写真集はもう1段階外側に届くような感覚
ももクロメンバーが次々とソロでの音楽活動を始める中、長らくソロ活動には消極的だった玉井。しかし2022年1月よりファンクラブ「ANGEL EYES」内のコンテンツとして撮り下ろし写真を公開する月刊企画をスタートさせると、翌2023年にはそれをソロアーティストとしての音楽プロジェクト「SHIORI TAMAI 12Colors」へと発展させ、そこからソロアルバム「colorS」のリリース、ワンマンライブ「いろいろ」「―30th Anniversary―SHIORI TAMAI SOLO CONCERT『Maison de Poupée』」の開催と、個人での活動を活発化させてきた。
そして30歳の節目を迎えた玉井が次に挑戦したのは写真集。「写真集を発売する」ということへの反響の大きさは本人の予想をはるかに超えていたそうで、「前にも自主制作のような形でフォトブックを出したのですが、そのとき母が『全国の書店に並ぶような写真集が欲しい』と言っていたんです。当時の私は、あまり興味がなかったし『そんなに違うのかな?』と思ってたのですが……いざ写真集を発売するとなると、自分たちの普段活動している範囲からもう1段階外側に届いていくような感覚があって。普段の活動にはあまりリアクションのない友達や、お仕事でお会いした方からも『写真集出すんだね!』という声が届いて、それだけ大きなことなんだと自覚しました」と驚きを口にした。
等身大の姿を収めた「たまゆら」
遠藤優貴が撮影した「たまゆら」は、プライベートでもさまざまな場所を旅するのが好きだという玉井がかねてより憧れていたベトナムを訪れ、ナチュラルで飾らない表情を収めた1作。初公開となる水着姿のカットや、普段あまり見ることのできない大人な雰囲気のカット、さらに、自身のSNSなどでもファンから注目を集めているもぐもぐシーンのほか、思わず引き込まれてしまうようなはかなげな表情のカットなど、30歳になったばかりの玉井の自然体の姿が楽しめる。自然体でいるための秘訣を問うと、玉井は「私はもともと自分を取り繕うのが苦手というか、あまり嘘をつけないタイプで、根っからの自然体。変にカッコつけないところがいいのかなと思います。職業柄ステージ上でカッコつけたいときはありますが、必ずしもカッコよく決まるわけではないですし、ありのままの自分でいられる環境にいることも大事なことの1つだと思います」と回答。「『たまゆら』は、普段とあまり変わらない私を切り取っていただいています。もともと旅行が好きで、暖かい場所を訪れるのも好きなので、このシチュエーションを純粋に楽しんでいる、その時々の私の表情を切り取っていただきました。今の自分をそのまま投影している写真集になったのではと思います」と本作の仕上がりについて自己分析した。
「たまゆら」限定版の表紙に採用されている花柄の水着を着用したシチュエーションは本人もお気に入りのカット。玉井はこの写真について「撮っているときから、これが表紙になるのかなと勝手に思っていました。なんとなく、すごく自分らしいなと思うんです」とコメントした。
演じる写真集「しおどき」、髪を切るシーンに重なる2011年8月の出来事
脚本家・生方美久が書き下ろした3つのストーリーを元に濱田英明が撮影した「しおどき」では、玉井が“ハイスペ女子”の高橋マイ、下北沢で自由気ままに生きるフリーターの鈴木詩帆、文房具メーカーで働くOLの佐藤花織という3人の女性を演じている。ドラマや舞台などで俳優としても活躍する玉井だが、写真という静止画の世界で役柄を演じるとなると勝手が違う。しかし玉井は「写真を撮られているときは、あまり映像作品のときと変わらない感覚なんです」といい、「もちろんドラマと違ってセリフはないですし、撮ってる間ずっとお芝居をしているのかと言われたらそうではない。でも用意してもらったストーリーに自分を当てはめていくという部分ではドラマのシーンを撮ってる感覚と一緒。ただ、そのどこを切り抜いていくかは、本当にチームプレーで。『どんな表情を切り取ってもらっても大丈夫ですよ』とラフな感じで撮ってもらったので、作品として完成したときに初めて『こういう顔してたんだな』とか『この部分を切り取ってくれたんだな』と自分でも新しい発見がありました」とその制作過程を振り返った。
特に印象に残ったシーンを問うと、玉井はフリーター鈴木詩帆が髪を切るシーンを挙げ、「撮影しながら、自分がバッサリ髪の毛を切ったタイミングをすごく思い出して。下北のフリーター女子という、自分とはまったく違う人生だけど、この“髪を切る”という、女性として何か決心をする思いというのが、自分の人生にも重なる部分があって、私的にグッときました」と付け加えた。さかのぼること14年前、2011年8月に開催されたももクロのライブ「ももいろクローバーZ サマーダイブ2011 極楽門からこんにちは」で、玉井はツインテールをトレードマークにしていたロングヘアから、突然ショートカットへとイメージチェンジ。ライブ冒頭からどよめきが起こるほど、当時のモノノフ(ももいろクローバーZの呼称)には驚きをもって受け入れられた。「あの瞬間はただ『短くしたくなっちゃった』というだけで、すごく一大決心をしたということでもなかったんです。でも、自分の歴史を振り返ってみたときに、あそこで髪を切ったことは大きかったなって。『ももクロのショートカットの子』というイメージが付いて、自分のキャラクターがなんとなく決まったんです。あかりん(早見あかり)がももクロを辞めたタイミングでもあったし、私自身はそれほど深い意味もなくとった行動だったけど、見てくれている方にとっては1つの決意表明にも感じ取ってもらえたのかな」と玉井は振り返り、「しおどき」の美容室での撮影シーンと重ね合わせた。
自分へのプレゼント、ファンへの感謝
近年の精力的なソロ活動については「やったことが評価されるのはうれしいことだけど、『やってよかったな』と思うと同時に、自分の中でも少しずつハードルが上がっていく難しさは感じます。自分自身でちょっとずつ首を絞めていると思う(笑)」と苦笑混じりに語った玉井。しかし彼女は芸能生活20周年、そして30歳という大きな節目のタイミングで、異なるコンセプトの写真集2作を同時刊行するという新たなチャレンジに踏み出した。
「節目が重なったタイミングで写真集を出させていただけるのは本当にうれしいですし、私自身にとってもすごくいいプレゼントになりました。これだけの年数、この年齢になって活動できているのも、応援してくださるファンの方々がいてこそのことで。受け取ってくださる方がいないと成り立たないお仕事なので、感謝の気持ちをこうして形にしてお届けできることは本当に幸せです」と改めてタマノフ(玉井詩織ファンの呼称)への思いを口にした玉井は、「もちろん1作ずつでも楽しんでもらえるし、2作が対になったときに違った表情が楽しんでもらえたらなって。この年齢だからこそ撮れた写真もすごくたくさんありますので、できれば2作の違いを楽しんでもらえたらうれしいです」と付け加えた。
新たなチャレンジに触発されるように、さらに新しいアイデアが浮かんでいるのでは?と最後に聞くと、「私は本当にサボり癖がすごいので、ちゃんとスイッチを入れないと考えられないんです。普段の生活から『あれ面白いな』とひらめくようなアイデアマンではないので、メモしておくようなこともなく。だから今は『次は何やろうかな。そろそろかんがえなきゃな』と思っているところです」と答えた玉井。次はどんな驚きを与えてくれるのか楽しみなところだ。
関連する特集・インタビュー
スタイリスト:内田理菜
ヘアメイク:竹内春華
ワンピース 49500円 / アディクシー(THÉ PR)
ピアス 34100円
ブレスレット 14850円 / LOHME
リング 27500円 / CESOI
ブーツ 62700円 / オールセインツ(オールセインツ ジャパン)
リンク
関連商品
関連人物
のりちゃん🐵💛 @norichan_s2
ナタリー 玉井詩織ちゃんインタビュー
🔗https://t.co/BF2pNhdANj
#玉井詩織 #ナタリー https://t.co/WfWuxoQ2OP