まふまふ「ひきフェス」初日でそらるの口にケーキのプレゼント

まふまふ主催のライブイベント「ひきこもりたちでもフェスがしたい！～世界征服前夜＠幕張メッセ～」が11月3、4日に千葉・幕張メッセ国際展示場9～11ホールにて行われた。

「ひきこもりたちでもフェスがしたい！」は、昨年5月に埼玉・さいたまスーパーアリーナにて初開催されたイベント。約1年半ぶりの開催となる今回の「ひきフェス」は会場の規模を拡大したうえに、2日間にわたって実施された。この記事ではそらる、天月-あまつき-、佐香智久、luz、nqrse、un:cといった面々が登場した初日公演の模様をレポートする。

イベントのトップバッターを務めたのは、主催者・まふまふとそらるによるユニットAfter the Rain。「解読不能」で勢いよくライブの口火を切った2人は、会場中央までせり出た花道を駆けて行き360°をオーディエンスに囲まれた状態で「四季折々に揺蕩いて」を歌唱した。MCに入るとこの日がそらるの誕生日であることについて触れられ、2万人以上集まった観客からそらるが祝福されるひと幕もあった。そらるのソロ曲「千里の夢と繭」歌唱時には、まふまふがギターを手にしてバックバンドの演奏に参加。曲に寄って演出や編成を変えながらオーディエンスを盛り上げた。「彷徨う僕らの世界紀行」では2人がステージ上の階段に腰かけ、仲睦まじい様子で声を合わせてオーディエンスを魅了した。

After the Rainからバトンを受け取った天月-あまつき-は、バックダンサーと共に踊りながら「かいしんのいちげき！」を披露してオーディエンスのテンションを引き上げていく。彼のライブの鉄板曲である「小さな恋のうた」では客席からも歌声が上がり、盛大なシンガロングが会場内を包み込んだ。「きっと愛って」のイントロが流れ始めると、天月-あまつき-と楽曲を共作した佐香智久が登場。天月-あまつき-がキーボード、佐香がギターを弾いて披露された「灰色と青」では、アイコンタクトを交えながら息の合ったパフォーマンスを繰り広げられた。天月-あまつき-をステージから送り出した佐香は、自身の代表曲である「ゲッタバンバン」を熱唱。彼のイメージカラーである黄色のペンライトを手にしたオーディエンスは、特徴的な振り付けをマネしてライブを楽しんでいた。

続いてのブロックでは、luzがオーガナイザーを務めるライブツアー「XYZ TOUR」の出演者が多数登場。luzがソロで「メリーバッドエンド」を歌い「至高の時間をお届けします」と宣言したあとには、luzとun:cによる「クイーンオブハート（SISTER Edition）」、そらるとnqrseによる「フィクサー」、あらきとnqrseによる「インターネッツ・ディスコ」など、人気曲が矢継ぎ早に披露される。「ギガンティックO.T.N」の歌唱中にはサプライズとしてkradness、めいちゃんの2名も登場し「幕張おっちん！」という特徴的なコール＆レスポンスで会場内は大盛り上がりに。まふまふが「XYZ TOUR」のために書き下ろした「CocktaiL」の歌唱はluz、そらる、あらき、un:c、kradness、nqrse、めいちゃんの7人が担当し、「ひきフェス」の会場で「XYZ TOUR」のコンセプトである“至高の夜”を表現してみせた。

イベント終盤、ステージに1人姿を現わしたまふまふは「輪廻転生」でつんざくような高音ボーカルを披露し、オーディエンスを圧倒する。ステージ前方の噴水が水しぶきを上げる豪華な演出の中で披露された「ECHO」ではnqrseが登場し、まふまふのボーカルにラップを重ねて会場内を盛り上げる。天月-あまつき-と声を合わせた「ロメオ」、佐香にボーカルを委ねた「不完全モノクローグ」など、まふまふは“友人たち”1人ひとりと思い入れのある楽曲でコラボを繰り広げていった。「CocktaiL」と同じくまふまふが「XYZ TOUR」のために制作した楽曲「Secret Answer」ではluz、そらる、あらき、un:c、kradness、nqrse、めいちゃんがステージ上に勢ぞろいした。ライブ本編の最後はまふまふとそらるの2人で「ロキ」をデュエット。AtRの2人による息の合ったボーカルワークにオーディエンスも合いの手を入れ、一体感のある空気感の中、ライブ本編の幕が閉じられた。

アンコールに入るとサプライズゲストとして浦島坂田船のうらたぬきととなりの坂田。も登場。まふまふ、そらる、うらたぬき、坂田の4人は「ロールプレイングゲーム」でコラボを展開すると、会場内のテンションは最高潮に達した。また出演者全員がステージ上にそろったMCでは突如「Happy Birthday to You」が流れ始め、出演者とオーディエンスはそらるの誕生日を祝福。運び込まれてきたケーキを薦められるがフォークなどが用意されておらず、まふまふが手で直接そらるの口にケーキを運ぶと、会場内は悲鳴のような黄色い歓声に包まれた。ラストナンバー「すーぱーぬこになりたい」の歌唱中には盛大な「にぼし」コールが上がり、お祭り騒ぎの中、「ひきフェス」初日公演は幕を閉じた。

※記事初出時、本文およびセットリストで一部曲名に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。