太陽とシスコムーンとフィロソフィーのダンスによる初顔合わせのツーマンライブ「ライブナタリー “太陽とシスコムーン × フィロソフィーのダンス”」が、2月11日に東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEで開催される。
昨年の結成25周年を機に再び活動を本格化し、精力的なライブを通じて最高値を更新し続ける太陽とシスコムーン。今年で結成10周年を迎え、コンテンポラリーなソウル / ファンクをベースに新たな領域へと進み続けるフィロソフィーのダンス。圧倒的なパフォーマンスでフロアを灼熱に変える両者の競演を伝えるニュースは、発表と同時に大きな盛り上がりを見せた。
期待が膨らむこの競演に向け、音楽ナタリーでは太陽とシスコムーンの3人とフィロソフィーのダンスの奥津マリリ、日向ハルによる特別対談を実施。このライブに懸ける思いや、双方の競演を楽しみにする気持ちが率直に語られる対談となった。
取材・文 / 田口俊輔撮影 / 星野耕作
公演情報
ライブナタリー “太陽とシスコムーン × フィロソフィーのダンス”
2026年2月11日(水・祝)東京都 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
[昼公演]OPEN 13:15 / START 14:00
[夜公演]OPEN 18:15 / START 19:00
<出演者>
太陽とシスコムーン / フィロソフィーのダンス
太陽とシスコムーンが「自分らしく」を肯定してくれた
日向ハル(フィロソフィーのダンス) 今日はよろしくお願いします! ……本当に存在されているんですね。ずっと画面の向こうで見てきた方が、こうして目の前に並んでいらして……生きる伝説ですよ。
小湊美和(太陽とシスコムーン) 生きた化石ですよ(笑)。
奥津マリリ(フィロソフィーのダンス) いやいや! 太シスさんは「いつか私たちもこうカッコよくなれたらいいなあ」という憧れの存在なんです。ご一緒できることが光栄です。
──だいぶ緊張の面持ちですね。先日「BRUTUS」の「アイドルって?」特集内の企画「マイアイドルソング☆プレイリスト」で、日向さんは「愛」をテーマにしたプレイリストに太陽とシスコムーンの「Magic of Love」を選曲されていました。改めて理由を聞いてもいいですか?
信田美帆(太陽とシスコムーン) あら、それはうれしいですね。
日向 ええっ? ご本人を前に言いにくい!! あの、私はアイドルを始めて今年で10年になるのですが、その間には紆余曲折あって……「アイドルっぽくないね」と言われ続け、「アイドルとは、いったい何なんだろう?」と悩んだり、どこを目指していいかわからない時期があったんです。その中で太陽とシスコムーンさんの楽曲に「自分らしくいること」を肯定してもらえていたんです。
小湊 うんうん。
日向 太陽とシスコムーンさんが、この世界で「自分らしくあること」を切り開いてくださったことで、歌や自分の大切にするべきことをより深めようという気持ちになったし、受け入れてくれるファンの大切さに改めて気付けて。それは“愛”だなと。なので、太陽とシスコムーンさんの楽曲の中で、特に愛を感じる「Magic of Love」を選ばせていただきました。
信田・稲葉・小湊 すごーい!(拍手が巻き起こる)
稲葉貴子(太陽とシスコムーン) 私、その歳でこんなに深く考えていなかったですよ。
「Magic of Love」は国歌
──このツーマンが決まったとき、フィロソフィーのダンスの皆さんは、どんなお気持ちでした?
奥津 正直、ポカーンでした。「一緒にやってくださるの?」って。まるでサンタさんに「プレゼントが欲しい」とお手紙を書いて、朝起きたらその欲しいものが枕元にあって。「本当に手紙届いたんだ!」というくらい、現実味がないです。
信田・稲葉・小湊 かわいい~!
──フィロのスは2023年3月にOCHA NORMA、昨年5月にBEYOOOOONDS、そして今年11月にはJuice=Juiceと、これまでハロプログループとのツーマンライブを展開してきましたが、太シスとのツーマンはさすがに驚きがあったと。
奥津 驚きも驚きでした。私は「Magic of Love」はハロー!プロジェクトさんにおける「国歌」だと思っているんです。
小湊 国歌⁉
奥津 私はこの活動を始めるまでアイドル界に無知だったので、そもそも「Magic of Love」が太陽とシスコムーンさんの曲だって知らずに「いい曲! カッコいい!」と思っていたんです。そこからハロー!プロジェクトの存在を知り、魅力にハマって。そうしたら、ハロプロの皆さんが「Magic of Love」を大切に歌っている姿を拝見したんです。「これ、太陽とシスコムーンさんの曲なの⁉ これは、ハロプロさんの国歌だ!」って。さらに深く掘っていくほど、魅力に心を撃ち抜かれると同時に、その偉大さが身に染みて……いよいよ、伝説の本拠地に突入できるんだ!と、うれしさと恐れ多さの両方の気持ちです。
稲葉 こう捉えてくださって、つんく♂さんもきっと喜ぶよね。
小湊 これまでハローの子たちとコラボしたときはどうだったんですか?
奥津 胸に手を当てながら、歌い踊らせていただきました。神聖なるものといいますか、「Magic of Love」はハロプロさんのコンサートでも大団円のときに歌われる曲ですので、(スッと左胸に手をかざし)こうして「歌わせていただきます」という覚悟を胸に秘めないと歌えないなと思っているんです。
稲葉 それなら私たちも、歌うときに(バッ!と左胸に手をかざし)こう始めるのかもいいかもね(笑)。
信田 いっそのこと、国旗でも掲げちゃおうか(笑)。
稲葉 でも、素敵な歌をお持ちなのに、なんで私たちの曲を? Juice=Juiceは「Magic of Love」を歌ってくれているから、なんとなくわかるけれど。
日向 BEYOOOOONDSさんとのツーマンで「ガタメキラ」を歌ったのは、私からの提案なんです。お互いの曲を1曲ずつカバーすることが決まり、コラボではどっちの楽曲を歌います?と話し合う中で「これ、太陽とシスコムーンさんの曲を歌える数少ないチャンスなんじゃない?」という思いが頭をよぎった瞬間、「ガタメキラ」が歌いたい!ってダメ元で提案したのがすべての始まりです。
──日向さんはこれまでバースデーライブでさまざまなミュージシャンの曲をカバーしてきましたが、そこで太陽とシスコムーンの楽曲を歌おうとは思わなかったんですか?
日向 ファンの方にリクエストを聞くと、昔から「ガタメキラ」や「Magic of Love」を歌ってほしいという声が多かったんですよ。ただ、大好きだからこそ「私にはまだ早い」と思い、封印し続けてきたんです。そして時が経って、BEYOOOOONDSさん、Juice=Juiceさんとのコラボで歌える日が来て。さらに今度はご本人と、ご一緒できる日まできてしまう。夢のような展開です。
稲葉 SNSで「フィロのスが『ガタメキラ』と『Magic of Love』を歌ってきたのは、このための伏線だったのか!」と書いている方がいて。その通りだったらすごいですよね。
フィロのスさんが太シスの“初めて”のお相手
──太陽とシスコムーンにとっては、なんと結成26年にして初のツーマンライブだそうですね。
稲葉 そうなんです。そもそも、26年目ではありますが、デビューから1年半で解散して、その後は全然活動していませんでしたからね(笑)。
小湊 今は事務所にも所属していないんです。私たちから「太陽とシスコムーンとして活動したいので、やらせてもらっていいですか?」とアップフロントにお願いしたところ、「自分たちで好きにやっていいよ!」と許可はいただけて。
信田 非公式だけれどお墨付きという、変な立ち位置で活動しています(笑)。
小湊 だから正直、ちゃんとしていない私たちが、しっかり最前線で活動し続けている方々にオファーをいただけたのは本当に驚きです。
稲葉 お声がけがない限り、こうした機会がないからね。
奥津 あのお……伝説という自覚、ございますか?
一同 アハハハ!
信田 正直ございません! 短い活動期間だったから、伝説と思われているだけで。
小湊 この1年で初めてアイドルフェスに出る経験をしたばかりで。今起こることのすべてが未知なんですよ。ハローの子たちならギリ私たちのことを知っているところ、こうしてフィロソフィーのダンスさんという、はじめましての方々とご一緒するのは、私たちにとっての特別なチャレンジになると思います。
日向 そんな貴重な機会を私たちに……鳥肌立っちゃいました。
稲葉 フィロのスさんが、私たちの“初めて”になります。
日向 キャァ~ッ!!
奥津 とんでもねーことになってしまった!
日向 初恋フェイスで臨みたいと思います。
信田 私たちにとっても、すごく貴重な機会をいただけて、本当にありがたいですよ。普通はなかなかないよ、この歳で初めての景色が見られるなんて。
小湊 MCで言おうよ、「こんなの、生まれて初めてえ~!」って。
稲葉 ザ・アイドルな感じでね(笑)。
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