抜きの場を互いに提供する、これからも共に闘う戦友になるだろうと感じています。今となれば彼が舞台(界)の友達じゃなかったらしんどかっただろうなと。本当、毎日一緒にいても、嫌にならないんですよ……カップルみたいですね(笑)」と記者たちの笑いを誘った。

いよいよ1年ぶりの上演を迎える「ピサロ」。開幕に向けて、「とにかく衣装や音楽、舞台上のセットが豪華なので、油断するとその存在感に負けてしまう。自分が中心にいて、それ以外は“プラスアルファ”なんだという気持ちで挑みたいです。作品の世界観に負けないように演じられたら」と意気込みを見せた。公演は5月15日から6月6日まで、東京・PARCO劇場にて。

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PARCO PRODUCE 2021「ピサロ」

2021年5月15日(土)~6月6日(日)
東京都 PARCO劇場

作:ピーター・シェーファー(原題「The Royal Hunt of The Sun」)
翻訳:伊丹十三
演出:ウィル・タケット
出演:渡辺謙 / 宮沢氷魚、栗原英雄、大鶴佐助、首藤康之、菊池均也、浅野雅博、窪塚俊介、小澤雄太、金井良信、下総源太朗、竹口龍茶、松井ショウキ、薄平広樹、中西良介、渡部又吁、渡辺翔、広島光、羽鳥翔太、萩原亮介、加藤貴彦、鶴家一仁、王下貴司、前田悟、佐藤マリン、鈴木奈菜、宝川璃緒 / 外山誠二、長谷川初範

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