今年の「908 FESTIVAL」は大阪・大阪城ホールと東京・日本武道館の2会場で実施。KREVAにとってはKICK THE CAN CREW主催「復活祭」に続く2日連続の武道館ライブとなった。当日は“クレバの日”を祝うべく
開演時間ぴったりに客電が落ち、ステージ中央に用意された階段にはKREVAと三浦大知の2人が現れた。2人は手を高く掲げ「K」ポーズを決めてから「全速力」でイベントの幕を開ける。彼らは2番からは舞台を飛び出し客席の間を駆け抜け、序盤から観客のテンションをぐっと高めた。2人が颯爽と去ったあと、ステージにはMIYAVIが登場する。彼は炎が上がる演出の中「What's My Name?」をプレイし、「ここ武道館を燃やしにきました」とオーディエンスを挑発。KREVAを呼び込み熱演を繰り広げた「Strong」、三浦大知とコラボした新曲「Dancing With My Fingers」とアッパーチューンを畳みかけ、会場を大いに盛り上げた。
続く久保田利伸はKREVAと共に「M☆A☆G☆I☆C」を伸びやかに歌い上げる。KREVAが「キックの『千%』は兄貴がいなければ生まれてなかったかもしれない」と裏話を打ち明けたあと、2人はR&Bのスタンダードナンバー「Between the Sheets」のカバーへ突入。KREVAは同曲に「K.I.S.S.」のラップパートを乗せてみせ、ムーディな雰囲気を作り出した。その後のAKLOのアクトは「McLaren」でクールにスタート。彼はゲストの
AKLOとJEY’EDが去り1人きり舞台に残されたKREVAは、「昨日からここではしゃぎすぎて、今さら1人で寂しくなってきちゃった」とつぶやき、切なげな表情で「くればいいのに」を歌い始める。するとステージには絢香が現れ、力強い歌声で観客を圧倒。さらに彼女は、この日のためにKREVAと共に制作したというバラードナンバー「Glory feat. KREVA」を披露する。予期せぬサプライズに客席が沸く中、歌い終えた2人は「最高だなあ」「すごいカッコよかった!」と互いを称え合った。絢香はラストにKREVAからのリクエスト曲「三日月」を高らかに歌い上げ、笑顔でステージを降りた。
場内に深い余韻が残る中、暗転した舞台には教室ふうのセットが組まれていく。学校という設定で授業開始のベルが鳴るとKREVA先生による「ライミング講座」のコーナーがスタートした。教室にはガリ勉の風紀委員・三浦大知、やんちゃな帰国子女・AKLO、そして帰国子女だと勘違いされてしまう関西人・JEY’EDがそれぞれ学ラン姿で登校。KREVAは小ネタ満載の講義で観客の爆笑をさらいつつ、生徒たちに韻の踏み方の基本を教えていく。後半には恥ずかしがり屋の転校生・絢香と用務員・久保田(利伸)先輩も参加し、全員で「ビコーズ」をパフォーマンス。ライミング講座はにぎやかに大団円を迎えた。
和やかな1コーナーを経て、KREVAは再びステージへ。彼は「新しい技でも見せようかと。次に出てくる大事な男に捧げます」と、三浦大知の「Delete My Memories」をMIDIコントローラーの“押し語り”でカバーした。続く三浦のパフォーマンスは「(RE)PLAY」でスタート。KREVAを招きアコースティックセットで「Magic Remix」を歌い上げたあと、三浦は「いつもいただいてばかりなので、僕も1曲カバーさせてください」とKREVAの「瞬間speechless」をしっとりと届けた。彼はラストナンバー「Cry & Fight」でダンサーと共に圧巻のアカペラシンクロダンスを繰り広げ、大きな歓声を浴びた。
トリを飾るKREVAは、気合い十分の様子で1曲目「基準」を披露。「王者の休日」では絢香と三浦もステージに参加し、楽曲に豊かなハーモニーを添えた。MCでKREVAは集まった観客に感謝を述べたあと、“クレバの日”について「最初は冗談だったんだよな、俺たちが勝手に決めたものだったんだけど。だけど正式に“クレバの日”が制定されて、ほんとにみんなの日になりました」と振り返る。そして「908 FESTIVAL」について「言って、動いて、自分たちで作った俺たちの居場所なんだ。だから『行くとこねえな』って思ってるやつがいたらそいつに言ってくれよ。『あそこに懐の広いやつの居場所があるよ』って」と語る彼に、オーディエンスからは惜しみない拍手が送られた。
KREVAは「これからもいろんな場所に出向いて、さらに俺の居場所を広げていきたいと思います」と宣言したあと、「居場所」を力強く歌唱。久保田利伸と「音色」をコラボしたあと、彼はラストに「最後に1発、全員でバカでかい声出して終わりましょう。そうすればこの会場が本当にみんなの居場所になると思います。『ベタ上等 ってか ベタ万歳』なんだよ!」と「Na Na Na」を投下。観客のシンガロングが響き渡る中ステージからは銀テープが噴射され、盛大なフィナーレとなった。
アンコールでKREVAはMIYAVI、三浦と共にしっとりと「Your Love」をパフォーマンス。さらにこの日の出演者全員を呼び込むと、リミックスバージョンの「全速力」で場内の熱気を再び引き上げる。KREVAはすべての力を出し切るようにステージ上を走り回り、およそ3時間半にわたるイベントを笑顔で締めくくった。
関連する特集・インタビュー
「908 FESTIVAL 2017」2017年9月8日 日本武道館 セットリスト
KREVA
01. 全速力(feat.
MIYAVI
01. What's My Name? Day 2 mix
02. Strong(
03. Dancing With My Fingers(feat. 三浦大知)
久保田利伸
01. M☆A☆G☆I☆C (
02. Between the Sheets(with KREVA)
AKLO
01. McLaren
02. Catch Me If You Can(feat. KREVA)
03. Different Man(
04. 想い出の向こう側(AKLO×JAY'ED)KREVA
絢香
01. くればいいのに(feat.
02. Glory(feat. KREVA)
03. 三日月
ライミング講座
01. ビコーズ
KREVA
01. Delete My Memories
三浦大知
01. (RE)PLAY
02. EXCITE
03. Magic Remix(KREVA×三浦大知)
04. 瞬間speechless
05. U
06. Cry & Fight
KREVA
01. 基準
02. トランキライザー
03. 王者の休日(feat. 絢香、三浦大知)
04. 蜃気楼(feat. 三浦大知)
05. 居場所
06. スタート
07. 音色(feat. 久保田利伸)
08. Na Na Na
<アンコール>
09. Your Love(feat. KREVA、MIYAVI)
10. 全速力 Remix(feat. 三浦大知、AKLO、MIYAVI、JAY’ED、絢香、久保田利伸)
リンク
- KREVA Official Site
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まごめじゅん|分子栄養学講師|稼ぐ栄養カウンセラーを育成します @plus_jun
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