リーダー吉澤が“第一歩”踏み出し、武藤は“伝説”刻んだ5月の大阪　げんじぶ7人の物語はこれからも続く

原因は自分にある。が昨日5月28日に大阪・GORILLA HALL OSAKAでワンマンライブ「LIVE 2023 Loud & Shuffle」を開催した。

「Loud & Shuffle」は、げんじぶにとって初めて観客の声出しが許されたワンマン公演。4月に行われた東京・Spotify O-EAST公演に続く今回の大阪公演では、セットリストをがらりと変えてのライブパフォーマンスが観測者（原因は自分にある。ファンの呼称）に届けられた。

昼夜2部制で行われた本公演、第1部では3月に配信リリースされた「Mr.Android」のモノトーンの衣装、第2部では6月7日にリリースされるシングル「Foxy Grape」の葡萄色の衣装でファンの前に姿を見せたげんじぶの6人。1曲目の「Mr.Android」で観る者を独自の世界観に一気に引き込むと、ひさびさのライブ披露となった「犬と猫とミルクにシュガー」、ライブの定番曲「ギミギミラブ」を続け、ライブハウスが揺れるほどのジャンプを起こして一体感を高めてゆく。続く「嗜好に関する世論調査」では、観測者とメンバーがコール&レスポンスを行い、ライブタイトルにもある「Loud」を体現して盛り上がった。

MCののち、小泉光咲の「夢の世界へ行きましょう」という言葉を合図にミュージカル調の楽曲「夢に唄えば」が届けられると、ライブはここから「Shuffle」パートへ。通常とは異なるメンバー構成で楽曲を見せるというコンセプトが設けられたこのパートでは、まず大倉空人、武藤潤の年長コンビが「In the Nude」を披露し、セクシーな歌とダンスで観測者を魅了する。続く「半分相逢傘」で登場したのは桜木雅哉と吉澤要人。2人は椅子を効果的に使って絡み合うようなパフォーマンスを見せ、年齢に見合わないほどの色気を振りまいた。シャッフルパートのラスト、「J*O*K*E*R」では長野凌大がアグレッシブなダンスを見せ、小泉は繊細なボーカルワークで曲を歌い上げる。6人が再びそろっての「柘榴」を経て、このブロックの最後に届けられたのは「Foxy Grape」。歪んだギターが耳に残るメタル調のサウンドにピアノの音色が絡むこの楽曲を、6人はワンマンライブで初めてパフォーマンスした。

続くMCで大倉が「Foxy Grape」収録曲の説明を始めると、武藤が突然「衣装がー……」と落ち着きのない様子を見せてステージをあとにした。「本当にごめんね！」と言いながら「Mr.Android」の衣装に着替えて戻ってきた彼は、イヤモニをしていても聞こえるほどの音とともに「Foxy Grape」の衣装が破けてしまったことをメンバーと観測者に説明。年下のメンバーから常にイジられている“愛され最年長”らしい“伝説”を大阪の地に刻んでみせる。武藤のみ違う衣装でラストスパートに突入すると、その武藤が圧倒的なロックボーカルを聞かせる「Lion」で会場のボルテージは最高潮に達した。

「原因は君にもある。」と「原因は自分にある。」という対になる2曲を届けたのち、最後のMCパートに入ると、第1部では吉澤が「グループごとではありますが……」と切り出して、自身がグループのリーダーに就任したことを観測者に伝えた。彼が「僕たちはリーダーがいなくても活動できる7人なんです。でもやっぱりこの先、上に上っていくためには、7人を守っていける人が必要だなと。1つ大きな変化を僕ら自ら起こして、この変化がいい方向に進んでいく“原因”になるようにリーダーになりました」と経緯を説明し「いろんなリーダーがいるので、僕は僕なりのリーダー像を模索しつつ、みんなに支えてもらいながら。1人ひとりが笑っていればいいグループになるので、みんなが笑顔になれるようにがんばります」と意気込みを伝えると、吉澤らしい温かな言葉に観測者からは大きな拍手が送られた。

げんじぶの1つの節目となったこの日のライブのラストを飾ったのは「ネバーエンドロール」。メンバーは7人の物語がこれからも続いていくことをこの曲で観測者に伝え、「Loud & Shuffle」のステージを締めくくった。