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ロイヤルギャル「ベリラリアット」ジャケ写

ロイヤルギャル ベリラリアット

シンガーソングライターRöEと謎のギタリストPUNGOROCCIが生み出す唯一無二のケミストリー

文 / ナカニシキュウ

テレビドラマ「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」の主題歌「YY」や相対性理論のカバー「チャイナアドバイス」などでSNSヒットを飛ばしてきたシンガーソングライター・RöE(Vo)と、謎のギタリスト・PUNGOROCCI(G)からなる2人組バンドプロジェクト・ロイヤルギャル。今年始動したばかりのプロジェクトながら、中毒性の高いコケティッシュな歌声や、この編成としては比較的珍しいガレージ色の強いギターサウンドが強烈な個性を放ち、急速にリスナーの耳と心を惹き付けている。

このたびリリースされた7thシングル曲「ベリラリアット」は、“一般的な意味合いとは異なるギターポップ”とでも表現したくなるようなアッパーチューン。まるでギターインスト曲のようなリードフレーズから始まり、その後も歪んだエレクトリックギターがグイグイと楽曲をけん引していく。その一方でアニソンテイストの強いフレンドリーなキャッチーさが同居し、まごうことなきポップソングとしてまばゆい光を放っている。つまり“ギターが中心のポップ”ということになり、それはすなわち“ギターポップ”と呼ぶべきなのではないだろうか。無論、いわゆるジャンルとしてのギターポップとはまるで趣を異にしているのは一目瞭然……いや一耳瞭然である。

さらに特筆すべきは、RöEの特異なボーカル表現だ。一聴して誰もが感じるであろう“初音ミク感”は、「生ボーカルをここまでボカロっぽく聴かせられるのか!」という新鮮な驚きに満ちている。この手法は過去曲「ジャンクガール」などにも見られたもので、人の声が本来備える連続性を意図的に排除した高度な歌唱テクニックと、それを助長するかなり割り切ったポストプロダクションの賜物と推測できる。この独特のボーカルサウンドは、ロイヤルギャルのシグネチャーとして確立されているといっても差し支えなかろう。ザクザクしたワイルドなギターがどれだけ暴れても失われない強靭なポップネスも、この歌声あってこそのものだ。

ロイヤルギャル「ベリラリアット」ミュージックビデオ

ロイヤルギャル「ベリラリアット」
2025年12月25日(木)配信開始 / GaLaxy Records
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作詞:RöE / 作編曲:ロイヤルギャル

ロイヤルギャル(ロイヤルギャル)

ロイヤルギャル

「YY」「チャイナアドバイス」などでSNSヒットを生み出したシンガーソングライターRöEと、謎のギタリストPUNGOROCCIによるバンドプロジェクト。2025年に始動し、1月から3カ月連続で配信シングル「愛だなんだ振りかざして」「ジャンクガール」「美的療法」をリリースした。さらに6月に楽曲「好ハオ」、12月に楽曲「ベリラリアット」を配信リリース。12月から1月にかけて初の主催イベント「#超ギャルマインド 」を東阪で開催する。