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「欲望という名の電車」開幕前日、大竹しのぶ「劇場で体感してほしい」

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「欲望という名の電車」囲み取材の様子。

「欲望という名の電車」囲み取材の様子。

「欲望という名の電車」が明日12月8日に東京・Bunkamura シアターコクーンにて開幕する。初日に先駆け、本日7日にフォトコールと囲み取材が同劇場にて行われた。

1947年のブロードウェイでの初演以来、世界中で上演され続けるテネシー・ウィリアムズの戯曲「欲望という名の電車」。2002年には蜷川幸雄演出で上演された本作が、15年ぶりにBunkamura シアターコクーンに登場する。今回は、2015年にテネシーの戯曲「地獄のオルフェウス」で大竹しのぶとタッグを組んだフィリップ・ブリーンが演出を手がけ、第2次世界大戦後のニューオリンズで名家出身のブランチが孤独の中で狂気に陥っていく様が描かれる。

囲み取材には、出演者の大竹、北村一輝鈴木杏藤岡正明が出席した。15年前の蜷川演出版に続いて主人公のブランチを務める大竹は「夢のような稽古が終わって寂しい。幕が開くという感じが全然しなくて、まだまだだなと……どうしよう(笑)」と苦笑する。また1日に7・8時間行ったというフィリップとの稽古を「お芝居の豊かさや素晴らしさはわかっていたはずだけど、更にそれを教えてもらった感じ」と振り返り、「杏ちゃんとも話していて、蜷川さんに『オッケー』って言われるようにがんばりたいなと思います」と、蜷川の演出作品に多く出演した鈴木と顔を見合わせて微笑んだ。

ブランチの妹・ステラの夫で、ブランチと常に反発し合うスタンリー役の北村は「普通ならこの段階で不安はないけど、翻訳劇なのもあってギリギリまで試行錯誤しています。やっぱり長ゼリフをトチるのは嫌じゃないですか(笑)。緊張感がありますね」と笑いを交えながらも、開幕への期待をにじませた。約2年ぶりに舞台出演を果たす北村は、共演者や演出家について「とてもよいカンパニー」と述べ、「お芝居って考えれば考えるほどこんなに深いんだ、と教えていただいて。面白いってこういうことなんだなと気付かされました」と稽古の充実ぶりを語った。

ステラ役を演じる鈴木は「稽古するほど新しいことが見つかって、宝探しみたいでした。本番が始まってからもきっとたくさん発見があるんだろうなと思います。」と語り、続けて「フィリップの作った空間が素晴らしくて、それを早く皆さんに見てほしいんですけど、まだまだ稽古をしたいです」と稽古期間を懐かしんだ。また鈴木は自身の初舞台でもある2003年の「奇跡の人」にも言及。同作でアニー・サリバンを演じた大竹との約14年ぶりの共演について「ヘレン・ケラー役のときはセリフがなく、しのぶさんの目を見ることができませんでした。それができる毎日が感慨深くもあり、楽しくもあり……ステラがブランチの行動に反応して動く役柄なので、私はいつもしのぶさんを見ています。すごくぜいたくな毎日です」と喜びを語った。

スタンリーの友人で、ブランチに恋するミッチ役の藤岡は「どれほど素晴らしい戯曲でも、どれほど素晴らしい演出家がいても、どれほど素晴らしい共演者の方がいても自分には見えません。これがお客さんの目にどう映るのかなという不安はあります」と緊張の胸中を明かしたが、「でも一丸となってフィリップを信じながら漕いできた船なので、がんばりたいですね」と意気込みを語った。

最後に大竹は「劇場で私たちの作ったものを見て、生きていくことの美しさや悲しさ、はかなさなどを体感してほしいです」と作品をアピールし、取材は終了した。

本作の東京公演は明日8日から28日まで行われ、その後1月6日から8日まで大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。

シアターコクーン・オンレパートリー2017 DISCOVER WORLD THEATRE vol.3「欲望という名の電車」

2017年12月8日(金)~28日(木)
東京都 Bunkamura シアターコクーン

2018年1月6日(土)~8日(月・祝)
大阪府 森ノ宮ピロティホール

作:テネシー・ウィリアムズ
演出:フィリップ・ブリーン
翻訳:小田島恒志
出演:大竹しのぶ北村一輝鈴木杏藤岡正明 / 少路勇介粟野史浩明星真由美上原奈美、深見由真、石賀和輝、真那胡敬二西尾まり

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