アプガ（２）中川千尋＆森永新菜、卒コンで完全燃焼「皆さんのことを本当に愛してます」

アップアップガールズ（２）が、ライブツアー「アップアップガールズ（２）春ツアー2023 ～にきちゃんファミリー増殖計画～」のファイナル公演を、4月30日に東京・WWW Xで開催した。本公演をもって中川千尋と森永新菜が卒業。2人の最後のステージを見守るべく会場には多くの、にきファミ（アップアップガールズ（２）ファンの呼称）が足を運んだ。本稿では夜公演の模様をレポートする。

賑やかな「OVERTURE（２）」でステージに登場したメンバーは、7人体制の最初のシングル曲「U (2) Zone LINE」でライブをスタート。ソリッドなビートとともに力強いパフォーマンスで観客を圧倒する。続く「ぱーれぇ～」で、彼女たちは会場の空気を楽しさいっぱいにチェンジ。ディスコビートに乗るメンバーと観客は、ハッピーなテンションで盛り上がった。

自己紹介を終えたアプガ（２）は、元℃-uteの矢島舞美が先生役で出演したミュージックビデオが話題になった「好きな人の好きな人」を披露。valkneeが提供したトラップチューン「カスタムにきちゃん」では、森永がキレのいいラップでフロアをヒートアップさせ、続く「らびっちゅ♡」では、メンバーが弾けるようなラブリーさを会場全体に振り撒いた。

2018年8月に発表された「エンジェル演じて20年」は、当時中学生だった佐々木ほのかと中川がグループに加入してから初めてリリースされたシングル曲。ダブルセンターを務める2人が、同じステージに並んで歌うのはこの日が最後となる。ともに成長した2人は、表現力を増した歌とダンスで思い出の楽曲をパフォーマンスした。

後半戦に突入すると、アプガ（２）は「Dong-Dong-Dong!!!!!!!!」でお祭りムードを演出し、「ワッチャウッ!!」では渾身のヘドバンでフロアを盛り上げる。キラーチューン「二の足Dancing」では、鍛治島彩が特技の鼻リコーダーを披露し、つんく♂がサウンドプロデュースを手がけた「Be lonely together」では7人がダイナミックなスケールでパフォーマンスを展開。場内のボルテージはさらなる高まりを見せた。

MCに入ると、卒業する2人がメッセージを語る。中川は「中学2年生のときに、メンバーにも皆さんにもサプライズで私はアプガ（２）に加入しました。私にとってこの5年間は、本当に毎日が宝物でした。私はアイドルがマイクを左手に持つことも知らなかったし、最初は『なんでアイドルはキラキラしてるんだろう？』って不思議でした。でも今、私はこうして皆さんからたくさんの愛をいただいて輝けています。私は皆さんのことを本当に愛してます」と、にきファミに感謝の気持ちを伝え、「私は、アプガ（２）の活動を通じて、地域社会に貢献できる存在になるという新しい夢を見つけたんです。だから次は、その目標に向かっていきたいと思います。まずは大学でしっかり勉強して、立派な大人になって、また皆さんの前に立てるようにがんばりたいなと思います」と力強く決意を述べた。中川の目から涙があふれると、彼女の愛称である「ちーこ！ ちーこ！」の大合唱が場内に巻き起こった。

森永は「本当にメンバーのみんなは最高で、でもファンの皆さんもそれに負けないくらい愉快な人たちの集いって感じなんです。こんなに平和な場所があるんだって心から感じた4年間でした。私は、外国語を学んで海外で羽ばたくという夢を追いかけに行きます。こうして、ステージからみんなとコミュニケーションを取って、パフォーマンスして笑顔で通じ合う力って世界共通じゃないですか。それをいろんな人たちに伝えたいです。『マジでアイドルってヤバいよね！』って英語で言ったり、『幸せだぜ！』って韓国語で言いまくったりしたいです」と夢に向けた思いを語る。続けて、「こうやって、輝かしい未来に進みたいって思わせてくれたり、ポジティブな自分になれたのは皆さんのおかげです。感謝でいっぱいです。4年間応援してくれてありがとうございました！」と彼女が涙ながらに思いを伝えると、盛大な「にーな！」コールが響き渡った。

リーダーの高萩千夏は「この7人のメンバーじゃなきゃできないこともいっぱいあったし、このみんなとじゃなかったら乗り越えられなかった壁もたくさんあったから。でもね、2人も突き進んでいくし、アプガ（２）もまだまだ走り続けます。寂しいけど、最後まで笑顔でいきましょう！」とポジティブなメッセージをフロアに投げかける。続けて7人は、つんく♂作の「We are Winner!」をパワフルに熱唱。2019年4月に発表されたこの曲は、森永、島崎友莉亜、新倉愛海の加入後初のシングル表題曲だ。そこから間髪入れずに歌われたのは、鍛治島が作曲し高萩が振付した最新EPの収録曲「Life Is Beautiful」。メンバー7人は、がんばって生きることの素晴らしさを渾身の歌とダンスで伝えていく。ラストの1曲は、鍛治島が作曲したスカチューン「どのみちハッピー!」。どんなことがあっても笑顔で進んでいこうという歌詞が観客の心をグッとつかむ。最後はメンバーと、にきファミがサビを大合唱。会場に熱い一体感が生まれた。

アンコールでは「次の曲で皆さん絶対にすべてを出し切ってください！ やっぱりアプガ（２）と言えばこの曲ですよね！」という高萩の言葉を合図に、この日2回目の「二の足Dancing」が披露される。汗だくで熱唱するメンバーに、にきファミは歓声とジャンプで応戦。会場は怒涛の盛り上がりを見せた。最後に高萩が「ちーこちゃんと森永のこれからの道を全力で応援しましょう！ そして、これからも続くアプガ（２）の応援をよろしくお願いします！」と叫ぶと、会場に大きな「オー！」という声と盛大な拍手が鳴り響きライブはフィナーレを迎えた。