折坂悠太はなぜ柏の映画館でライブをしたのか?減りゆく“実験の場”に感じる表現者としての危機感
折坂悠太が10月17日に「キネマ旬報シアター応援独奏会」と題したライブを行った。「キネマ旬報シアター応援独奏会」は、折坂が音楽活動を本格化させる前にアルバイトしていた千葉県柏駅前の映画館・キネマ旬報シアターで行われた一夜限りの特別公演。同シアターが空調設備や配管といった基幹部分の老朽化によるリニューアル工事のためにクラウドファンディングをスタートさせたことを受け、その取り組みを広めるべく企画されたものだ。この公演の実施が決まった際に発表された折坂によるステートメント(参照:折坂悠太がかつてのバイト先で独奏会、柏市の映画館・キネマ旬報シアター支援に向けて)は、「元スタッフとして、表現者として、近隣の者として、今だけは声を大に。協力お願いします!」といつになく強い言葉で締めくくられている。なぜ彼は、声を大にしてまで、ライブに出向いてまで、キネマ旬報シアターを守ろうとするのだろうか。元スタッフとして、というつながりはもちろんあるものの、おそらくそういった愛着や“地元愛”を超えた思いがそこにあるはず。そう考えた音楽ナタリー編集部は、ライブ本番前の折坂を取材し、「応援独奏会」開催に至った経緯や、表現者として受けてきた映画館からの影響などについて話を聞いた。なお撮影は、かつて折坂と同じくキネマ旬報シアターで映写技師として働いており、当時Ykiki Beatのメンバーとして活動していたKoki Nozueが担当した。