前日の7月17日には同会場でART-SCHOOLとのツーマンライブを開催したメレンゲ。2日連続でのライブとなったが、クボケンジ（Vo, G）は序盤で「昨日と連チャンなんですが、僕はバッチリです！」と抜群のコンディションであることをアピールし、バンドもサポートメンバーの大村達身（G）と皆川真人（Key）も交え息の合ったセッションで満員のオーディエンスを惹き付けた。
ライブはギャロップのようなリズムが高揚感を煽る「旅人」から始まり、前半はアップテンポな「チーコ」た4つ打ちのリズムがフロアを揺らす「午後の海」、クボの「ちょっと懐かしい曲を」という紹介から始まった「スターフルーツ」など新旧の楽曲が連続して披露された。ステージ上のメンバーは時折アイコンタクトをしながら音を重ね、心地よい空間をオーディエンスに提供していく。
ほどよく会場が温まった頃、タケシタツヨシ（B）はMCで「文句なんてないでしょ？ こんな満員で、みんな楽しそうで」と破顔する。そのゴキゲンなムードを加速させるように、中盤では朗らかなアンサンブルが楽しい「クラシック」、起伏のある展開が聴き手を圧倒する「8月、落雷のストーリー」など、多彩な楽曲が次々とパフォーマンスされる。「アルカディア」では乱反射する照明とともに、クボの伸びやかなボーカルが隅々まで響きわたり、フロアの熱気はピークに達した。
クボはMCで改めて、「ただいま」と各地でのライブを経て、無事東京に戻ってきたことをファンに伝える。さらに「新曲をやらせてもらってもいいでしょうか。自分たちとしても再出発の意味を込めてます」と、跳ねるようなメロディや、間奏での骨太なセッションが魅力の「ライカ」を演奏。新しいメレンゲサウンドに観客は熱狂し、長く大きな拍手で新曲を讃えた。この曲を機にバンドのアンサンブルはさらに熱気を帯び、シンセやボコーダーをふんだんに活用した「ミュージックシーン」、アグレッシブな展開で魅せる「バンドワゴン」などが続いていく。「バンドワゴン」ではタケシタがツイストを踊り出し、そのコミカルなダンスに会場は和やかな空気で包まれていた。その後、本編の最後に届けられたのは「願い事」。力強いバンドサウンドが、声を枯らしながら歌うクボを支える。深い余韻が残る中、クボが「どうもありがとうございました」とお礼を告げると、感嘆の声と大きな拍手が沸き起こった。
タケシタが意気揚々と登場したアンコールでは、メンバーが「いいファイナルを迎えられてうれしいっすよ。いろいろな試みもありつつ」とバンドとして新しい挑戦が詰まったツアーになったことを明かす。その言葉のあとは「JULY」と「ラララ」を挟みつつ、「Ladybird」「クレーター」という新曲2曲をプレイ。特にラストナンバーの「クレーター」では大きな盛り上がりをみせ、3人はバンドの“再出発”を観客にアピールしてツアーを締めくくった。
メレンゲ「Space Frontier Foundation Tour」
2013年7月18日 東京都 LIQUIDROOM ebisu
01. 旅人
02. チーコ
03. 君に春を思う
04. 午後の海
05. スターフルーツ
06. クラシック
07. 彼女に似合う服
08. 8月、落雷のストーリー
09. underworld
10. 輝く蛍の輪
11. ムーンライト
12. アルカディア
13. ライカ
14. フィナーレ
15. ミュージックシーン
16. バンドワゴン
17. ビスケット
18. 願い事
＜アンコール＞
19. Ladybird
20. JULY
21. ラララ
22. クレーター
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音楽ナタリー @natalie_mu
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