明日8月9日から東京・歌舞伎座にて上演される「八月納涼歌舞伎」。初日に先がけ、本日8月8日に公開舞台稽古と囲み取材が行われた。
公開されたのは、第三部で上演される「廓噺山名屋浦里(さとのうわさやまなやうらざと)」と「土蜘(つちぐも)」。「廓噺山名屋浦里」は、2015年1月に
「廓噺山名屋浦里」は、
「土蜘」では、
なお、舞台稽古前に行われた囲み取材には、
初めて歌舞伎の舞台に立つ次男・哲之について勘九郎は、「哲之は不思議な男で……舞台に立つことに対して全く緊張しないんですよね。私も哲之のような太い心を持ちたいものです(笑)。それと共演者の猿之助さんに迷惑をかけないか心配」と父の顔を覗かせ、猿之助に視線を送る。それに対し猿之助は、「そりゃまだ3歳ですからね。未来の歌舞伎界を支える存在になってほしいけれど、とにかく今は舞台が楽しいということを知ってほしい」と笑顔で答えた。
また「廓噺山名屋浦里」の原作を務めた鶴瓶が、先日稽古場で「山名屋浦里」を一席演じたことも明らかに。これを受けて勘九郎は、「改めて作品の方向性が見えました。歌舞伎版でも落語のテンポ感を大切にしていきたい」と抱負を述べ、七之助は「落語好きの方に『歌舞伎になって面白くなくなっちゃった』と思われないようにがんばります」と続けた。
「土蜘」で屈強な平井役を演じた獅童は「八月納涼歌舞伎」について、「古典あり、新作ありで多くの人に楽しんでもらえると思います」と観客にメッセージを送り、染五郎も「唯一『大歌舞伎』と付かない公演です。いつもと違う歌舞伎座にぜひお越しください」とにこやかに回答。また取材に応じる面々を終始温かい眼差しで見守っていた扇雀は、「今年は毎年のメンバーに加えて猿之助さんにも出ていただいていますし、いつも以上に内容が盛りだくさん。初めて歌舞伎を観る人が楽しめる作品になっていると思います」とアピールし、彌十郎も「納涼ということで、劇場の中は冷房が効いておりますが(笑)、舞台は一層熱いものになっていますよ」と自信を見せた。
最後に橋之助が「『納涼歌舞伎』だけではなく、これからもこのメンバーで他の興行も引っ張っていけたら。古典を大事にすることももちろん大切だけれど、今後の歌舞伎界を見据えたお仕事をしていきたいですね」と意気込み、取材を締めくくった。公演は8月28日まで。
※記事初出時、キャプションと本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
「八月納涼歌舞伎」
2016年8月9日(火)~28日(日)
東京都 歌舞伎座
第一部:「嫗山姥」「権三と助十」
第二部:「東海道中膝栗毛」「艶紅曙接拙」
第三部:「土蜘」「廓噺山名屋浦里」
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