草刈民代と高嶋政宏が激しくぶつかり合う「プルガトリオ」開幕

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「PURGATORIO(プルガトリオ)-あなたと私のいる部屋-」が、本日10月4日に東京・東京芸術劇場 シアターウエストで開幕。これに先駆けて囲み取材とゲネプロが行われた。

「PURGATORIO(プルガトリオ)-あなたと私のいる部屋-」ゲネプロより。

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「PURGATORIO(プルガトリオ)-あなたと私のいる部屋-」ゲネプロより。

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「プルガトリオ」は、「死と乙女」「谷間の女たち」などで知られるチリの劇作家アリエル・ドーフマン作による二人芝居。劇中ではギリシャ悲劇のエウリピデス「王女メディア」をモチーフに、1組の男女の愛憎や赦しが描かれる。“女”役を草刈民代、“男”役を高嶋政宏が演じ、脚色を周防正行、演出をニコラス・バーターが担当した。

「PURGATORIO(プルガトリオ)-あなたと私のいる部屋-」ゲネプロより。

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まず観客の目に飛び込んでくるのは精神病院の病室や刑務所の面会室を思わせる簡素な部屋。舞台下手には1台のベッドが置かれ、格子窓から光が差し込む。また舞台上手には、イスとテーブル、そして監視カメラが配置され、奥には扉がしつらえられている。男女2人の会話で進行する本作は、1場では白衣を着た男が女を尋問し、2場では反対に白衣を着た女が男を尋問。2人の立場が逆転する。カウンセリングのようにも聞こえる会話から、その部屋が、死後、魂の行き着く“煉獄”であり、男女のやりとりはカメラを通して何者かに見られていることが明白になっていく。

「PURGATORIO(プルガトリオ)-あなたと私のいる部屋-」ゲネプロより。

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草刈は、生前の罪を悔い改めるために尋問に耐え続ける女を鬼気迫る演技で魅せる。高嶋は、ときに女を追い詰め、ときに説き伏せられる男の強さと弱さの両面を繊細に表現した。2人は家族や子供時代のことについて、皮肉やユーモアを交えて話し合う。序盤で抑えられていた男女の感情が、互いに向き合うことで徐々に激しくなり、ぶつかり合っていくさまに注目だ。

「PURGATORIO(プルガトリオ)-あなたと私のいる部屋-」囲み取材より。左から周防正行、草刈民代、高嶋政宏。

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ゲネプロ前に行われた囲み取材には草刈、高嶋、周防が登壇。本作で演劇作品のプロデュースに初挑戦した草刈は開幕に際し、「約2年かけて準備してきたので、やっと幕が上がるなと」と感慨深げにコメント。今回初めて演劇制作に携わった周防は「珍しく緊張しています」と述べ、「『Shall we ダンス?』で(草刈と)一緒に仕事をしてから20数年。まさか一緒に舞台を作るとは思わなかったです」と胸中を明かした。

「PURGATORIO(プルガトリオ)-あなたと私のいる部屋-」ゲネプロより。

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本作が、ギリシャ悲劇「王女メディア」をモチーフにした作品であることに触れた高嶋は「草刈さんの“王女メディア感”がすごい。そのメディアを阿修羅のような女にさせてしまったのが(自身が演じる)イアソンなんですよね」と語る。これを受けた草刈は「普段なかなか演じることがないような役なので、高嶋さんと私の見せたことがない表情をお見せできると思います」とアピールした。

「PURGATORIO(プルガトリオ)-あなたと私のいる部屋-」ゲネプロより。

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最後に高嶋は「日本初演なので、観客の皆さんには“最初の証人”になってもらいたい。上演時間は1時間30分弱なので、お気楽にお越しください!」と来場を呼びかける。そして草刈は「戯曲を書いたドーフマンはチリ人なので、作品の登場人物もパッションがラテン系(笑)。男女の関係性やバトルの仕方も激しくて、それを日本人の私たちがやってるというのも見どころです。ぜひご覧になってください」と結んだ。公演は10月14日まで。

なおステージナタリーでは「プルガトリオ」特集を展開中。特集では、草刈と周防の対談に加え、演出を担当したニコラス・バーターからのメッセージを掲載している。

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「PURGATORIO(プルガトリオ)-あなたと私のいる部屋-」

2019年10月4日(金)~14日(月・祝)
東京都 東京芸術劇場 シアターウエスト

原作:アリエル・ドーフマン
脚色:周防正行
演出:ニコラス・バーター

出演
女:草刈民代
男:高嶋政宏

※高嶋政宏の高は、はしごだかが正式表記。

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