「NINAGAWA・マクベス」の全キャスト、および公演詳細が発表された。
「NINAGAWA・マクベス」は、1980年の初演以来、キャストを変えながらたびたび上演されてきた人気作。2015年に17年ぶりに上演され好評を博した同作が、このたび「
生前、蜷川は「イギリス人は自国以外の人間が創るシェイクスピアを認めない。だからこそ、判定勝ちでなく、決定的な力量を示してノックアウトしなければならない。人生の終わりにさしかかり、本当に自分が世界性を持った作品が創れていたのか、圧倒的力量だったのか、確認したくなった」と語っていた。その言葉を受けるように、市村は「マクベスを本場ロンドンでというとプレッシャーは普通なら感じるでしょうが、僕には二-ナがついている。胸を張って乗り込みたいと思っています!」と意気込みを語っている。
また本作を象徴する仏壇の舞台美術について蜷川は、「今の世と、死後の世界を繋ぐ仏壇。仏壇を開けて位牌と対話できるということは、シェイクスピアの作品が自分たちの物語になるということだと直感した。お彼岸には家で仏さんを迎え、お重を持って墓参りに行き、ご先祖のお墓や桜の樹の間で食事をする」と言及。その上で、「ある時期までごく普通に日本人の生活にあった風景が、そのまま“我々のマクベス”になるだろうと。翻訳劇を学ぶという意識から抜け出し、ヨーロッパの人々が庭や旅籠で芝居をするような感覚でシェイクスピアを創れる、日本人がシェイクスピアをやる意味がこれで見つかったと思ったんだ」と語っていた。2017年の上演でどのような進化を遂げるのか、注目だ。
市村正親コメント
稽古では幾多のダメ出しを受けて、公演に入り、最後、台本にサインをお願いしたら、「頑張った。蜷川幸雄」と書いてくれました。これからも自分が演じる背景には、常に蜷川さんの魂が傍にいるような気がします。『NINAGAWA・マクベス』で海外公演に一緒に行けないのは無念だけど蜷川魂をこの胸に抱き、乗り込みたいと思っています。マクベスを本場ロンドンでというとプレッシャーは普通なら感じるでしょうが、僕には二-ナがついている。胸を張って乗り込みたいと思っています!
田中裕子コメント
『NINAGAWA・マクベス』の稽古場で蜷川さんは「忘れないで。僕はいつもここに居るから。ここから見てるから」と、おっしゃいました。
あの稽古場でまた稽古を積み直し、市村さんのもと皆で、2017年の再演に向かいます。
楽しみにしていらしたイギリス公演にも、蜷川さんと一緒に挑みたいと思います。
「NINAGAWA・マクベス」
2017年6月23日(金)~25日(日)
香港 Grand Theatre, Hong Kong Cultural Centre
2017年7月13日(木)~29日(土)
埼玉県 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
2017年10月5日(木)~8日(日)
イギリス ロンドン Barbican Theatre
2017年10月13日(金)・14日(土)
イギリス プリマス Theatre Royal Plymouth
※シンガポール公演の予定あり
作:
演出:
キャスト
マクベス:
マクベス夫人:
バンクォー:
マクダフ:
ダンカン王:
門番:
魔女1:中村京蔵
老人 / シーワード:
マルカム:
魔女2:清家栄一
ロス:
アンガス:手塚秀彰
医者:飯田邦博
貴族:塚本幸男
魔女3:神山大和
侍女:景山仁美
レノックス:堀文明
老女:羽子田洋子
老女:加藤弓美子
暗殺者:堀源起
マクダフ夫人:周本絵梨香
メンティース・王:手打隆盛
ドナルベーン / 小シーワード:秋元龍太朗
フリーアンス:市川理矩
シートン:白川大
使者:續木淳平
ケースネス:鈴木真之介
使者:高橋英希(「高」ははしごだかが正式表記)
使者:後田真欧
暗殺者2:五味良介
召使い:西村聡
召使い:岡本大地
マクダフ息子:牧純矢(Wキャスト)
マクダフ息子:山崎光(Wキャスト)
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