藤原さくら、EX THEATER公演で「ラヴソング」との出会いが生んだ新曲熱演

藤原さくらのワンマンツアー「ワンマンツアー2016『good morning』～second verse～」が、11月27日に福岡・福岡国際会議場メインホールにてファイナルを迎えた。この記事では11月24日に東京・EX THEATER ROPPONGIで行われたセミファイナルの模様を紹介する。

9月から約2カ月半をかけて全国各地を回った藤原。約1000人が集まったセミファイナル公演では、mabanua（Dr / Ovall）、関口シンゴ（G / Ovall）、Shingo Suzuki（B / Ovall）、Kan Sano（Key）という強力なサポートメンバーの演奏をバックに2時間にわたってパフォーマンスを繰り広げた。

ライブがスタートすると、太陽やサボテン、都会のビル群、星や月などさまざまなオブジェが飾られたファンタジックなステージにバンドメンバーが登場。続いてハンドクラップを浴びながら彼女が現れると、場内に歓声が大きく響いた。「今日はよろしく！」と挨拶した藤原はまず、「We are You are」で軽やかな空気を紡ぎ出す。そして、「（雪に見舞われた）こんな日にぴったりな曲を歌いたいと思います」とKan Sanoの跳ねるような鍵盤に乗せて「Walking on the clouds」を朗らかに歌い上げた。

藤原が「ここから『good morning』の曲をやるので心して聴くように！」と宣言して始まったブロックでは「I wanna go out」「maybe maybe」といった、最新アルバム「good morning」の楽曲を届けつつ、大人っぽいアレンジを施したインディーズ時代の「Ellie」を披露。また「一生懸命練習したので、終わったら褒めてください！」と言いながら、ウクレレの弾き語りで「Oh Boy!」を柔らかく歌う。曲が終わると「カワイイ！」という声が飛び交い、藤原は満足げな笑みを浮かべた。

中盤は、藤原の渋い一面を引き出す「Cigarette butts」や、浮遊するようなサウンドに切ない歌声がにじむ「Just one girl」、あどけない歌声が魅力のラブソング「好きよ 好きよ 好きよ」と穏やかなナンバーが続く流れに。藤原は自虐的に「眠れ！ 眠れ！みたいな（笑）」と言い、そこからツアー中に泥酔したエピソードなどを語り観客を笑わせる。またヒロインとして出演したドラマ「ラヴソング」について振り返り、「ドラマのことで何か書けないかなと思って新曲を書いてきました。出会いって大切だなって今回のドラマで実感したんですね」とできたばかりというミディアムテンポの優しいナンバーを観客にプレゼントした。後半戦に入ると自身の代表曲となった「Soup」やキュートなラブソング「BABY」で明るい空気を作り出し、さらに着席していた観客を立ち上がらせ「Station」と「『かわいい』」を楽しげに演奏して一旦ステージをあとにした。

アンコール代わりの「さくらコール」に呼ばれて再登場した藤原は、「今日はお姫様みたいとか言われて超ご満悦です！」とにっこり。ハイチェアに腰をかけると「500マイル」をしみじみと弾き語り、オーディエンスをうっとりさせた。そしてバンドメンバーを呼び込みひとしきりトークを展開したのち、「ファンの皆さんを思って作った曲を聴いてください」という紹介からラストナンバーの「お月さま」へ。カントリー調のサウンドに温かな歌声が重なり、優しい空気が会場を満たした。

なお、EX THEATER ROPPONGI公演の模様はWOWOWでのオンエアが決定しており、12月28日（水）19:00より放送される。また藤原は2017年2月3日に大阪・NHK大阪ホール、2月18日に東京・Bunkamuraオーチャードホールで、「藤原さくら Special Live 2017」と銘打った単独公演を開催する。

※本文中「『かわいい』」の正式曲名は、二重カギカッコが一重カギカッコの「かわいい」。