Eve、初の東名阪ツアー「メリエンダ」大成功「みんなと一緒に歩んでいきたい」

Eveが昨日8月16日に東名阪ツアー「メリエンダ」の東京・TSUTAYA O-EAST公演を実施した。

開演前、ステージを覆っていた紗幕にはWabokuが手がけたアニメーションムービーが投影されており、映像内にはEveのミュージックビデオで描かれていたキャラクターたちが登場。ファンにとって見覚えのあるキャラクターが登場するたびに、フロアからは喜びの声が上がっていた。開演時間を迎え、ムービーの中の天候が雷雨に見舞われると、雷の音に合わせて来場者たちに配布されたリストバンドが明滅し、臨場感のある演出でオーディエンスを楽しませる。そして紗幕の奥にEveが登場すると、幕に「トーキョーゲットー」のMVを上映しながらライブがスタートした。1曲歌い終え「アウトサイダー」のイントロの音に合わせて紗幕が取られ、Eveが「東京！」と叫ぶと会場内は割れんばかりの歓声に包まれる。さらに彼が「手を挙げて」と呼びかけるとオーディエンスは光を放つリストバンドを高く掲げ、会場内には幻想的な景色が広がった。

Souへの提供曲のセルフカバーとなる「チョコレートタウン」、MI8kの提供曲である「デーモンダンストーキョー」「Dr.」を経てこの日最初のMCに入ると、Eveは「メリエンダへようこそ」とオーディエンスを歓迎。彼は「ずっと家にいたからライブくらいしか外に出る予定がない」と苦笑交じりに話しつつ、「みんなと思い出を作りたい」と心の内を明かした。MC中にギターを手にしたEveは、Numa（沼能友樹 / G）を始めとしたバックバンドのメンバーの演奏に音を重ねながら「会心劇」「ふりをした。」の2曲を歌い上げた。

ライブ中盤、Eveの「踊ろうか！」という呼びかけから繰り出されたのは代表曲の1つ「ナンセンス文学」。曲中、フロアからEveの歌に合いの手を入れるように「ラッタッタ」の声が上がると、彼は「よくできました」とファンをねぎらった。次曲「ドラマツルギー」では、待ってましたと言わんばかりにオーディエンスが一斉に手拍子を鳴らし、会場内は一体感に包まれていった。

再びMCに入るとEveは「何百万再生、何千万再生とか聴いてくれてることはわかっているんだけど、それって画面を通してじゃないとわからないことなんですよね。でも今日みんなを見たときに、みんながちゃんと曲を聴いてくれて、こうして足を運んでくれたんだなって実感が湧きました。ありがとう」と感謝の言葉を述べる。さらに親が転勤族だったことで小学生の頃に引っ越しを繰り返していた過去を回想し、「当時考えていたこととか、小学生ながらに感じていたことを忘れたくなくて作った曲」という曲紹介から「ホームシック」の演奏へとつなぐ。オーディエンスはEveの曲に込めた思いを噛みしめるかのように、じっと彼の歌声に耳を傾けていた。

ライブ終盤、Eveは自身の活動について「僕は聴いてくれる人がいないと意味がないと思っていて。聴いてくれるあなたたちがいるから、僕はがんばれているし、こうしてステージの上で歌えているんだと思う」と口にする。さらに「ここに来ているみんなには、もうちょっと先の未来を一緒に共有したいし、みんなと一緒に歩んでいきたい」とオーディエンスに呼びかけ、最後にEveは「アンビバレント」と「あの娘シークレット」を届けてライブ本編の幕を閉じた。

アンコールに応えて再度登場したEveは「惑星ループ」をオーディエンスにプレゼント。MCの中で自分自身のことを「根っから明るいわけじゃない」と話していた彼もアンコールでは弾けるような笑顔をを見せ、「本当にすごく楽しいです。このツアー皆さんのおかげで大成功です」とうれしそうに語った。この日のラストナンバーは「お気に召すまま」。ピッタリそろった手拍子が鳴り響く中、アウトロでEveはフィンガースナップを鳴らし、この日の公演をフィナーレに導いた。

終演後、会場内のスクリーンに「メリエンダ」の追加公演実施を知らせるムービーが上映され、会場内はEveを祝福する拍手と歓声に包まれた。追加公演は11月4日に東京・新木場STUDIO COASTで行われる。