「Reframe Tour 2021」は演出振付家のMIKIKOとクリエイティブ集団・Rhizomatiksのタッグにより、最先端のテクノロジーを駆使してPerfumeがこれまで築き上げてきたものを分解し、新たな視点から再構築するコンセプトライブ「Reframe」のツアー。11月に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)でスタートし、石川・金沢歌劇座、愛知・愛知県芸術劇場、兵庫・神戸国際会館、広島文化学園HBGホールの全5カ所で行われ、ツアーファイナルの模様は全国45カ所の映画館で中継された。
2018、2019年に開催された「Reframe」と同じく、Perfumeのこれまでのミュージックビデオや、アクターズスクール時代のインタビュー映像がステージの紗幕に映し出される演出「Recollect」でライブがスタート。紗幕が上がるとPerfumeが登場し、1曲目に「DISPLAY」をパフォーマンスした。続いて、2019年の公演でも話題となった「Record」の演目では、それぞれ異なる場所に立ったメンバーがマイクスタンドに向かい、頭上の「REC」ボタンが点いた順に発した言葉などをリアルタイムでサンプリングしていった。
その後も2019年の公演と同様の流れでライブは進行し、“バーチャルシャドウ”の技術を取り入れた「FUSION」や、自走する6台のLEDが曲に合わせてフォーメーションを変え、3Dデータ化されたPerfumeと本人たちが“共演”する「edge」が披露された。さらにレーザー演出が見どころの「無限未来」、薄いカーテンとスモークによって幻想的な世界が作り出された「Dream Land」もパフォーマンスされ、ライブはエンドロールを迎える。このエンドロールのあとにはPerfumeが昨年までの「Reframe」では披露しなかった「ポリゴンウェイヴ(Original Mix)」を笑顔で歌い踊った。
パフォーマンスを終えた3人はファンに向けてそれぞれ挨拶。公演について振り返る。あ~ちゃんは「2018、2019、2021年とアップデートされてこの『Reframe』をお届けしたんですけど、その間に世界は変わって……ライブの形もいろいろと変わっている最中だと思います。そんな中でみんなとどういうふうに会えるかな?と模索していました」とコメントし、コロナ禍でのグループ内のやりとりについて「3人とも連絡を取ったりして何カ月も合わないということが結成して初めてだったんですが、一緒に居れることが奇跡、ライブって奇跡なんだ!ということ。そういう当たり前と思っていたことを、特別に思い返すことができました」と思いを口にした。
かしゆかは「『Reframe』はPerfumeの20年間の歴史を再構築して、さらに新しい可能性を見出そうという内容ですが、私たちも今こうして続けてますが、過去にはたくさん苦しい思いもしてきたし、挫折があったり、うまくできないこともたくさんありました。でも、ずっとこの2人と、ここまでここに来れたのは、奇跡なんだな、当たり前じゃないんだなと今日のステージで感じていました」とグループの足跡をたどりながら最終公演の感想を述べ、「そんないいことばかりじゃない過去も再構築して、まだ未来を作っていける、こんな素晴らしチームに恵まれてる! なんて幸せ者だろうと感じています。そして2人もスタッフもお客さんも、誇らしいです」と胸を張った。そして、のっちは「各地ツアーを回らせていただいて、たくさんの元気そうな顔を見ることができて、本当にうれしかったです。ライブや音楽ショーというのは、人と人とで作るもの一緒に空間を作るものと、再確認することができました。これからも見守っていてください」とファンに投げかけた。
最後にあ~ちゃんは「ひさびさのツアーが楽しいという瞬間がいくつもあって、私たちにとってライブは欠かせないし、ライブで生かされている。みんなの拍手で力がみなぎってくる。この『Reframe』は、特別な緊張感があり、みんなからの思いが何も言わなくても出とんよ。魂のこもった拍手! Perfume辞められん! 何にも変えられん! 震えるほど幸せ」と目に涙をにじませる。さらに彼女は「(広島は)私らの歴史がいろんな街にいろんなとこに詰まってます。この会場も昔、厚生年金会館といって私たちの発表会をやった場所でした。この会場にも私たちの歴史が刻み込まれてます。また広島に帰ってこられるようにがんばりたいと思います」と地元である広島への思いを語り、3人は「Reframe Tour 2021」をツアーファイナルに導いた。
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Perfumeが地元広島で「Reframe」ツアーに幕「辞められん!何にも変えられん!震えるほど幸せ」 https://t.co/8VFBOHs8tO