ステージナタリー - 舞台・演劇の最新ニュースを毎日配信

別役実の“稀有な戯曲”が生む不思議な世界、名取事務所「ああ、それなのに」開幕

110

名取事務所公演 別役実連続上演シリーズ第8作目「-注文の多い料理昇降機-『ああ、それなのに、それなのに』」より。(撮影:坂内太)

名取事務所公演 別役実連続上演シリーズ第8作目「-注文の多い料理昇降機-『ああ、それなのに、それなのに』」より。(撮影:坂内太)

名取事務所「-注文の多い料理昇降機-『ああ、それなのに、それなのに』」が、昨日10月12日に東京・小劇場B1で開幕した。

名取事務所の別役実作品上演シリーズ8作目となる本作では、“弛緩した殺人行為”をテーマにしたストーリーが展開。殺し屋男1と、“てるてる坊主”と名乗る殺し屋男2は互いに殺す機会をうかがっているようだが、どこから指令を受けているかはっきりしない。どうやら公爵が殺されたらしいのだが……。

演出の眞鍋卓嗣は開幕に際して、「嘘が嘘で隠され、真実は決して暴露されない。期待を持っても満たされない。前提だと思っていたものが覆されていく。今回、そんな『稀有な戯曲』が生まれた」と作品を紹介し、「演劇界の巨匠がこの時代に何をどのように発信したか、ぜひ受け止めに来て頂きたい」と観客に呼びかけている。

上演時間は約1時間35分。公演は10月21日まで。なお明日10月14日13:30開演回の終演後には「別役実作品の演出、出演、プロデュースについて」の題で眞鍋と出演者が、20日13:30開演回の終演後には「日本における不条理劇」の題で喜志哲雄、内田洋一、七字英輔、名取敏行が登壇し、トークを繰り広げる。

眞鍋卓嗣コメント

嘘が嘘で隠され、真実は決して暴露されない。期待を持っても満たされない。前提だと思っていたものが覆されていく。今回、そんな「稀有な戯曲」が生まれた。それはなんとも滑稽な不思議な世界として描かれているが、しかし、それは確かに私たちのリアルなのだ。別役実氏は闘病生活を送る今もなお、的確に現代の風潮を突いている。演劇界の巨匠がこの時代に何をどのように発信したか、ぜひ受け止めに来て頂きたい。

名取事務所公演 別役実連続上演シリーズ第8作目「-注文の多い料理昇降機-『ああ、それなのに、それなのに』」

2018年10月12日(金)~21日(日)
東京都 小劇場B1

作:別役実
演出:眞鍋卓嗣
出演:内山森彦、内田龍磨、高山春夫吉野悠我新井純森尾舞

アフタートーク登壇者
10月14日(日) 眞鍋卓嗣、一部出演者
10月20日(土) 喜志哲雄、内田洋一、七字英輔、名取敏行

※高山春夫の「高」ははしご高が正式表記。

ステージナタリーをフォロー