「平成30年7月歌舞伎鑑賞教室『日本振袖始』」が、7月3日から24日まで東京・国立劇場で開催される。
歌舞伎の普及を目指し1967年にスタートした「歌舞伎鑑賞教室」は、人気演目を充実の俳優陣で上演する企画。延べ来場者数が600万人に達する今回は、近松門左衛門の時代浄瑠璃「日本振袖始」の中から、八岐大蛇の退治の伝説を描いた「簸(ひ)の川」の場面を上演する。昨日5月28日には東京都内で取材会が行われ、出演者の中村時蔵、
岩長姫実ハ八岐大蛇を初役で勤める時蔵は、「この役は私のご尊敬申し上げる、成駒屋のおじ様(六世中村歌右衛門)が国立劇場で復活なさったもので、以前から勤めたかったお役です。今回気心の知れた弟の錦之助と、成長株の新悟さんと3人で、楽しい舞台を作っていきたいなと思っております」と意気込みを語る。
同じく初役で素戔嗚尊を勤める錦之助は、「これから一所懸命稽古をして、兄の八岐大蛇に負けて退治されないように勤めたいと思っております」と挨拶し会見場を和ませる。また「解説 歌舞伎のみかた」を新悟が担当することについて「若い方にやっていただくのが一番です。世代の近い俳優が解説をしていると、学生の方も興味を持って観てくださいますし、解説で興味を持つと、そのあとのお芝居も一所懸命観ていただけます」と期待を込めつつ、「よいと思ったら、ぜひSNSでつぶやいてください」と観客に呼びかけた。
新悟は「私が高校生だった頃、学校の行事で鑑賞教室に来たことがあります。周りの友人がどのように観ていたかなど、そのときを思い出しながら、多くの若い方たちに歌舞伎に親しんでもらえるように、さらに歌舞伎のファンが1人でも増えるように、責任感を持って勤めたいと思います」と真摯に語り、そして自身が演じる稲田姫については「時蔵のおじ様とこのようにしっかりと舞台上でご一緒するのは初めてですので、女方の先輩の芸というものを勉強させていただくつもりで勤めたいです」と目標を掲げた。
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- 平成30年7月歌舞伎鑑賞教室「日本振袖始」
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