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3世代の主人公が父の記憶紡ぐ、小川絵梨子初のミュージカル「ファン・ホーム」

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「FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇」ゲネプロより。(写真提供:東宝演劇部)

「FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇」ゲネプロより。(写真提供:東宝演劇部)

「FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇」が本日2月7日に東京・シアタークリエで開幕。これに先駆け、昨日6日にゲネプロが行われた。

原作をアリソン・ベクダル、音楽をジニーン・テソーリ、脚本・歌詞をリサ・クロンが手がける「ファン・ホーム」は、ある家族の悲喜劇を描いたミュージカル。2015年にトニー賞5部門を受賞した本作に、ミュージカル初演出となる小川絵梨子が挑む。

物語の主軸となるのは、セクシャルマイノリティという共通点を持つ主人公・アリソンとその父・ブルースだ。劇中では複数の俳優がアリソン役を演じており、43歳のアリソン役を瀬奈じゅん、大学生のアリソン役を大原櫻子、小学生のアリソン役を笠井日向と龍杏美がWキャストで演じる。また父・ブルース役に吉原光夫、母・ヘレン役に紺野まひる、アリソンの実家・ベクダル家で父の助手やベビーシッターを務めるロイ役に上口耕平、アリソンの恋人・ジョーン役には横田美紀がキャスティングされた。

“Funeral Home”、略して“Fun Home”と呼ばれる葬儀屋を営むベクダル家の長女・アリソンは、現在マンガ家として活動中。父が自ら命を絶った年齢になった彼女は、現在の自分、大学生の自分、そして小学生だった頃の自分の視点から、父との思い出をたどり、父の本心に迫っていく。

何も舞台装置が置かれていないフラットなステージには、4本の柱が建てられており、その奥にはオーケストラ用の演奏スペースが設けられた。物語が進むに連れて、アリソンがマンガを描く際に使用するデスクや、父の部屋にあったソファ、母がよく演奏していたピアノなど、さまざまな家具が次々と運び込まれ、舞台上を彩っていく。

瀬奈は壮年期のアリソンを軽やかに演じながら、父との軌跡、そして家族に起きた“悲喜劇”の1つひとつをマンガに落とし込んでいく。大学生のアリソンを演じる大原は、自身のセクシャリティを受け入れたときの思いを歌に乗せて情熱的に表現。またゲネプロで小学生のアリソン役を務めた笠井、アリソンの弟たちを演じた楢原嵩琉、阿部稜平の3人は、彼女の中にあるベクダル家の記憶を見事な合唱によって紡ぎ出した。

上演時間は休憩なしの約1時間40分。東京公演は2月26日まで。その後、3月3・4日に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール、3月10日に愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールで上演される。

「FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇」

2018年2月7日(水)~26日(月)
東京都 シアタークリエ

2018年3月3日(土)・4日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

2018年3月10日(土)
愛知県 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール

原作:アリソン・ベクダル
音楽:ジニーン・テソーリ
脚本・歌詞:リサ・クロン
翻訳:浦辺千鶴
訳詞:高橋亜子
演出:小川絵梨子

キャスト

アリソン:瀬奈じゅん
ブルース:吉原光夫
大学生のアリソン:大原櫻子
ヘレン:紺野まひる
ロイ:上口耕平
ジョーン:横田美紀

小学生のアリソン:笠井日向 / 龍杏美
クリスチャン:楢原嵩琉 / 若林大空
ジョン:阿部稜平 / 大河原爽介

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