パン生地をこねて他者を知る、青年劇場「つながりのレシピ」開幕

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青年劇場「つながりのレシピ」が、昨日4月5日に東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで開幕した。

秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場 第121回公演「つながりのレシピ」より。(撮影:V-WAVE)

秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場 第121回公演「つながりのレシピ」より。(撮影:V-WAVE)

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秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場 第121回公演「つながりのレシピ」より。(撮影:V-WAVE)

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本作は2015年に発表された山田和夫「妻が遺した一枚のレシピ」(青志社)をもとに、青年劇場の福山啓子が執筆した作品。演出を劇団フライングステージの関根信一が担当する。舞台は東京・池袋にほど近い住宅街のとある家。定年直後に妻を失って意気消沈している陽一は、ある日、妻が遺したレシピでパンを焼くことになる。それを手伝いに集まったのは、元ホームレスや精神の病を抱えている人々で……。

秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場 第121回公演「つながりのレシピ」より。(撮影:V-WAVE)

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福山は本作について「パンの生地をこねていく中でお互いの垣根がとれて一緒に安心できるような物語です」と紹介。関根は開幕に際し「見たくないものは見ない、なかったことにする風潮が広がっています。そんな現状から一歩踏み出すことで、何かを変えていけるだろうと思います。この舞台が、そのきっかけになれば」と思いを語っている。

上演時間は休憩なしの約2時間5分。公演は4月14日まで。

福山啓子コメント

パンの生地をこねていく中でお互いの垣根がとれて一緒に安心できるような物語です。ホームレスの人が怖いと考えるのは、知るための情報がない事が一つの要因です。見ない、触れない、考えない。そのことが「怖い」という感覚になり、他者の排除につながっていく。そんな負の連鎖を断ち切る事も考えました。

関根信一コメント

(モデルになった家でパン焼きを体験し)焼き上がったパンをいただいて家で食べた時、どこかでこのパンを食べている、孤独で帰る家のない人のことを思いました。見たくないものは見ない、なかったことにする風潮が広がっています。そんな現状から一歩踏み出すことで、何かを変えていけるだろうと思います。この舞台が、そのきっかけになれば。

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秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場 第121回公演「つながりのレシピ―『妻が遺した一枚のレシピ』山田和夫著より―」

2019年4月5日(金)~14日(日)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

作:福山啓子
演出:関根信一
出演:渡辺尚彦、葛西和雄、藤木久美子、大木章、大嶋恵子、島本真治、岡山豊明、岡本有紀、八代名菜子、安田遼平、原田真衣

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読者の反応

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ΑGるさ @MaskedAFR

火曜日に観させて頂きました。

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