Czecho No Republic、祝祭感に満ちた5周年×千秋楽公演

Czecho No Republicが10月17日に東京・Zepp DiverCity TOKYOにてワンマンライブ「『Santa Fe』リリース記念 聖なる行進TOUR スーパーファイナル × 一夜限りの結成5周年スペシャル」を開催した。

この公演はライブタイトルが指す通り、最新アルバム「Santa Fe」のリリースツアーの最終公演であり、バンド結成5周年を記念して行われたもの。「Santa Fe」の収録曲はもちろんのこと、彼らの軌跡をたどるように歴代のナンバーも多数披露された特別な一夜となった。

ステージ後方に5つ設置された正方形のディスプレイに映像が映しだされると、武井優心（Vo, B）、タカハシマイ（Cho, Syn, Per）、砂川一黄（G）、八木類（G, Cho, Syn）、山崎正太郎（Dr）が続々とステージに駆け込んでくる。5人は銀テープが勢いよく放たれる中「Oh Yeah!!!!!!!」でライブを開始した。高速ビートに乗せて観客と一緒に歌う「Amazing Parade」、ファンキーなサウンドでフロアを踊らせる「Heart Beat」など、バンドはエネルギッシュなパフォーマンスで会場の一体感を巧みに作り上げていく。

5人で初めて制作した楽曲だという「ネバーランド」、八木が作詞作曲およびリードボーカルを務める「絵本の庭」「Fun, Fun, Fun, Fun, Fun」を経て披露されたのは、武井いわく“最初の推し曲”であり、「これができたときに“売れる”と思った」という「マサチューセッツ」。5人は同曲を楽曲完成から5年が経ち、Zepp DiverCity TOKYOという大きなライブハウスで演奏できる喜びを噛みしめるように演奏した。

タカハシがメインボーカルをとる「クワーキーワールド」からは「Santa Fe」の収録曲が続く。タカハシ、武井、八木の3名がシンセサイザーを奏でるベースレスの編成になると、5人が紡ぐ高揚感のあるサウンドにオーディエンスは心地よさそうに身体を揺らし、高く手を掲げた。

中盤では「Call Her」「Festival」「No Way」といったライブ定番曲が連投され、オーディエンスは踊ったり歌ったりと大盛り上がり。メンバーもステージ上を自由に走り回り、奔放なパフォーマンスを繰り広げていった。ライブの祝祭感を強く印象づけたのは後方のビジョンに大輪の花火が咲いた「Firework」。キラキラとしたシンセサウンドと武井とタカハシによるユニゾンが会場を満たし、フロアではいたるところでクラップが弾け、シンガロングが起こった。「Santa Fe」を制作する中で最初にできあがったという「Beautiful Days」でライブはクライマックスへと向かう。武井が“この5人のスタートの曲”と紹介した同曲ではスケール感のあるサウンドでオーディエンスを魅了する。そして本編はカラフルな風船が客席に降り注ぐ中「オルゴール」で華やかに締めくくられた。

アンコールではまず武井と山崎が2人でステージに登場。山崎がカホンで鳴らすリズムに合わせて武井は「Good Bye」をアコースティックギターを弾きながら歌唱し、途中から残りのメンバーもステージに現れ、最後は5人で同曲を演奏した。「幽霊船」でアンコールが終了するも、観客の声援に応えてバンドはダブルアンコールを実施。武井は「この曲なしじゃ終われないや！」と叫び、5人は代表曲「ダイナソー」を届ける。後方のビジョンにはこれまでのCzecho No Republicのアーティスト写真や作品のジャケットビジュアルなどが映し出され、観客による盛大なシンガロングに包まれながらライブは大団円を迎えた。